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シンジ「帰ろう……僕たちの――」

マヤ『シンジくん! 弐号機が……アスカが!アスカが!!』 シンジ「……だって……エヴァに乗れないんだ……どうしようもないんだ……」

シンジ「帰ろう……僕たちの――」

==== ネルフ本部 ケージ ====

マヤ『シンジくん! 弐号機が……アスカが!アスカが!!』

シンジ「……だって……エヴァに乗れないんだ……どうしようもないんだ……」

  :
  :

==== 赤い浜辺 ====

   (彼方に横たわる崩れかけた巨大なレイの顔)

   (波の音)

シンジ「うっ……ううっ……」

   (横たわるアスカの首を絞めているシンジ)

アスカ「……気持ち悪い……」

シンジ「ううっ……うあああああああああぁぁ!!」

  :
  :


3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 22:43:29 ID:fdy8epYQ

==== 病室 ====

シンジ「!」ハッ

  (病室の天井)

シンジ「あ……綾波?」

レイ「……」

シンジ「ここは?」

レイ「本部よ」

シンジ「僕は……どうして……」

レイ「覚えていないの?」

シンジ「いや……何だか長い夢を見てたみたいで……頭がこんがらがって……」

レイ「碇くんは初号機ごと使徒の影に飲み込まれて、16時間後に使徒の本体を破って出てきた。そしてここに収容された」

シンジ「そ、そう……そうだったね……」

レイ「大丈夫? すごく苦しそうだった」

シンジ「うん、もう大丈夫」

レイ「そう……よかった」



4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 22:44:04 ID:fdy8epYQ


   (立ち上がり出入り口に向かうレイ)

レイ「今日は寝ていて。あとは私たちが処理するから」

シンジ「うん……ありがとう」

プシュー

   (出ていくレイ 入口から覗き込んでいたアスカが慌てて引っ込む)

シンジ「……」クスッ

シンジ(夢……だったのかな……)

  :
  :

==== 翌日 試験室 シンクロテスト ====

ピッピッピッ……

   (管制室 窓の向こうには3本のテストプラグ)

   (モニタにはレイ、シンジ、アスカのプラグ内画像)

ミサト「どう? シンジくんの調子は?」

リツコ「まだ何とも言えないわ。一時的とはいえ、使徒にとりこまれていたんですからね。」



5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 22:44:39 ID:fdy8epYQ


ミサト「精神汚染の兆候はなかったんでしょ?」

リツコ「ええそうよ。でも、長期的にどんな影響が出てくるかは――」

マヤ「先輩!」

リツコ「――どうしたの?」

==== テストプラグ内 ====

ヴォーーーー……

シンジ(なんだろう……いつもと同じようにやってるつもりなのに……)

シンジ(何だか……感覚が研ぎ澄まされていくような気がする……)

==== 管制室 ====

マヤ「シンジ君のシンクロ率、上昇しています。70……80……」

リツコ「……どういうこと?」

==== テストプラグ内 ====

シンジ(……!)

   (白いエヴァに咥えられた弐号機の残骸がフラッシュバックする)




6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 22:45:08 ID:fdy8epYQ

==== 管制室 ====

マヤ「あ……シンクロ率、低下します……」

リツコ「……何なの……」

マヤ「初号機パイロット、心拍数上昇。呼吸も乱れています」

ミサト「何ですって?」

==== テストプラグ内 ====

シンジ「……」ハッ……ハッ……

リツコ『大丈夫? シンジ君』

シンジ「は、はい……大丈夫です……」

リツコ『無理しないで、復帰したばかりなんだから。今日はもう上がっていいわよ』

シンジ「はい……すみません……」

プシュー……

シンジ(だめだ……夢のことは……忘れないと……)




7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 22:46:14 ID:fdy8epYQ


==== テスト後 管制室 ====

リツコ「――ということで、アベレージではアスカがトップよ」

アスカ「……ちょっとリツコ、アベレージではって、どういうこと?」

リツコ「瞬間値ではシンジ君がトップだったからよ。シンクロ率91.2%」

アスカ「な……!」

シンジ「え?」

リツコ「ただ、すぐに起動レベルぎりぎりまで下がってしまった。きょうは不安定だったわね」

シンジ「すみません……」

リツコ「謝ることじゃないわ。原因はよくわからないけど、この前使徒に取り込まれたことが影響しているのかもしれない。様子を見ながら対処していきましょう」

アスカ「ふ…ふん! やっぱりアタシがトップじゃないの! この前ちょっとアタシに勝ったからって、いい気になんないでよね!」

レイ「……」

アスカ「な……何よ」

レイ「あなたは、病み上がりの人に勝ってもうれしいの?」

アスカ「何ですってぇ!?」



8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 22:46:46 ID:fdy8epYQ


シンジ「やめなよ、綾波……アスカの方がコンスタントにいいのは事実なんだから」

レイ「……」

アスカ「わ……わかってるじゃないの! だからって、手ぇ抜いたりしたら承知しないわよっ!」

シンジ「わかってるよ……」

シンジ(でも……どうしてだろう……。シンクロテストの結果がよくても、前ほどうれしくない……)

レイ「……」

==== 翌日 市立第壱中学校 2年A組 教室 ====

キーンコーンカーンコーン……

トウジ「さぁて! メシやメシ!――」

校内放送『2年A組 鈴原トウジ、鈴原トウジ――』

トウジ「――なんや?」

校内放送『――至急、校長室まで。――』

ケンスケ「何かやったの?」

トウジ「心当たり、ないわ……」

シンジ「!」ハッ


9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:04:26 ID:fdy8epYQ

【訂正 再掲】
>>6 から

==== 管制室 ====

マヤ「あ……シンクロ率、低下します……」

リツコ「……何なの……」

マヤ「初号機パイロット、心拍数上昇。呼吸も乱れています」

ミサト「どうしたのかしら」

==== テストプラグ内 ====

シンジ「……」ハッ……ハッ……

リツコ『大丈夫? シンジ君』

シンジ「は、はい……大丈夫です……」

リツコ『無理しないで、復帰したばかりなんだから。今日はもう上がっていいわよ』

シンジ「はい……すみません……」

プシュー……

シンジ(だめだ……夢のことは……忘れないと……)




