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まるでZガンダム!? 熊出村の闇!? 話題の『 くまみこ 』最終話について考えてみた

先日、無事最終回を迎えた田舎の農村を舞台にした癒し系日常枠アニメ『 くまみこ 』。 アニメ放映以前にも記事にて紹介させていただいたこの作品は、とある山奥の田舎村・熊出村に住む、神社の巫女である中

まるでZガンダム!? 熊出村の闇!? 話題の『 くまみこ 』最終話について考えてみた

先日、無事最終回を迎えた田舎の農村を舞台にした癒し系日常枠アニメ『 くまみこ 』。

アニメ放映以前にも記事にて紹介させていただいたこの作品は、とある山奥の田舎村・熊出村に住む、神社の巫女である中学生の「雨宿まち」と、なぜか人語を話すまちの後見人であるヒグマの「ナツ」、そして村の住人たちとがおりなすほのぼのスローライフ田舎コメディ。
都会に憧れを抱く世間知らずの田舎娘まちと、クマのくせに器用にタブレットを操り、誰よりも都会に詳しいナツというシュールな組み合わせでテンポのあるギャグが展開されます。

そんな「 くまみこ 」ですが、最終回が放映されると不穏な意見がネット上を騒がせました。最終回をまだチェックされていない方は今すぐブラウザを閉じることを推奨します。
そして今回の記事はあくまで、個人的な主観、解釈、思考、感情のもとに起稿しています。

『 くまみこ の最終回はまるでZガンダムだ…』『闇の深い終わり方…』

いったいなにを言ってるのかなかなかに理解に苦しむ組み合わせだ。Zガンダムといえば言わずと知れた「ガンダムシリーズ」の一つで、三つの勢力の入り乱れるドロドロの戦争、それぞれの政治的な思惑、複雑に絡み合う人間関係と歴代のガンダムと比較してもかなり難解で重たい作品だ。そんなZガンダムとくまみこが同列に扱われるとはいったいどういうこのなのか、闇とは果たして、ことの真意について考えてみました。

アニメ『 くまみこ 』と、最終話について何が起きたか

まずは くまみこ のアニメについて

くまみこ のアニメはきちっと原作にそったお話が多く、まちが都会に憧れてはナツがやんわりと宥めるいつもの展開が続き前半は、とても和やかに原作通りのほのぼのとした雰囲気でストーリーが進みました。
しかし、後半に入るとまちが無理やりに村のアイドルとして祭り上げられ、CM撮影をしたり11話では仙台で行われるロコドルコンテストに強行出場(仙台に行ったのは自分の意思ですが)するも、極度の緊張と恐怖でついには、周りの人間からは笑われているという幻聴や、石を投げられたという被害妄想を発動し、逃げ出してしまうというストーリーになりました。

出典 YouTube

それ以前にも、8話ではまちがスーパーで店内販売の行うアルバイトをやるも、お客さんの多さに恐怖してなにも出来なかったというエピソードや、ヴィレッジバンガードに行ったときは人混みを怖がっていたりと、まちは村を1歩でて人の多いところにいくと、激しい恐怖を感じて縮こまってしまう傾向にあり、はじめのうちは田舎育ちの人見知りの女の子…というキャラクターで見れていましたが、後半にいくにつれ、特に被害妄想まで発動した11話は少し行き過ぎた過剰な演出になっていました。

そして問題の最終話です。まちは1度逃げ出すも、小さい子どもに握手を求められたことに励まされ、なんとかコンテストに戻ります。ステージには上がったもののやはり緊張でなにも出来ずにいたところに、ナツがかけつけ安心したまちは大勢の人の前で見事パフォーマンスをやり遂げます。

ついに都会へのコンプレックスもいい方向に改善されたのかと思ったラストでした、突如として被害妄想が再発、村に帰ってからも嫌の思い出だけが残り『みんな私を見て笑ってる、悪口を言われた、石を投げられた』とありもしない虚言をしはじめ、ナツも『もうなにも考えなくていいよ』と発言。そして最後にはまちがナツにひたすら笑顔で甘え『あはは、うふふ』とイチャイチャして終わりを迎えます。

“都会は怖い、やっぱり田舎村は安心だし、最高だね めでたし めでたし”と、いつもの「 くまみこ らしい展開」に繋げる演出の意図は感じ取れますが、これでは村の住人に幾度となく無理やりに精神的トラウマを植え付けられたおさない少女は成長しないままついには心を閉ざして、精神的な拠り所であるナツにしか心を開かない状態にまで精神が退行し思考停止。閉鎖的な田舎村に一生束縛されて終わる(という風にとれなくもない)かなり怖いラストが出来上がってしまいました。

