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戦場ヶ原ひたぎss ひたぎ「そういえば、あと少しでホワイトデーね」②

戦場ヶ原ひたぎss ひたぎ「そういえば、あと少しでホワイトデーね」②

戦場ヶ原ひたぎss ひたぎ「そういえば、あと少しでホワイトデーね」②

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  ───神原駿河宅───


駿河「さあ、あがってくれ」

暦「お邪魔しま──って」

暦「……おい神原、僕にこの下駄箱の上に置かれているBL本を、片付ける権利をくれないか」

駿河「む、そこにあるのは登校前に読む用なのだが──」

暦「片付けさせろッ!!」

────
──

暦「ったく、少しは節度を弁えろってんだ」

駿河「朝にBL本は常識ではないのか……!? 朝刊に相並ぶほどのものだと、思っていたのだが……」

暦「朝っぱらから新聞読む代わりにBL本読む習慣なんて、世界中のどこにもねぇよ!!」

駿河「そもそも、あれはお婆ちゃんとの兼用であるし……」

暦「お婆ちゃん御用達なのかよぉーー!!」
65 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:50:03 ID: B9QKN0IA
駿河「私が引き込んだのだ。BLの素晴らしさを、熱弁してな」

暦「祖母公認か……逆に尊敬するよ神原」

駿河「……よし、ではそろそろ始めるか」
 
駿河「阿良々木先輩。アイマスク、それとゴム手袋を着用してくれ」

暦「お、おう。待ってくれ……よし、これでいいか?」


 實ノトコロ、神原宅ニ着クマデニ、
 〝老人體驗〟ノ大體ノ流レハ、レクチャーシテモラツテイタ。


駿河「うむ、準備は万端だなっ。では、少し待っていてくれ阿良々木先輩。
   お粥を作ってくる」

暦「おお、意外と本格的なんだな」

駿河「裸エプロンで作ってくるからな、阿良々木先輩」

暦「!?」
66 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:50:52 ID: B9QKN0IA
駿河「では、いってくる」スッ


 ちくしょう神原、やりやがるな。
このアイマスクは、老人の視力低下を再現するためなんかじゃない。
実際、僕がジジイになって目を悪くしたとしても、もし介護師のお姉さんが、
裸エプロン宣言なんてしやがった日には、無理やりにでも刮目するだろう。

 神原の真の目的は、このアイマスクによっておこる焦燥感を、僕に与えることだ──


────
──

暦「……」ムラムラ

暦(だから敢えて、〝裸エプロン〟と布石をおいてから、調理にでかけたわけか……)

駿河「できたぞっ、阿良々木先輩」カチャカチャ

暦「おお、そうか──」

駿河「ってうわぁ!」ガチャ-ンッ

暦「お、おいっ! 神原大丈夫か!?」

駿河「マスクを外してはいけないッ、阿良々木先輩!」

駿河「私は大丈夫だ、また代わりのをとってくるから待っててくれ」カチャカチャ
67 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:51:39 ID: B9QKN0IA
暦「そうか……次は気をつけろよ」

暦「……」
 

 あいつは本当に、食器を落としたのだろうか。
いや、落としていたとしても、その中にお粥はあったのだろうか──
神原なりのドジッ子アピールかもしれない。
五感の内の一つが欠けるだけで、こうも不安になるものなのか。不確定要素が多すぎる。


駿河「いやぁ先程は驚かせて済まなかったな。じゃあ……──」

駿河「ふぅー……ふぅー……」

暦「……ッ、……!?」

暦(か、可愛い……!!)

暦「か、神原……?」
68 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:52:18 ID: B9QKN0IA
駿河「ふぅー……よし、はい阿良々木先輩、アーンだ」

暦「あ、あーーん……──ッ!?」

暦「……!! あふぃッ! ……あっつ!!」

駿河「だ、大丈夫か……それで、お味はどうだ阿良々木先輩?」

暦「はぁ……はぁ……おい神原後輩。味はともかく、
  今お粥を冷ましてくれていたんじゃないのか?」

駿河「私はただ出産の際することになる、呼吸法の練習をしていただけだ」

暦「今すんなや!」

駿河「まあまあ……はい、もう一口。アーン……──」

暦「最早冷ますフリすらしてねぇじゃん!!」

駿河「おっと、忘れていた……ふぅー……ふぅー……」

暦「次は、ちゃんとやってくれてるんだろうな」

駿河「お粥を掬ったスプーンを前に、呼吸法の練習をしているから心配ないぞ、阿良々木先輩」

暦「呼吸の練習はどうしてもなのか!?」
69 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:53:17 ID: B9QKN0IA
駿河「ほら、アーンしないと食べれないぞっ。阿良々木先輩」