10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:05:06 ID:fdy8epYQ


==== テスト後 管制室 ====

リツコ「――ということで、アベレージではアスカがトップよ」

アスカ「……ちょっとリツコ、アベレージではって、どういうこと?」

リツコ「瞬間値ではシンジ君がトップだったからよ。シンクロ率91.2パーセント」

アスカ「な……!」

シンジ「え?」

リツコ「ただ、すぐに起動レベルぎりぎりまで下がってしまった。きょうは不安定だったわね」

シンジ「すみません……」

リツコ「謝ることじゃないわ。原因はよくわからないけど、この前使徒に取り込まれたことが影響しているのかもしれない。様子を見ながら対処していきましょう」

アスカ「ふ…ふん! やっぱりアタシがトップじゃないの! この前ちょっとアタシに勝ったからって、いい気になんないでよね!」

レイ「……」

アスカ「な……何よ」

レイ「あなたは、病み上がりの人に勝ってもうれしいの?」

アスカ「何ですってぇ!?」



11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:05:43 ID:fdy8epYQ


シンジ「やめなよ、綾波……アスカの方がコンスタントにいいのは事実なんだから」

レイ「……」

アスカ「わ……わかってるじゃないの! だからって、手ぇ抜いたりしたら承知しないわよっ!」

シンジ「わかってるよ……」

シンジ(でも……どうしてだろう……。シンクロテストの結果がよくても、前ほどうれしくない……)

レイ「……」

==== 翌日 市立第壱中学校 2年A組 教室 ====

キーンコーンカーンコーン……

トウジ「さぁて! メシやメシ!――」

校内放送『2年A組 鈴原トウジ、鈴原トウジ――』

トウジ「――なんや?」

校内放送『――至急、校長室まで。――』

ケンスケ「何かやったの?」

トウジ「心当たり、ないわ……」

シンジ「!」ハッ


12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:06:33 ID:fdy8epYQ


シンジ(……この場面……知っている!……あの夢の中の……)

シンジ(じゃあ……トウジは!?)

   (エントリープラグを握りつぶす初号機の手)

   (ひしゃげたプラグから搬出されるトウジの遺体)

シンジ(!)

ケンスケ「――碇、おい碇!」

シンジ「あ……う、うん。なに?」

ケンスケ「何って……大丈夫か? 顔色悪いぞ?」

シンジ「いや、大丈夫だよ……」

  :
  :

==== 翌日 昼 学校 屋上 ====

トウジ「……」

レイ「鈴原くん」

トウジ「なんや、綾波か……」


13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:07:19 ID:fdy8epYQ


レイ「……」

トウジ「知っとんのやろ? ワイのこと」

レイ「……」

トウジ「お前がヒトの心配なんて、めずらしなあ」

レイ「そう? よく、わからない」

==== 階段 ====

   (階段を上ってくるシンジ)

シンジ「……」ハッ…ハッ…

シンジ(どこ行ったんだ、トウジ……あとはここくらいしか――)

    「――お前が心配しとんのは、シンジや」

シンジ「!?」

レイ「そう……そうかもしれない」

トウジ「知らんのはシンジだけか……」

シンジ(トウジ……)

ガチャッ……


14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:08:10 ID:fdy8epYQ


==== 屋上 ====

トウジ「!? ……シンジ?」

レイ「碇くん?」

シンジ「……ねえ……僕だけ知らないって……」

トウジ「……聞かれてしもたか……」

   (俯くトウジ)

シンジ「トウジ――」

トウジ「シンジ……初めてエヴァンゲリオンに乗った時……どないやった?……怖かったか?」

シンジ「なんで……なんで、そんなこと聞くんだよ」

トウジ「ワイ……きのう校長室でネルフの人に……パイロットになれ言われて……」

シンジ「!」

トウジ「引き受けてしもた……引き受けたら、妹を本部の医学部に転院させてくれる言われて……」

   (シンジの肩をつかむトウジ)

トウジ「怖い……ごっつう怖いんや……」

シンジ「トウジ……」


15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:08:57 ID:fdy8epYQ


レイ「……」

シンジ「大丈夫だよ……戦うのは僕らだけど、スタッフが全力でバックアップしてくれるし――」

シンジ「それに、エヴァの中は案外安全なんだ。トウジなら大丈夫。僕がやってるくらいなんだから」

トウジ「すまんかった……お前の気も知らんと……殴ったりして……」

レイ「……」

  (階段に去っていくトウジ)

シンジ「……」

レイ「碇くん」

シンジ「え?」

レイ「大丈夫?」

シンジ「うん……ごめん。心配してくれてたんだね。気が付かなかった。――ありがとう」

レイ「ううん、いいの」




16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:09:30 ID:fdy8epYQ

シンジ(きっと考えすぎなんだ……)

シンジ(でも……もし本当に夢の通りになってしまったら?)

レイ「……」

  :
  :

==== 夜 シンジの部屋 ====

(昼間のトウジとの会話を思い出すシンジ)

シンジ『それに、エヴァの中は案外安全なんだ――』

  :
  :
シンジ(ああ言っちゃったけど……)

シンジ(それはエヴァが正常な場合の話だ)

シンジ(――もし……エヴァが正常じゃなかったら?……あの夢の中のように?)

==== 翌日 学校 ====

キーンコーンカーンコーン……

シンジ(トウジ、いまごろ松代か……)

アスカ「シンジ、お弁当」


17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:10:06 ID:fdy8epYQ


シンジ「……」

アスカ「シンジ!!」

シンジ「あ、ごめん……はい、これ」ゴトッ

アスカ「あんがと。行こ、ヒカリ」

ヒカリ「う……うん。 鈴原、来ないね……」

アスカ「今日は来ないかもね。いいから行こ!」

シンジ「……」

  (自分の弁当箱も机の上に取り出すが、トウジが気がかりで手に付かないシンジ)

レイ「碇くん」

シンジ「……綾波?」

レイ「大丈夫? 昨日から様子が変」

シンジ「そうかな……」

レイ「鈴原くんのことが、心配?」

シンジ「う、うん……」

レイ「なぜ?」


18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:10:45 ID:fdy8epYQ


シンジ「いや、うまく言えないんだけど……」

レイ「……」

ケンスケ「おーい、碇。行こうぜ」

シンジ「あ、ケンスケ……ごめん、僕、帰るよ」

レイ「!」

ケンスケ「え? どうしたんだよ」

シンジ「ちょっと気分が悪くてさ……」

ケンスケ「おいおい大丈夫か?」

シンジ「うん……ちょっとね」

ケンスケ「しょうがないなあ。トウジもいないし、今日は一人で食うか」

シンジ「ごめん、ケンスケ」

ケンスケ「いいって。無理すんなよ。――じゃあな」

シンジ「うん。それじゃあ――」

   (立ち上がり、弁当をしまいかけるシンジ)