そして、ご存知Zガンダムのラストといえば、様々な説はありますが、激しい戦いのさなかニュータイプとして覚醒したカミーユは、宿敵シロッコを倒したさいに、シロッコの激しい残留思念に呑み込まれ元々不安定だった彼の精神は限界に達し、廃人状態となってしまうというなんともいたたまれない精神崩壊のバッドエンドで終わります(劇場版のカミーユは救われて終わります)このバッドエンドに くまみこ の最終回を重ね狂気を感じた視聴者が多かったようですね。

問題はどうしてこのようなラストになってしまったのか。

原作との比較について

実はこのお話、原作ではまちが都会の人間に石を投げられいじめられる悪夢をみて仙台にすら行かずに『都会には行かない…』といってナツに甘え『あはは、うふふ』で1度終わってしまいますが、しばらくしてからまちはケロッとして『やっぱり都会にいく、私は成長した』と言い出して、ナツから電車に乗るというミッションを受ける流れになるのです。

しかし、原作通りだとどうにもアニメ終盤の盛り上がりが弱いので、オリジナルのアレンジとしてあえてまちを仙台のアイドルコンテストに参加する方向へシフト。見事コンテストは成功したにも関わらず、ラストのオチを原作通り『やっぱり都会なんか行かない』という落とし方をしています。しかし、そのオチへの持っていき方が、まちが突然ありもしない被害妄想に苛まれ都会への曲がったイメージをもったまま、いきなりあのラストになってしまったため、オリジナルの展開と原作通りのオチを無理やりに繋げたちくはぐな話になってしまったと考えられます。

特にアニメでは後半にオリジナルストーリーが多く、嫌がるまちに水着でCMを強要したり、アイドルとして祭り上げたりと、前半のほのぼの路線から一転して見ててちょっと辛くなるくらいのシリアスな展開が続き、話としての盛り上がりよりも急なオリジナル展開に賛否が集中してしまいました。

村役場の「よしお」について

彼はことある事に、まちを利用して村おこしを計画し半ば強引に実行しようとします。しかも最終回には響ちゃんに『本人が嫌がっているのに、まちをアイドルにしてそんなに村おこしが大事なのか?』と詰め寄られると、あっさりと『村おこしが大事、酷だがまちには村の代表として頑張ってもらう』と発言。

これも”実は村のことを一番に考えていたよしおの強い思いがあふれるシーン!”と読ま取れますし、作中でもナツが『よしおは、村のことを考えていて本人には悪気はない。まちは子どもの頃から見てるから彼女に対する変な気持ちもない』と弁明していますが、これまでの彼の言動を考えるとこの最終回のやり取りは、よしおは悪意のある人間と確証付けてもおかしくないですし、原作者がブログで『よしおの発言は酷い』と発言したのも拍車がかかりました。

まちの後見人「ナツ」について

ナツはまちに対して、自立して欲しいという気持ちとほんとは村に残って欲しいという二律背反の気持ちを抱えています。11話では1度は仙台いきを励ましたものの直後に、やっぱり村にずっと残ってほしいという心情を吐露しています。そして最終話のラスト、都会から帰ってきたまちにナツは『なにも考えなくていいよ』『ずっと村にいればいい』と発言。

本来ならばナツの親心のような感情ゆえの優しい発言なのですが、アニメでは演出も相成りまるでナツがまちをこの村から一生出さない、一生自分に甘えて、依存すれば大丈夫という独占欲のような狂気さをはらんだ発言に聞こえなくもなく、より怖いラストへと変貌してしまったのです。

今回はアニメ『 くまみこ 』最終話に関して、何が起きてどうしてこうなったのか!?を個人的に考察してみました。

ネット上でも様々な意見や考察が飛び交っていますが、アニメ『くまみこ』を総括すると、非常に日常系アニメとしての出来は素晴らしく、まちちゃんの可愛さも十二分に引き出せているアニメだったと感じますし、もちろん最後まで面白いアニメだった賞賛する意見もあります。

今回の騒動は演出の捉え方ひとつでこんなにも違った見え方のしてしまうという、いろいろな偶然の重なった結果であり、ラストだけが後味悪く切り取られてしまっていますが、気になった方はぜひご自身の目で1話からご覧になってください。

(C)2016 吉元ますめ・KADOKAWA刊/「くまみこ」製作委員会


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