暦「あ、あーーん……っん」パクッ

駿河「どうだ、改めてお味のほどは」

暦「うん……まあ、お粥だな。うまいよ」

駿河「そうかぁ……! よかったッ!」

暦「……」

暦(今、裸エプロンで喜んでいるのかな……)ドキドキ

暦「……」ドキドキ


 …………。


暦「……あれ、神原?」スッ

駿河「んっぁ、いやっ」ビクッ

暦「ッ!? 目の前にいるならなんか言えよッ!」
70 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:54:01 ID: B9QKN0IA
駿河「手を伸ばしてきたから何をするのだろうと思ったら、
   そんなに私の二の腕を触りたかったのか、阿良々木先輩」

暦「に、二の腕ぐらいでそんな声あげんな!!」

暦(ゴム手袋で、実際どこを触ったか分からなくなっている……!)

駿河「別にいいではないか、むしろ女子高生はこういう声を常日頃出すべきだと思うぞ」

暦「お前だけだ!」

駿河「やはり行為に到る時となれば、色々うまくなくてはな。これは所謂発声練習だ!
   そうだ、バスケ部にも練習として取り入れよう」

暦「是非とも同伴したい練習だけれどッ!!」
71 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:56:57 ID: B9QKN0IA
────
──

暦「でもこの遊び、なんていうか……すっげぇ不安になる遊びだな」


 …………。


暦「……ふっふふ、もう騙されないぞ神原。早く声を上げないと、
  お前の苦手な擽りが待ってるぜ?」

 …………。

暦「……おいっ」スカッ

暦「あれ……神原ー?」


 …………。


暦「神原ぅーー!?」

駿河「……ククッ、あっはっはっは! 阿良々木先輩、
   放置プレイとは正にこういうことを言っているのだろうなっ。私の名前を不安げに呼ぶ阿良々木先輩、
   とても新鮮であった。私もサディズムに目覚めそうだっ」

暦「畜生いつか同じ目にあわせてやるッ!!」
72 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 19:57:30 ID: B9QKN0IA
駿河「はぁ……楽しかった。もういいぞ、阿良々木先輩。
   お蔭でいいデータが取れた、この遊びはアリだな」

暦「ったく、こんな遊び誰が楽し……!?」シュル─

駿河「む、どうかしたのか? 阿良々木先輩」キョトン

暦「本当に裸エプロンだったぁぁぁーーーー!!!!」


今日ノ事ハ、一先ヅ水ニ流シテヤル事ニシタ。
寧ロ、機嫌ガ良クナツタノデ、神原後輩ニハ晝飯ヲ奢ツテヤツタ。
改メテ──裸エプロンノ偉大サヲ目ノ當タリニシタ僕ダツタ。


────────────────────
 
  ──────────
73 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:03:31 ID: B9QKN0IA
暦「じゃあな神原、今日は楽しかったぜ」

駿河「こちらこそ。私の遊びに付き合ってもらって、ありがとう阿良々木先輩」

暦「いいや、バレンタインのお返しなんだから……これで良かったか?」

駿河「うむ! 感無量だッ。それと阿良々木先輩、定時報告会の件だが、
   毎週水曜の午後十時からで、問題はないだろうか?」

暦「それまだ引っ張ってたのかよ!? 全ては内容次第だ、
  妄言なんてものに、わざわざ通話代を掛けてはならない!」

駿河「そうか……わかった。では、毎週土曜の午後八時頃に、会いに行こう」

暦「そこまでして妄想雑談がしたいのかよ!?」

駿河「私は、自分の妄想を聞いてもらうためだけに存在しているからな。
   誰かに聞いてもらわねば、命を落としてしまうのだ阿良々木先輩」

暦「さっさと死んでしまえッ!」
74 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:04:27 ID: B9QKN0IA
駿河「……まあ、冗談はこれぐらいにして。では阿良々木先輩、また近い内に」