シンジ「……あ、そうだ」


19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:11:24 ID:fdy8epYQ


レイ「?」

シンジ「よかったら、これ、食べてよ。まだ箸、付けてないから」

レイ「わたし?」

シンジ「うん。綾波、いつもちゃんと食べてないみたいだし」

レイ「でも……」

シンジ「今日のは肉、使ってないから大丈夫だよ。ハンバーグは豆腐だし」

  (レイに弁当の包みを差し出すシンジ)

レイ「あ、ありがとう……」

シンジ「いいんだ。なんか、心配かけちゃったみたいだし、お詫びもかねてっていうか」

レイ「そう……」

シンジ「食事、ちゃんと摂った方がいいよ。それじゃ――」ガタン…

レイ「……」

  (窓際の自席に戻り、校庭を去るシンジをしばらく見ているレイ)

  (自席に座り、弁当に箸をつける)

  (一口のみ下して目を丸くするレイ)


20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:12:02 ID:fdy8epYQ


レイ「おいしい……」

==== 午後 学校 ====

トゥルルルルル……ピッ

レイ「はい、綾波――」

マヤ『レイ!? 今すぐアスカと一緒に本部に来て! 松代で事故が起きたの』

レイ「葛城三佐は?」

マヤ『まだ連絡が取れてないの。事故現場で未確認移動物体を発見したわ。おそらく使徒よ。――とにかく、すぐに来て!』

レイ「了解……あの」

マヤ『何?』

レイ「碇くんは……早退したんですが」

マヤ『シンジくんはもうケージに着くころだわ』

レイ「え?」

マヤ『何か本部で調べものがあったとかで、ちょうど来ていたの。先行して発進するから、二人ともすぐ後を追って』

レイ「了解」ピッ

レイ「……」


21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:12:35 ID:fdy8epYQ


レイ(碇くん……なぜ?)

==== 野辺山 初号機プラグ内 ====

ヴォーーーー……

シゲル『目標を映像で捉えました。主モニターに回します』

ヴン…

   (初号機モニタにも配信される映像)

シンジ(やっぱり……これなのか……!)

   (プラグを握りつぶす初号機の拳がフラッシュバック 思わず目をギュッと閉じるシンジ)

ゲンドウ『緊急活動停止信号を発信――』

シンジ「!?」

ゲンドウ『エントリープラグを強制射出』

シンジ(父さん……)

マヤ『だめです……停止信号及びプラグ排出コード、認識されません』

シンジ(そうか……父さんはちゃんと試していたんだ……)



22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:13:17 ID:fdy8epYQ


―――(耳によみがえるゲンドウの叱責)―――

ゲンドウ『シンジ、なぜ戦わない』

――――
――


シンジ(そうだ……僕が戦ってさえいれば……)

シンジ(……)ハッ

シンジ(……なぜ僕はそんなふうに思うんだ?……まだ起こってもいないのに)

シンジ(あれは……ただの夢なのに……)

シンジ(でも……これは、あまりにも……)

冬月『3号機のパイロットは?』

マコト『呼吸・心拍ともに反応はありますが、おそらく――』

シンジ(トウジ!)

ゲンドウ『エヴァンゲリオン3号機は現時刻を以て破棄、目標を第13使徒と識別する』

マコト『しかし!』

ゲンドウ『シンジ。聞こえたな』


24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:14:19 ID:fdy8epYQ


シンジ「!……はい」

ゲンドウ『予定通り野辺山で戦線を展開。目標を撃破しろ』

シンジ「了解……」

マヤ『零号機ならびに弐号機、配置完了』

シゲル『目標接近!』

マコト『全機、地上戦用意!』

   (山影から姿を現す3号機)

シンジ(やってやる! 待ってろよ、トウジ!)

   (目前で立ち止まる3号機)

シンジ「くっ!!」カチン!

初号機「……」ガガガガガ……

   (発砲する初号機)

シンジ「!」

   (初号機を飛び越え、後頭部に蹴りを喰らわせる3号機、前向きに転倒する初号機)

    ズシャッ!


25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:14:52 ID:fdy8epYQ


シンジ「しまった!……くっ!」

   (立ち上がろうとする初号機 ライフルが建物の残骸にひっかかる)

シンジ「こんなときに!――」グウウウゥン……グウウウウゥン……「――アスカ!」

アスカ「わかってるわよ!」ガガガガガ……

3号機「……」スッ……

アスカ「! どこ!?――きゃあ!」ガン!!

シンジ「アスカ!?……くそっ!」

==== ネルフ本部 発令所 ====

マコト「エヴァ弐号機、完全に沈黙!」

冬月「一撃でか……」

ゲンドウ「打ち所が悪かったな」

マヤ「パイロットは脱出、回収班、向かいます」

シゲル「目標、移動。零号機待機地点へ!」

==== 野辺山 初号機プラグ内 ====

   (ライフルをほどき起き上がる初号機)


26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:15:28 ID:fdy8epYQ


シンジ「くそっ! 待てっ!」

    ガシュッ!

マヤ「初号機、アンビリカルケーブルをパージ! 内部電源に切り替わります!」

  (急速に減っていく残り時間表示)

初号機「……」ズシン!ズシン!ズシン!…

シンジ(ちくしょう……どうすれば!……そうだ、あの時!)

   (ダミープラグに制御され3号機の首を折る初号機)

   (初号機の首から離れぐったりとする3号機の腕)

シンジ(首……首だ! あのときのトウジの怪我は――)

   (歯を食いしばるシンジ)

シンジ(思い出せ!……頭部裂傷……右脚切断……脾臓破裂……)

   (思い浮かんだトウジの死に様を振り払うように目をギュッとつぶる)

シンジ(首は……大丈夫だったはずだ! シンクロは切れてるんだ!)

   (かっと目を見開くシンジ)

シンジ(プラグさえ守れば!!)


27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:16:20 ID:fdy8epYQ


==== ネルフ本部 発令所 ====

マヤ「初号機、シンクロ率上昇!」

冬月「何?」

マヤ「85……90……まだ上がります!」

ゲンドウ「……」

==== 野辺山 零号機プラグ内 ====

ゲンドウ『レイ、初号機が間もなく追いつく。近接戦闘は避け、目標を足止めしろ』

レイ「了解」

3号機「……」ズシーン……ズシーン…

ピピピピ……

   (3号機の頸部、プラグソケットにズームされる映像)

レイ(確かに乗ってるわ……)

レイ「!」ハッ!




