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早口・実写融合・・・「ギャグマンガ日和」は時代を先取りしすぎたショートアニメの意欲作だった

現在舞台化などで再び注目されている漫画「増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 」。舞台版初演の10年前である2005年にテレビアニメ第1期がキッズステーションにて放送されました。シュールなギャグと変わっ

早口・実写融合・・・「 ギャグマンガ日和 」は時代を先取りしすぎたショートアニメの意欲作だった!

現在舞台化などで再び注目されている漫画「増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和 」。舞台版初演の10年前である2005年にテレビアニメ第1期がキッズステーションにて放送されました。シュールなギャグと変わった制作手法&演出でコアなファンを拡充し、文化庁メディア芸術祭の審査委員会推薦作品に選ばれました。

原作15周年でもあったことから、ふと放映当時を振り返ると「時代を先取りしていたのか?」というポイントがいくつか思い当たります。いや、未だに時代が追いついていない点もあります。

というのも、10年代中頃からじわじわとショートアニメが盛り上がっていて、2016年1月期のniconico配信タイトルのうち12タイトルが1話10分以内のショートアニメです。web漫画のアニメ化「おじさんとマシュマロ」や4コマのアニメ化「大家さんは思春期!」などメディアミックスをするのに親和性の高い短めの漫画の需要が高まったのも相まって、黄金期と言っても過言ではない状況です。

そんな黄金期のどの作品とも、また過去のショートアニメと比べても一線を画す「ギャグ日」。改めてそのチャレンジ精神あふれる作品について振り返ります。

「 ギャグマンガ日和 」のアクが強いキャラが生み出したショートストーリー

原作は現在ジャンプSQ.で連載中の増田こうすけ先生「増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和」(現在はリニューアルして「~GB」)。独特の絵柄とセリフ回し、時に実験的とも思えるシュールな読み切りギャグで1999年末の連載開始以来休まず継続しています。

アニメ版監督は「おじゃる丸」などで知られる大地丙太郎氏。原作同様に1話完結形式で制作され、時には1回に原作3エピソードが詰め込まれたこともあります。大きな特徴といえば、本編の殆どが早口で展開されること。原作はセリフ量が多く自ずとそうなったようで、密度の高い作品で原作ファンや新参ファンたちを大いに楽しませていました。

原作含めてエピソードやキャラが大量にいる中、人気が高いのが青いジャージの聖徳太子です。仕事しない、部下に慕われないなどとにかくダメな上司です。部下である小野妹子への無茶ぶり、そして多彩なボケを繰り出すまさにギャグ日の顔とも言える存在です。

そのほかにも万年スランプの松尾芭蕉と師匠を責め続けるドS弟子曽良、推理するときに目が怖い探偵うさみちゃん、「変態という名の紳士」でその名を知られるクマ吉くんなどアクの強いキャラクターたちが繰り広げる日和ワールドは中毒者を続出させました。

難易度が高いプレスコ形式で収録。大地監督の意欲的なチャレンジが伺える「 ギャグマンガ日和 」

ただでさえストーリーそのもののポテンシャルが高いためネタに気をとられがちになりますが、アニメ・ギャグ日はそのポテンシャルを存分に引き出すために通常とは違う制作手法が取り入れられています。

まずは分かりやすいビジュアルについて、回によって演出方針が異なりますが、特に1期で特徴づけられたのが実写素材との組み合わせです。2話「煬帝怒る 国書編」に出てくる背景の空は実際の空の写真だったり、5話「奥の細道 ~エピソードⅠ~」では松尾芭蕉の語る口が実写の口が動いている映像だったりと…勿論まじめに作画していますが、当時なかなか類を見ない演出が多く盛り込まれていました。

また脚本についてですが、ギャグ日ではアニメ用に脚本を起こさず原作をそのまま使用する方法が採用されています。エンディング映像で原作単行本を片手に原画を起こす風景(実際の現場ではありませんが)が流れたり、セリフの収録も単行本を手に行われたといいます。声優のみなさんは笑わないようこらえながら収録したそうです。

そしてそのセリフの収録について、アニメ・ギャグ日の最大の特徴はここに起因するものです。

ギャグ日は日本アニメのスタンダードであるアフレコ形式ではなく、セリフを全て収録してから映像を制作するプレスコ形式を採用しています。

このプレスコというのがミソで、単に早口で先に収録するというわけでなく、1話5分に収めるために息継ぎの音を全てカットして間を詰めるという作業を施しています。恐らく同じスピードと間合いで後から収録するのがものすごく難易度が高いということがわかっていてプレスコが採用されたのだと思います。

実際にイベントでも大地監督が、息継ぎだけ足した音声も面白いのでは?というほど大量に息継ぎが切られています。

4期が放送されてからおよそ6年が経とうとしています。このブランクの間にショートアニメ界には玉石混交様々な作品が送りだされています。早口ショートの代名詞は現在「てーきゅう」に譲られていますが、近いうちにまたアニメ化されることを願・・・旧作をもう一度、皆様も如何でしょうか?

© 増田こうすけ/集英社・キッズステーション・スカパー!ウェルシンク


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