暦「ああ、またな神原」

 タッタッタッタッタ──

暦「……」

暦「……僕も帰るか」

暦「……」キコキコ─

 prrrrr… prrrrr…

暦「ん……はぁ?」カチャッ

 着信:神原 駿河

暦「まだ別れてから30秒も経ってないぞ、神原」ピッ
75 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:05:01 ID: B9QKN0IA
駿河『さっき言い忘れたことがあったのだ、阿良々木先輩』

駿河『……私達は縁で結ばれている。以心伝心の上位互換、それが私達を結んでくれている──』

駿河『──だから私は決して悲しんだりしないぞ、阿良々木先輩。これは別れではないのだからなッ』

暦「……当たり前だ。まったく、下らんことに通話代を掛けるんじゃない」

駿河『では改めて──また近い内に会おう、阿良々木先輩』

暦「ああ、改めて──またな、神原後輩」ピッ
76 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:06:06 ID: B9QKN0IA
────────────────────
 
  ────帰宅────


暦「ただいまー」

火憐「おっかえり兄ちゃん、大御師様はもう帰ったのか?」

暦「神原先生でいい、それとアイツに変なこと吹き込まれてないよな? 
  そもそも戒律ってなんだ」

火憐「戒律の二! 『長兄性癖ノ把握』!」

暦「オーケーわかった、神原を殴ってくるッ!」

火憐「ち、ちょっと兄ちゃん待てよー」ズルズル

暦「はぁ……まあいいや。妹がどう育とうと、僕の知ったことじゃないし」

火憐「戒律の三! 『近親相姦擁護ノ心』!」

暦「やっぱ殴ってくる!!」

────
──
77 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:33:27 ID: B9QKN0IA
暦「なぁ、ホワイトデーの話なんだけどさ」

火憐「えっ! 兄ちゃんあたしに何かくれるのか!?」キラキラ

月火「え、お兄ちゃん何かプレゼントしてくれるの?」キラキラ

暦「ただ考えて選ぶのを、放棄しただけだけどな。何か欲しいものはあるか?」

火憐「私、ベンチプレスが欲しいなー!」

月火「私は新しい浴衣が欲しい」

暦「まあ、なんとかしよう。お前らの場合、雑談で終わっていいよな」

月火「ええー、なんか私達の扱いがぞんざいじゃないお兄ちゃん? 
   やけに神原さんのパートが長かったし」

火憐「それは大御師様だからな~」

暦「どっちかって言うと、神原の場合収集がつかないだけだ」

月火「じゃあ私達も雑談すれば出番は増えるのかな?」

暦「おうよ。出番は勝ち取るもんだぜ月火ちゃん」
78 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:34:03 ID: B9QKN0IA
月火「うーんいいこと言うねお兄ちゃん。よし、じゃあなんの話しよっか」

 prrrrr… prrrrr…

暦「ん、誰だ?」

 着信:千石 撫子

月火「ん、戦場ヶ原さんから?」

暦「……月火ちゃん、どうやら勝ち取られたみたいだぜ……。話はまた後でな」

月火「……修行してきます!」タタタッ

火憐「えっ、何しにいくんだ月火ちゃんーっ」タタタッ

暦「……ったく」

暦「もしもし、千石か?」ピッ

撫子『こ、暦おにいしゃんですかっ!?』

暦「相変わらずだな千石は。そういえば、お前にもちょうど訊きたいことがあったんだよ。
  それで、千石はどうして僕に電話してきたんだ?」

撫子『どうしてって……意味は、無いけど……したくなったから、かな…』

 
 チクシヨウ、可愛イ。
79 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:36:45 ID: B9QKN0IA
暦「そうだったか、じゃあ一つ訊いていいか千石。お前、何か欲しいものはあるか?」

撫子『え、欲しいもの……? うーん……』

暦「別に容在るものじゃなくてもいいぜ。僕が一つ、何でもプレゼントしてやるってことだ」

撫子『えぇ! なにか……あったっけ、最近』

暦「ほら、もう少しでホワイトデーだろ?」

撫子『あ、あぁ……なるほどね』

暦「突然に欲しい物あるかって言われてもな、まぁまた日を改めてでも──」

撫子『ううんっ。あるよ、撫子…欲しいもの』

暦「おっ、そうか。なんだ千石、暦お兄ちゃんに教えてくれ」

撫子『暦……お兄ちゃん』

暦「え……?」

撫子『のっ! 考えたのなら、なんでも……』
80 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:51:30 ID: B9QKN0IA
暦「あ、僕が考えていいってことか、なるほどな…」