28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:17:07 ID:fdy8epYQ


3号機「……」ビュッ!

  (零号機に向かって後ろ向きに跳躍する3号機)

   ドカッ!

レイ「きゃあ!」

  (組み伏せられる零号機)

レイ(やられる!)

   ガシャアアアアァァン

レイ「!?」

初号機・3号機「……」ゴロゴロゴロ…

  (初号機のタックルで弾き飛ばされる3号機)

3号機「……」ググググ……

  (先に起き上がる3号機 初号機に組み付こうとする)

  バシュッ!

  (その腕を零号機のライフルが肘から吹き飛ばす)


29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:17:50 ID:fdy8epYQ


初号機「……」ギリギリギリ……

  (首を締め上げる初号機、ほどこうとする3号機)

シンジ『このおおぉ!』バキッ!

   (首を折られぐったりとなる3号機)

   (のたうつ3号機の胴体をうつぶせにして抑え込む初号機)

シンジ『綾波! プラグを!』

レイ「えっ?」

   (初号機プラグ内 急速にゼロに近づく残時間表示)

シンジ『早く!』

レイ「了解」

(使徒の粘液質を引き剥がす零号機)

(プラグを引き抜き後退する)

==== 発令所 ====

ビーーーーーッ

マヤ「零号機、左手に使徒侵入! 神経節がおかされていきます!」


30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:18:48 ID:fdy8epYQ


ゲンドウ「左腕部を切断。急げ!」

マヤ「しかし!神経接続を解除しないと――」

ゲンドウ「かわまん、切断だ」

マヤ「はい……」

バシュ!

レイ『きゃあああ!』

  (苦しみながらも3号機のプラグを安全な場所におろすレイ)

==== 野辺山 初号機プラグ内 ====

シンジ「綾波! くそっ!」

初号機「……」スチャッ……ガガガガガガガ……

(零号機のライフルを拾って3号機のプラグスロットから内部に弾丸を撃ち込む初号機)

3号機「……」ガクン……

==== 発令所 ====

ピーーーーー

マヤ「初号機、活動限界です」


31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:19:29 ID:fdy8epYQ


シゲル「パターン青、消滅!目標は、完全に沈黙しました」

マコト「危なかった……」

==== 野辺山 初号機プラグ内 ====

   (明かりが消え非常灯に照らされたプラグ内)

マヤ『お疲れ様、シンジくん』

シンジ「あの……アスカは?」

マヤ『無事よ。脱出したわ』

シンジ「そうですか。よかった……綾波、大丈夫?腕……」

レイ『え……ええ』

==== 野辺山 救護班車両内 ====

アスカ「……」

   (車窓から見える、3号機の傍らに跪く初号機と倒れている左腕のない零号機)

アスカ(何なのよ、バカシンジのヤツ……)


32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:20:15 ID:fdy8epYQ


==== 翌日 3号機処理現場 ====

ガコン ガコン ドドドドド……

ミサト「――新品のエヴァが1機まるまるパーか……」

リツコ「しかたないわ」

ミサト「それにしても、首をへし折って自由を奪うなんて、思い切ったことをしたわね、シンジくん」

リツコ「そうね……結果的にエヴァとのシンクロがすでに切れていたからよかったけど、そうでなければ命にかかわる怪我をしていたかもしれない。とてもおすすめできる方法じゃないわね」

ミサト「――にも拘わらず、ほとんど躊躇なしにやってのけた……。おかげで鈴原くんも右腕骨折だけで済んだし、奇跡的と言うしかないわよね……」

ガコーーン グオオオオオオオ……


33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:20:48 ID:fdy8epYQ


ミサト「鈴原くんの処遇は?」

リツコ「当面は予備パイロットね」

ミサト「まあ、そうよね。機体もないしね……」

リツコ「それは司令が何か考えてるみたいよ」

ミサト「え?」

  :
  :

==== 同日 ネルフ 附属病院 トウジの病室 ====

トウジ「――それにしても、なんでイインチョまで来とんのや」

ヒカリ「かっ……勘違いしないでよね! 私は委員長として……」

トウジ「そんなの、わかっとるわ」

ヒカリ「なんですって~!?」

トウジ「痛っ! やっやめっ! そこっ!」

ヒカリ「あっ……ごめん鈴原……」

一同「……」クスクスクス……



34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:21:24 ID:fdy8epYQ


シンジ「でも、トウジの怪我が大したことなくてよかったよ」

トウジ「ええことあるかい! 骨折やぞ、骨折!」

アスカ「バカね、もっとひどい怪我してもおかしくなかったのよ! 感謝しなさい!」

トウジ「わ……わかっとるわ。……ホンマ、感謝してもしきれんことくらい」

シンジ「でも、パイロット続けるんだろ?どうして――」

トウジ「しゃーないやろ。それが妹ここに移してもらう条件やったんやから」

シンジ(そうか……これでトウジが死なずに済むって決まったわけじゃないんだ……)

ヒカリ「……サクラちゃんの具合は?」

トウジ「おう、そこは、さすが言うか、早速新しい治療が始まってな、早ければ来月には退院できるそうや」

シンジ「……ほ、ほんと!? よかった!」

トウジ「ああ」

シンジ(少しだけど……夢とは変えられたんだ!)

アスカ「じゃあ、アタシらはそろそろ帰るわよ。ほら、シンジ」

シンジ「う、うん。じゃあ、また、トウジ」

トウジ「おう、またな、シンジ」


35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:22:01 ID:fdy8epYQ


スタスタスタ……バタン

トウジ「ん?綾波は一緒に帰らんのかいな」

レイ「私がいない方がいいの?」

トウジ「べっ! 別にそないなこと……」

ヒカリ「……」カアアァ

トウジ「で、なんやねん、綾波」

レイ「あの……洞木さんに、お願いが」

ヒカリ「わたしに?」

レイ「……」コクリ

(顔を見合わせるトウジとヒカリ)

ヒカリ「ええ、いいわよ」ニコ

  :
  :


36: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:22:31 ID:fdy8epYQ


==== ふたたび3号機解体現場 ====

ガコーン ガガガガガ……

リツコ「――シンジくん、あのとき一時的にシンクロ率94パーセントを超えたそうよ」

ミサト「火事場の馬鹿力ってやつ?」

リツコ「……」

ミサト「な、なに?」

リツコ「あれが、今の彼の本来の力なのかもしれない」

ミサト「え、だって……」

リツコ「テストのときは、本来の力が出ていない――あるいは出していない節があるわ」

ミサト「――そんなことできるの?」

リツコ「それだけじゃない……今度の事故の直前、シンジくんは本部にいて素早く出動できた。あの時間の余裕が有利に働いたのは否定できないわ」

ミサト「ちょっと、まさか、あらかじめ知ってたって言うんじゃないてしょうね!」

リツコ「わからない……でも、使徒に飲み込まれて以降、雰囲気が変わったと思わない?」

ミサト「確かに考え込んでることが多くなったみたいだけど――」ハッ!


37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:23:06 ID:fdy8epYQ


ミサト「使徒って……まさか……精神汚染!?」

リツコ「だとしても、少なくとも、これまでに知られている検査方法ではわからない類いのものだわ」

ミサト「そんな……」

リツコ「早合点しないで。まだそうと決まった訳じゃない。でも、引っ掛かるのよね……」

ミサト「……」

ガコーン ガコーン……

ミサト「ま、まあ、シンクロ率が上がるのは、エヴァの運用面からは喜ばしいことじゃない?」

リツコ「……それも手放しで喜んでる人だけじゃないみたいだけど?」

ミサト「ああ、そうね……」

リツコ「シンジくん自身が自慢したりしないのが余計面白くないんでしょうけどね」

  :
  :

==== 病院の廊下 ====

アスカ「……」スタスタスタ…ピタッ

アスカ「シンジ」


38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:23:42 ID:fdy8epYQ


シンジ「なに?」

アスカ「ちょっとシンクロ率がよかったからっていい気になるんじゃないわよ」

シンジ「え?」

アスカ「昨日のことよ。――あたしは絶対負けないんだから」

シンジ「……そんなことでいちいち食ってかからないでくれよ……」スタスタ……

アスカ「ちょっ、そんなことって何よ!人の話をききなさいよ!」グイッ

シンジ「な、なんだよ!?」

アスカ「何よ、あのシンクロ率。あんた訓練で手ぇ抜いてたんじゃないでしょうね?」

シンジ「知らないよ! あのときは夢中だったんだから」

アスカ「とぼけたって無駄よ! あんた、今度手ぇ抜いたりしたら――」

シンジ「いい加減にしろよ!!」

アスカ「!」ビクッ

シンジ「アスカや、トウジや、綾波が生きるか死ぬかって言うところだったのに、シンクロ率なんてどうだっていいだろ! なに子供みたいなこと言ってんだよ!」

アスカ「あ……」


39: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:24:18 ID:fdy8epYQ


シンジ「ごめん……言い過ぎた」

アスカ「……もういい! 帰る!」スタスタスタ……

シンジ「……」

  :
  :

==== 病院のロビー ====

(缶コーヒーの缶を手の中でもてあそんでいるシンジ)

シンジ(アスカに言ってもわからないよな……僕だってわからないんだから……)

シンジ(悪いことしたな……)

   「あら? 碇くん」

シンジ「委員長……」

ヒカリ「アスカと帰ったんじゃなかったの?」

シンジ「ちょっとね。頭を冷やしてたって言うか……綾波も帰り?」

レイ「ええ」

ヒカリ「ちょっとこれからお買い物。綾波さんと」


40: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:25:17 ID:fdy8epYQ


シンジ「へえ? 珍しいね。どうしたの?」

ヒカリ「フフ……ないしょ。行こ、綾波さん」

レイ「ええ」

シンジ「?」

  :
  :

==== 翌日 学校 ====

キーンコーンカーンコーン

シンジ「はい、これ」ゴトッ

アスカ「サンキュ……あら、あんた自分のは?」

シンジ「あ、こないだ弁当箱、貸しちゃったから……。きょうは何か買ってきて食べるよ」

アスカ「何それ? どんくさいわねー。行こ、ヒカリ」

ヒカリ「ちょっと待って――」

アスカ「え?」

ヒカリ「――綾波さん」


41: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:26:05 ID:fdy8epYQ


アスカ(ファースト?)

レイ「碇くん……これ」コトッ

(ハンカチに包まれた弁当箱らしきものを置くレイ)

シンジ「あ、こないだ貸したやつ? ありがとう」

(しまおうとして重みに気付くシンジ)

シンジ「あ、あれ? ……これ、何か入ってる?」

レイ「こういうのは空で返してはいけないと、何かで読んだから」

シンジ「そ、そうなんだ……ごめん、かえって気を使わせちゃって……ん?」

レイ「?」

シンジ「どうしたの!? その手……」

レイ「包丁つかうの、初めてだったから」

シンジ「えっ?……これ、綾波が作ったの!?」

レイ「ええ……迷惑だった?」

シンジ「ううん、そんなことないよ! 嬉しいよ!」

レイ「洞木さんに教えてもらったの」


42: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:26:35 ID:fdy8epYQ


シンジ「委員長に?」

ヒカリ「フフ…最初、危なっかしい感じだったけど、綾波さん飲み込みが早くてビックリしちゃった」

シンジ「そうなんだ……」

ヒカリ「ほんと、一生懸命だったんだから。ちゃんと味わって食べないとバチが当たるわよ」

シンジ「うん、ほんとにありがとう! 委員長も」

シンジ(そか、委員長に教わったんなら大丈夫だな……って、なに失礼なこと考えてるんだ、僕は……)

ヒカリ「行きましょ」

レイ「ええ」スッ

シンジ(あれ?)

(レイが自分の弁当箱をもっているのに気づくシンジ)

シンジ「綾波、お昼食べるの?」

レイ「この間、ちゃんと食べたほうがいいって言われたから。――碇くんに」

シンジ「あ、そうだっけ……」

(レイを伴ってアスカが待つ方へ向かうヒカリ)

アスカ「あんたが料理するなんて、明日は雪かしらね!」


43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:27:10 ID:fdy8epYQ


ヒカリ「アスカも碇くんにつくってあげればいいのに」フフフ

アスカ「ふ、ふん!何でアタシが!!」

(出ていく三人をぼーっと見送るシンジ)

(ちらりとレイと目が合う はっとするシンジ)

ケンスケ「いーかーりー」

シンジ「な、なんだよ」

ケンスケ「なんできょうは綾波の手弁当なんだよ」

シンジ「なんでって、こないだ弁当あげたお礼だって言うから……」

ケンスケ「いーなー、なんでお前ばっかり……このっ!」

シンジ「ちょっと危ないってば――」グラッ…

シンジ・ケンスケ「うわぁ!」ガタタン

  :
  :


44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:27:46 ID:fdy8epYQ


==== 数日後 学校 ====

   (鳴り響く避難警報)

   (歩いてシェルターに向かう生徒たち)

ヒカリ「綾波さん、頑張ってね」

レイ「ええ、行ってくる」

ヒカリ「アスカに、碇くんも」

アスカ「任しときなさい!」

シンジ「みんなも、気を付けて」

(黒塗りの車に乗り込む三人)

==== 本部へ向かう車内 ====

ズズーーーン……

シンジ「!」ハッ!