撫子『…うん……』

暦「あっ……えーっと…」

暦(なんだこの空気……千石は何でもいいのか。結局考えることになるのか……)

暦「……分かった、じゃあ一晩時間をくれ。明日には間に合わせるから、千石は暇か?」

撫子『ひまひま、すっごい暇だよっ。撫子友達いないもの、暦お兄ちゃんみたいに』

暦「その例えは嘘でも本当でも、どっちでも僕を傷つけているッ!」

撫子『愛と勇気だけが、暦お兄ちゃんの友達だもんね』

暦「実にそれっぽく聴こえるんだが、今ここで言う台詞じゃないぞ千石!」

撫子『ふふふっ……じゃあね暦お兄ちゃん。楽しみに、してるね』

暦「……ああ、それじゃあな千石。また明日」

撫子『うん……ばいばい、暦お兄ちゃん』

暦「……」ピッ

 ツー… ツー… ツー…

暦「……どうすっかなー」
81 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月20日 (土) 20:52:07 ID: B9QKN0IA

────
──

暦「……もう9時か…」

暦(夕飯中も千石のプレゼントを考えてたのに……何も思いつかない。
  千石も千石だよな、僕のセンスをなんの根拠もなく信じちゃって…)

火憐「兄ちゃん、あたし先風呂入っていいか?」

月火「じゃあ次は私だねっ」

暦「入ってこい入ってこい、女の子が残り湯に浸かるもんじゃ……ん?」

暦(女の子……そうか、こいつ等がいるじゃないか!)

火憐「じゃ、いってきまーす!」タタタ─

暦「……月火ちゃん」

月火「え、どうしたのお兄ちゃん?」

暦「出番だ」
82 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:04:57 ID: 6OhDKDdk
────
──

暦「と、いうわけで尺を貰ったぞ月火ちゃん。良かったな」

月火「でも話の流れに沿ってるのこれ……?」

暦「安心しろ、僕とこうやって話せているってことは何かあるってことだ」

月火「それならいいけど……」

暦「まあまあ、夜は長いんだ。ゆっくり話そうぜ」

月火「……うん、うんうん。そうだねそうだよねっ。
   せっかくの出番なんだもの……私、お兄ちゃんとたくさんお話したいなっ」

暦「そうこなくちゃ。……でさ、月火ちゃん」

月火「んー?」

暦「さっき『話の流れに沿ってるの』って言ったよな」

月火「言ったね」
83 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:05:31 ID: 6OhDKDdk
暦「ストーリーってのは、主人公にアクションを仕掛けることによって、
  成り立っていると思うんだ。読者や視聴者は、
  〝主人公〟という存在に、自分を無意識に投影している」ペラペラ

暦「主人公がワクワクすればワクワクする、ドキドキすればドキドキする。
  ヒロインを登場させることによって、
  擬似的に女の子と一緒にいるという体験ができる…これが──シナリオ論だ」

月火「なんかすごい真面目な話だね……」

暦「だから月火ちゃんが僕の妹として作品に登場しているのも、しっかりと意味があるんだ。
  お前の声をあてている声優さんだって、すげぇ有名な人なんだぞ」

月火「なんかすごいメタな話だね……」

暦「お前はおっぱい担当だ」

月火「急にひどい話になったね!?」

暦「よく考えてみろよ月火ちゃん。僕がおっぱいを触ることによって、
  それを緻密に文章化することによって、読者や視聴者はそれを疑似体験することができるんだ。
  それってすごいことじゃないか」

月火「なんだか背筋がゾクゾクしてきたよ……!」
84 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:06:09 ID: 6OhDKDdk
月火「ていうかお兄ちゃん!? まるで私が当たり前のように、
   おっぱい登場させてるみたいな言い方しないでくれる!?」