シンジ(そうか、夢のなかでは、次の使徒は、トウジがやられてから、すぐ来たんだった……)

シンジ(やっぱり夢の通りなのか!?)

シンジ(でも……そうだとすると、物凄く強いはず……)


45: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:28:25 ID:fdy8epYQ


シンジ(何かできることは――)

レイ「碇くん」

シンジ「――えっ?」

レイ「どうしたの?」

シンジ「う、うん。ちょっとね……どうやって戦えばいいのかなって」

アスカ「あんたバカァ? どんなヤツかわからないうちにあれこれ悩んだって意味無いでしょ!」

シンジ「そ……それもそうだね。アハハ……」

レイ「……」

シンジ(そうだよな……せめて夢のヤツと同じかどうかわかれば――)

レイ「すみません。使徒の情報、ここで見られますか」

運転手(黒服)「はい」ピッピツピッ…

アスカ「え? 見られるの?」

(画面に、これまでに撮影された使徒の画像がスライドショー形式で表示される)

シンジ「あ、ありがとう、綾波」

レイ「構わないわ。私も、見てみたかったから」


46: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:29:02 ID:fdy8epYQ


アスカ(……な、何よ!……)

シンジ(やっぱり、こいつなのか!……)

シンジ(何なんだ、あの夢は……)

レイ「……」

  :
  :

==== ネルフ本部 発令所====

ミサト「エヴァの地上迎撃は間に合わない! 初号機と弐号機はジオフロントに配備、本部施設の直援に回して!」

シゲル「了解!」

ミサト「零号機は?」

マヤ「だめです。左腕がまだ……」

ミサト「仕方ない……零号機はA.T.フィールド中和地点に配置!」

マヤ「了解」


47: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:29:38 ID:fdy8epYQ


==== ジオフロント ====

ズズズズズ・・・・ン

(崩落するビル群)

シンジ「来た!」

アスカ「おいでなすったわね!」

   (使徒に砲火を浴びせる2機のエヴァ)

   (ものともせず侵攻してくる使徒)

シンジ「くそっ! A.T.フィールドが強すぎる!」

アスカ「こっからじゃ、埒があかないわ!」

ガシャン!

シンジ「アスカ!?」

アスカ「これで行くか……援護しなさい、シンジ!」

シンジ「えっ!?」

アスカ「どぉりゃああああ!」バッ

シンジ「ダメだ、アスカ!そいつは!……くそっ!」ガガガガ…


48: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:30:11 ID:fdy8epYQ


アスカ「ゼロ距離ならば!」バシュッ!

   (ニードルを撃ち込む弐号機 だが阻まれる)

アスカ「えっ!?……きゃっ!」バシッ

シンジ「アスカ!」

    ガシャーーーン ゴロゴロゴロ……

   (弾き飛ばされる弐号機)

アスカ「くっ……ううう」

シンジ「アスカ! こいつ!」グッ

シンジ「うおおおおぉぉ!」ズシンズシンズシン……

   (使徒の背後に飛び込む初号機)

アスカ「!……馬鹿、やめなさい!あんたに叶う相手じゃあ……!」

(ナイフ片手に縦横無尽にかわしながら機会を伺うシンジ)

アスカ(また! なんでこんな動きが……って感心してる場合じゃない!)

アスカ「こんのおおおおぉぉ!」

(銃を乱射しながら使徒に迫る弐号機)


49: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:30:45 ID:fdy8epYQ


使徒「……」バシッ

シンジ「うわっ!」ガシャアアァン

(シンジを突き飛ばしてアスカに向き直る使徒)

シンジ「! アスカ!危ない!」

   (折り紙のようにパラリと伸びる使徒の両腕)

アスカ「なっ!?」

    ズバッ!

(両碗を切り飛ばされる弐号機)

アスカ「きゃああああああぁ!」

シンジ「あっアスカ!」

アスカ「こんちくしょおおぉ!」バッ

   (なおも使徒に突進する弐号機)

ミサト「全神経カット! 急いで!」

   バシュッ!

   (跳ね飛ばされる弐号機の頭部)


50: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:31:22 ID:fdy8epYQ


シンジ「アスカ!」

シゲル『弐号機大破! 戦闘不能!』

ミサト『アスカは!?』

マコト『無事です! 生きてます!』

アスカ(くっ……ちくしょう!……)

シゲル「目標、移動を開始!」

シンジ(!……来る!)

使徒「……」ズズズズズ……

シンジ(夢のなかでは初号機が暴走して倒したみたいだったけど――)

使徒「……」ズズズズズ……

シンジ(だめだ! どうすれば……)

ミサト『レイ、やめなさい、レイ!』

シンジ「!」ハッ!

(後方のリフトからN2爆雷を抱えて走ってくる零号機)

零号機「……」ズシンズシンズシン……


51: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:32:11 ID:fdy8epYQ


使徒「……」ビュッ!

(零号機に打ち出される使徒の腕)

シンジ「!」バシッ!

   (腕を初号機がナイフでなぎはらって逸らす)

ガキイイイイィン!

   (ATフィールドに阻まれる零号機)

ミサト『エヴァ単機ではあのATフィールドは破れない! シンジくん!』

シンジ「は、はいっ!」バッ

シンジ「このっ、このっ!」バキィン バキィン

(ナイフでATフィールドを切り裂きコアに肉薄する初号機)

(一瞬、コアに届きそうになるナイフの一撃)

カシャン!

シンジ「えっ!?」

(シャッターが閉じコアが隠れる)


52: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:33:00 ID:fdy8epYQ


シンジ「こんな仕掛けが!?……うわあっ!」

レイ「きゃあっ!」

(弾き飛ばされる2機)

ガッシャアアアアアァン…

シンジ「うう……」

使徒「……」ズズズズズ……

シンジ「くっ!……」グウウウゥン

(起き上がる初号機)

シンジ「うわああああああああぁっ!」

(再び使徒のコアに突進する初号機)

ガキイイイイイィン

ミサト『シンジくん!』



53: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:33:43 ID:fdy8epYQ


マヤ『初号機、シンクロ率上昇! 100、160、210……』

リツコ『210!?』

ガキイイイィィン……バキッ!