暦「お前の本体はおっぱいだろ?」

月火「私のことそんな目で見てたの!?」

暦「お前の知らないところでも、いつでも見ているぞ。
  僕はお前の、兄貴なんだからな」

月火「今そんな台詞を聞かされても、
   ただお兄ちゃんの元々低い価値が下がるだけなんだけど」

暦「でもさ、揉まれると大きくなるって言うぞ?」

月火「小さくなるとも言うよね。ものは言いようだよお兄ちゃん」

暦「それだ! じゃあこう思うんだ月火ちゃん、
  『みんなが私のおっぱいを求めてる』と」

月火「死ね」
85 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:08:16 ID: 6OhDKDdk
月火「それよりおっぱいなら、羽川さんとかの方がいいじゃん。
   元々、『羽川のおっぱいハァハァ』とか言ってたんだし」

暦「あの時に既に、お前らのおっぱいで我慢するって結論に至ったじゃないか。
  羽川にそんなことはできないよ」

月火「もっと妹を労われ!」

暦「逆だ。もっと兄を労われ、だから揉ませろ」

月火「妙に正論くさいけど断じて違うっ!」

月火「もうこの話は終わり! これ以上は私の身体が危ない!」

暦「なんだ、もう終わりか? まだまだ尺はあるってのに」

月火「え、いや……違う話をしようってことなんだけど」

暦「お前とおっぱい以外の話をして何になるんだよ」

月火「お兄ちゃん、少し生き方を見つめ直した方がいいと思うよ」

暦「……じゃあ、なんの話をするんだよ」

月火「そう言われると……とりあえず、しりとりでもしようよ」

暦「しりとり~?」
86 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:08:50 ID: 6OhDKDdk
月火「じゃあいくよー。しりとりの〝り〟」

暦「……りんご」

月火「ゴリラさん」

暦「おい」

月火「あっ、ごめんごめん。お兄ちゃん、〝ら〟からお願い」

暦「……ラスク」

月火「クシャトリア」

暦「アメリカ」

月火「顔」

暦「おっぱい」

月火「おい」

暦「別に間違ったことしてないだろ!?」
87 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:09:31 ID: 6OhDKDdk
月火「台詞から『これが言いたかっただけだろ』ってオーラが滲み出てるよ!! 変態!」

暦「お前だって最近『Kanon』を見たからって、動物にさん付けしてんじゃねぇよ!」

月火「うぐぅ~……」
 
暦「吐き気がするからやめろ。そんな調子じゃ、ファイヤーシスターズの名が廃るぞ」

月火「別に私は火憐ちゃんみたいに強くないよ。
   実はお花が大好きな──乙女(おとめ)なんだよっ!」ニコッ

暦「全国の乙女(おとめ)に謝れ。お前の場合……、
  乙女(おつおんな)と言ったほうがそれっぽい」

月火「ダサ!? つかひどッ!」

暦「そこまで乙女になりたいんなら、
  いっそ『オツオンナ月火』に改名すればいいじゃないか」

月火「急に芸人臭のする名前になったね!?」
88 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:10:03 ID: 6OhDKDdk
暦「……んーっ! やっぱりお前相手だと楽だなー」

月火「えっ、どうしたのいきなり」

暦「いやさ、他の奴らと話すと必ずといっていいほど、
  僕がツッコミに徹さなくちゃいけなくなるんだよ」

月火「あ~~……なるほど」

暦「お前相手だと僕がボケることができるからな。わざわざ僕がツッコミを入れなくても、
  オツオンナ月火のツッコミがある」

月火「そのあだ名やめて! ~~~~、……よし、一回リセットしよう」

暦「えっ?」

────
──
89 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:10:36 ID: 6OhDKDdk
月火「これでよし」

暦「勝手に一段落おくな! そもそもお前に尺を取り過ぎだ!」

月火「まあまあ、本編の間話なんだし。またーりゆたーりしてもらおうよ」

暦「いやだ、僕もう戦場ヶ原と電話してくる」

月火「えぇ!? それじゃあ火憐ちゃんの出番はどうなっちゃうの!?」

暦「ぐっ……忘れてた」

月火「火憐ちゃんがお風呂から上がってくるまでが私の出番、
   そっから先は火憐ちゃんの時間なんだから。
   お兄ちゃんもなーなーに返答したりしないでよね」

暦「まぁ確かに、いくら小生意気な妹達も──僕の誇れる、妹達なんだもんな」

月火「今、いいこと言ったよお兄ちゃん!」

暦「いいこと言ったから終わっていいか?」

月火「ダメに決まってんじゃん」

暦「……」
90 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 12:11:20 ID: 6OhDKDdk
月火「……お兄ちゃん、もしかして私達のこと、嫌いなの?」