(初号機のナイフが敵A.T.フィールドを突き通してシャッターに亀裂 折れるナイフ)

レイ「碇くん!」

(身をかわす初号機 正面からコアにN2爆雷を叩き込む零号機)

カッ………

レイ「きゃあ!」ズシャッ

(後方に転倒する零号機)

ドオオオオオォォォォ……



54: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:34:30 ID:fdy8epYQ


ミサト「……シンジくんは……レイは!?」

シゲル「映像、回復します!」

(立ち尽くしている初号機 その後の樹木が帯状に焼け残っている)

(その帯のなかに尻餅をついている零号機)

(零号機の方に向かって、ゆっくり仰向けに倒れる初号機)

ガシャアアアアアァン……

レイ(……碇くん……)

ブヒュウウゥン

(ブラックアウトする零号機プラグ内)

==== 発令所内 ====

マヤ「零号機、活動限界です」

シゲル「パターン青、消滅を確認」

マコト「状況終了。第二種警戒態勢に移行」

ミサト「パイロットの救出、急いで!」

マコト「了解!」


55: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:35:07 ID:fdy8epYQ


マヤ「400パーセント……」

ミサト「え?」

マヤ「信じられません。爆発の瞬間、初号機のシンクロ率が400パーセントを超えてます。同時にA.T.フィールドを展開して――」

リツコ「機体を守ったのね……零号機も」

マヤ「初めてです、こんな強力な……」

リツコ「!」ハッ!

リツコ「400%!?……シンジくんは!?」

  :
  :

==== ジオフロント 弐号機プラグ内 ====

アスカ(なんで……なんでなのよ……)

  :
  :


56: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:35:59 ID:fdy8epYQ


==== 数週間後 ネルフ本部 ケージ ====

(初号機コアからのシンジのサルベージ作業)

  :
  :

ヴィーーーッ ヴィーーーッ ヴィーーーッ …

マヤ「エヴァ、信号を拒絶!」

シゲル「LCLの自己フォーメーションが分解していきます!」

マコト「プラグ内、圧力上昇!」

リツコ「全作業中止! 電源を落として!」

マヤ「ダメです!プラグがイジェクトされます!」

ザバアアアァァ……


57: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:36:50 ID:fdy8epYQ


(エントリープラグから排出されるLCL)

(流れ出すシンジのプラグスーツ)

ミサト「シンジくん!!」

レイ「!」

  :
  :

==== LCLの海 ====

シンジ(ここは……)

シンジ(?)

   『ナゼ……ジャマヲスル?』

シンジ(なんだ?)

   『だめ』

シンジ(……綾波?)

   『碇くんを連れて行かないで』

シンジ(……)


58: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:37:36 ID:fdy8epYQ


   『碇くんを……私に返して』

シンジ(!)

  :
  :

==== ケージ 初号機コアの前 ====

ミサト「うっ……ううっ」

    (LCLに浸かりながらシンジのプラグスーツを抱きしめるミサト)

ミサト「人ひとり助けられなくて……何が科学よっ!」

   (初号機を見上げるミサト)

ミサト「シンジくんを返して……返してよっ!!」

==== LCLの海 ====

シンジ(そうか……綾波が呼びもどしてくれたんだ……)

   『私はもう……わら人形には戻りたくない――』

シンジ(この前は気が付かなかった……)

   『碇くん……戻ってきて』


59: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:38:11 ID:fdy8epYQ


シンジ(そうだ……帰らなきゃ――)

  :
  :

==== ケージ 初号機コアの前 ===

パシャン……

ミサト「!」

   (ミサトの傍ら、初号機コアの下に倒れているシンジ)

ミサト「シンジくん!!」

=== 管制室 ===

マヤ「先輩! シンジくんが!」

リツコ「……!」

マヤ「成功です!!」

リツコ「私の力じゃないわ……たぶんね……」




60: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:38:53 ID:fdy8epYQ

=== ケージ 作業通路 ====

レイ(よかった……碇くん……)

  (手すりにもたれて通路に座り込むレイ)

シンジ「……」

  (ミサトに抱きしめられているシンジの目が薄く開く)

レイ「……?」

シンジ「……」ニコ…

   (通路上にレイを見つけ、微笑む)

   (唇が「ありがとう」と動く)

レイ「!」ハッ!

   (一瞬後ろを振り返り、誰もいないことを確かめ、自分に向けられたものと理解する)

シンジ「……」

   (気を失い、そのまま運ばれていくシンジ)

レイ(碇くん……)

  :
  :


61: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:39:24 ID:fdy8epYQ


==== 病室 ====

シンジ「……」

シンジ(夢……あれはやっぱりただの夢じゃないのかな……)

シンジ(予知夢……それも、使徒に関しては特に正確な……)

シンジ(夢のなかでも僕は、ここで目が覚めて……)

シンジ(はっ!)

シンジ「……」ムクリ

   (ベッドを抜け出し部屋の入口に向かうシンジ)

シンジ(確か……ここを出ると……)

プシュー……

シンジ「!」

レイ「!」

(廊下、シンジの食事のカートを押して来たレイ)

レイ「碇くん……」

シンジ「綾波……」


62: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:40:00 ID:fdy8epYQ


レイ「……」

シンジ「……ありがとう」

レイ「……どうして?」

シンジ「どうしてって……呼んでくれたじゃないか。僕を――」

レイ「!」

シンジ「……」

レイ「聞こえて……いたの?……なぜ?」

シンジ「わからない」

レイ「……」

シンジ「でも、綾波が呼んでくれたから帰ってこられた。だから――」

レイ「そう……よかった。また碇くんの顔が見られて」

シンジ「僕も……また綾波に逢えてよかった」……

レイ「……」

シンジ「……」

レイ「……」ニコ


63: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:42:04 ID:fdy8epYQ


シンジ「!……綾波……」

レイ「嬉しかったから」

シンジ「そっか」ニコ
   :
   :

==== ジオフロント 噴水のある庭園 ====

(流水に手を浸すレイ その後ろに佇むシンジ)

レイ「――初めて触れたときは、何も感じなかった」

シンジ「え?」

レイ「碇くんの……手……」

   (初号機の前で重症のレイを抱き起すシンジ)

シンジ「……」

レイ「二度目は……」

シンジ「!」カアアアァ

   (プリントを届けに行ったレイの部屋 過ってレイを押し倒し胸を触った場面)

レイ「少し気持ち悪かった……かな……」


64: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:42:55 ID:fdy8epYQ


シンジ「あ、あの時は……ごめん!」

レイ「3度目は……暖かかった」

   (ヤシマ作戦後 零号機プラグ内でレイに手を差し伸べるシンジ)

レイ「スーツを通して……碇くんの体温が伝わってきた」

シンジ「……」

レイ「4度目はうれしかった」

   (レイのマンション やけどをしたレイの手を水道水に浸すシンジ)

レイ「私を心配してくれる碇くんの手が」

シンジ「……」

レイ「もう一度……触れてもいい?」

シンジ「……いいよ」

   (おずおずと結ばれる二つの掌)


65: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:43:28 ID:fdy8epYQ


レイ「……碇くん」

シンジ「なに?」

レイ「碇くんが……退院したら……」

シンジ「え?」

  : 
  :

==== ネルフ本部内 廊下 ====

バタバタバタ……

マヤ「あらアスカ。どうしたの?」

アスカ「バカシンジんとこ。目が覚めたって言うから」

マヤ「ああ、シンジくんなら噴水にいたわよ」

アスカ「え?もう出歩いてんの?」

マヤ「ええ。入院って言っても、検査入院みたいなものだし」

アスカ「何よもう、よくわかんないわねー」

   (庭園に向かおうとするアスカ)


66: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:44:07 ID:fdy8epYQ


マヤ「あ……いま行くとお邪魔かなー……」

アスカ「……な、何よ、どういうこと?」

マヤ「えっ?……あっ……えーとね……」

アスカ「……」クルッ

マヤ「あ、ちょっと、アスカ――」

  :
  :

==== 本部内 庭園に続く通路 ====

バタバタバタ……

アスカ(何よ!お邪魔って……)

アスカ(何でアタシが……あ!……)

(庭園を散歩しているシンジとレイ 手を繋いでいる)

アスカ(ファ……ファースト!? なんで……)

(シンジか何か言い、レイが目を細める)


67: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:45:06 ID:fdy8epYQ


アスカ(バカシンジのやつ……)

  :
  :

==== 学校 ====

カリカリカリ……

(板書をしている教師)

教師「あー……では、これ、わかる者」

  「はい」

ザワザワザワ……

(挙手しているレイ)

レイ「?」

教師「あー、それでは綾波……」

レイ「はい」

  :
  :


68: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:45:48 ID:fdy8epYQ


==== それから ====

自室を掃除しているレイ

  :

昼休み――

 ヒカリ、アスカほか数名の女子と弁当を食べるレイ

 少し不満そうなアスカ

  :

自宅で料理しているレイ

  :

シンクロテスト――

 目を瞑っているレイ、アスカ、トウジ

 少し目を開け、隣のレイの様子をうかがうアスカ

病室――

 ベッドの上、上体を起こして本を読んでいたシンジ 顔を上げる

 袋を抱えて入ってくるレイ


69: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:46:42 ID:fdy8epYQ


本部庭園 ベンチ――

 リンゴの皮をむくレイ

 何か話しているシンジ

 楊枝を刺して一切れ差し出すレイの手 受け取るシンジの手

  :

 夕暮れ ベンチに二人の後姿

 どちらともなく少し顔を見合わせ、また正面に向き直る

  :
  :

==== ケージ管制室 ====

ミサト「――プロトタイプを?」

リツコ「そう。ドグマに廃棄されてるテストパーツを選別して、何とか動けるエヴァを1、2体、造れないかって」

ミサト「なんで?」

リツコ「3号機、4号機があれでしょ。パイロットは居るのに新しい機体は後続も当面期待できないから、手持ちの材料で、何とかその埋め合わせができないかって、司令が」

ミサト「……5号機以降の建造計画の前倒しは?」


70: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:50:21 ID:fdy8epYQ


リツコ「難しいみたいね。それに、5号機からは量産モデルになるらしいんだけど、各国支部との綱引きもあってなかなか面倒なのよ」

ミサト「だからって、廃棄部品の寄せ集めなんて、使えるの?」

リツコ「当然、スペックとしては零号機と同等かそれ以下ね。ただ、今のところ、どうしてもダメとまでは言えない。課題をひとつひとつ解決しながら進めてるところよ。パイロットも近々、追加されるみたいだし」

ミサト「また? ますます機体が間に合わないんじゃないの?」

リツコ「シンジくんが2回も使徒やエヴァに取り込まれて、機体はあるのに動かせない状況に陥ったから、上も焦ってるのかもね。戦自でも人型汎用兵器は開発してるみたいだし、JAの改良も続いてるみたいだし、その辺に対する優位性の維持もね」

ミサト「ふーん」

リツコ「今度の子はうちの上位組織が……ゼーレが直々に送り込んでくるそうよ」

ミサト「そうなの? 何か、きな臭くなってきたわね」

リツコ「選り好みできる状況ではないことだけは確かね」

ミサト「まあいいけど……はあ、あの年頃の子供たち、難しいのよねー」

リツコ「それも含めてパイロットの管理はあなたの仕事よ、作戦部長どの」

ミサト「へいへい……これ、いっこもーらいっ……と」

(デスクからケーキを一切れつまむミサト)

アムッ……モグモグ……


71: 以下、名無しが深夜にお送りします 2014/02/21(金) 23:51:10 ID:fdy8epYQ


ミサト「……あら、美味しーい。これ、どこの?」

リツコ「レイが持ってきたのよ。自分で作ったんですって」

(紙皿の脇に「お疲れ様です」とレイの字のメモ書き)

ミサト「へー、すごいじゃない」

リツコ「クラスに料理が得意な子がいて、教えてもらったのがきっかけらしいわ。ああ、鈴原くんのところによく来てた、あの子よ」

ミサト「ふーん。……変わったわね、レイ」

リツコ「そうね、あの子が人のために何かをするなんて考えられない行為ね。何が原因かしら」

ミサト「愛、じゃないの?」

リツコ「まさか、ありえないわ」

ミサト「そう? なんか、シンちゃんが帰ってきてから、毎日欠かさずお見舞いに来てるみたいよ。これだってシンちゃんへのお見舞いのおこぼれなんじゃないのー?」

リツコ「……余計な波風が立たなきゃいいんですけどね……」

ミサト「え?」

続きはこちらでどうぞ


記事タイトル:

シンジ「帰ろう……僕たちの――」

関連ワード :

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