暦「大好きと言ったら嘘になるし、大嫌いと言っても嘘になる」

月火「どっちつかずなんだね」

暦「大大だ~い好きだ」

月火「振り切ってたんだ!」

月火「じゃあなんで話してくれないのさ。兄妹だからって適当に流して……」

暦「……あのさぁ月火ちゃん。お前、勘違いしてるぜ。
  仲が良い──その相手が好きだからって、
  話を盛り上げてるってわけじゃないんだぜ、僕は」

暦「本当に馬の合った人間同士ってのは、互いに黙っててもギスギスしないような、
  そんな仲を言うんだよ。神原とかは例外かもしれないけど……」

月火「……」

暦「……」

 …………。

月火「……」パァッ

月火「お兄ちゃん、私そろそろお風呂入ってくるねっ」ニコッ

暦「おう、行ってこい行ってこい」
91 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:00:15 ID: 6OhDKDdk
────
──

火憐「ふぃ~、良い湯だったー」

暦「まずは服を着るんだ火憐ちゃん、話はそれからだ」

火憐「今さら兄ちゃんと話すことなんてあるかー? ……んしょ」

暦「みんなとそれなりに話している中、お前とだけ話さないってのは、
  なんていうか、全てを破綻させてしまうかもしれない」

火憐「よくわかんねぇけど、じゃあ何話す? 上腕二頭筋の話でもするか」

暦「妹と筋肉の話なんてしたくないッ!」

火憐「じゃあ何だよ……兄ちゃんには何か話の種があるのか?」

暦「月火ちゃんとは前に、恋について語ったけど」

火憐「……あぁ、おっぱい云々の話のやつか」

暦「なんで知ってんの!?」
92 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:01:52 ID: 6OhDKDdk
火憐「兄ちゃん。あたしは半径2kmの範囲内なら、
   耳打ちで話されたことだって聞こえるんだぜ?」

暦「すげぇ!? ていうかなんだその目茶苦茶な設定、
  お前は北斗新拳伝承者なのか!?」

火憐「走ると新幹線より早いんだぜ?」

暦「ひのうまポケモンかよ!? 僕だったから良かったものを、
  いや、そろそろ僕も突っ込みきれんわ!」

火憐「あ、目茶苦茶と言えば一つあったぞ。
   ハワイの女の子とモンスターの話があるじゃん?」

暦「あるな」

火憐「十数年後にパートナーの女の子をおいて、沖縄に行っちゃうんだよ」

暦「……あぁ、前、火曜日だったかにやってたやつか。木曜日だったっけ?」

火憐「沖縄に行っちゃったんだよ、あたしはそれが許せない……」

暦「まぁ、そうでもしないといつまでもハワイにいるままで、
  マンネリ化しちゃうってのもあるんだろう──」

火憐「ふんッ!」

暦「ぅわわぁ!? な、何しやがる火憐ちゃん!?」
93 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:02:32 ID: 6OhDKDdk
火憐「兄ちゃんは何も分かっちゃいないッ、『オハナハ…カゾク』
   ってアイツも言ってたのに!」

暦「それさ、アニメ業界に対して言ってるならキリがないぞ」

火憐「後付け設定ってやつだよな……はぁ」

暦「そんなに病むなよ火憐ちゃん。
  新しい層に見てもらうには、しょうがないことなんだよ」

火憐「あたしの中のスティッチは死んだぜ……」

暦「最後の最後まで隠してたのに言っちゃったよ!」

火憐「まだ話は終わってないぞ兄ちゃん。沖縄編のストーリーに、
   〝リロに会える〟って回があったんだよ」

暦「へぇ、それはファン必見の話だな」

火憐「すごい感動した……それで、リロが十数年前に渡せなかった、
   ネックレスをスティッチが貰うって終わり方だったんだけど──」

暦「いい話じゃないか」

火憐「──次回予告の映像で、首に掛けてなかったんだよ」

暦「いい話じゃないな!?」
94 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:03:09 ID: 6OhDKDdk
火憐「な、目茶苦茶だろ? そんなにネックレスがいらなかったのかな……」

暦「そこらへんは最早、制作側の問題とかになるよな」

火憐「あたしは愛を持って、作ってほしいって思うんだ」

暦「そうだよな、やっぱり作る側にもそれなりの愛がないと、
  モチベーションも上がらなそうだしな……頑張ろうぜ火憐ちゃん」

火憐「あたし達も、愛されるキャラになるってことか?」

暦「ああ。僕はともかく、お前ならきっと愛されるさ、
  もっともっと綺麗になれよ」

火憐「兄ちゃん……」

暦「……なぁ火憐ちゃん、少しちょっと遊ばないか?」

火憐「あ、遊ぶ? 別にいいけど……何するんだ兄ちゃん?」

暦「〝老人体験〟って言ってな……」
95 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:03:43 ID: 6OhDKDdk
────
──

火憐「……で、あたしは目を隠して…」

暦「よーし、準備は万端だ」

火憐「なぁ兄ちゃん、これ本当に遊びなのか?」

暦「とっても楽しいぞー」

暦(主に僕がな)

火憐「そうかー、なんか見えないとソワソワするな」

暦「よし、お話ししようぜ火憐ちゃん。つかぬことを訊くけど、
  女の子ってどんなものをもらったら、喜んだりするんだ?」

火憐「それは愚問だと思うぞ兄ちゃん。プレゼントってのは、
   その人の想いによって、価値が変わると思うからな」

暦「……」

火憐「……あれ、兄ちゃん?」
96 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:04:50 ID: 6OhDKDdk
暦「……」

火憐「……あれ」スカッ

暦「……」

火憐「…………」シュル─

暦「目隠しは取っちゃいけない火憐ちゃんッ!」

火憐「うわッ!? 兄ちゃん、いたなら返事しろよ!」

暦「だめじゃないか火憐ちゃん。
  〝どんな状況でも、遊びが終わるまでは絶対に目隠しを取ってはいけない〟、
  これが第一のポイントなんだ」

火憐「うぅ、これ、楽しいか?」

暦「まだ始めたばかりだろ? これから僕が、
  多彩な仕掛けを振り撒いていくからな、楽しみにしておけよ」

火憐「……じゃあ」
97 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:05:27 ID: 6OhDKDdk
暦「……そうか、やっぱり気持ちが大切だよな。いやなにを隠そう、
  ホワイトデーのプレゼントをどうするか、って話なんだけどな」

火憐「なんだその話かー、あたしらに気なんて遣わなくてもいいのに。
   また、兄ちゃんにチョコを作ってあげたいぐらいだ」

暦「お前の場合はオガクズだろうが、カカオ豆砕いただけで何がチョコだ」

火憐「カカオ100%のチョコレートって言えば、それはもうチョコなんだぜ」

暦「せめて形を変えろよ!」

火憐「変えたろ?」

暦「もう一段階!」

火憐「ひとえに、愛だぜ兄ちゃん。愛さえあれば何でも許されるんだぜ」

暦「そうか、やっぱり愛だよな。愛ってやっぱりそういう、なんていうか、
  神秘的な領域のものだよな」

火憐「愛ならいつでも補給できるぞ」

暦「補給!? 現実的だな!」
98 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:06:19 ID: 6OhDKDdk
火憐「今リッター161円だったかな」

暦「愛って液体燃料だったのか!?」

火憐「少し前までは140円台だったのに、中東辺りでの紛争で値段上がったんだよなー」

暦「高騰してんの!? ていうか輸入してるのか、愛を!?」

火憐「日本には真心が足りないんだよ、兄ちゃん」

暦「なんか深けぇぇぇぇぇぇ!!」

火憐「あたしなりの例えだぜ」

暦「馬鹿がよく考えたじゃないか。ていうか、目隠しが只者じゃない感を引き立たせてるな……」

暦「それで火憐ちゃん、そう言えばさ、いま僕全裸なんだよ」

火憐「へぇー──って何してんだ兄ちゃん!?」

暦「お前がその目隠しをしているからな。これくらいしないと、つまらないだろう」
99 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:07:58 ID: 6OhDKDdk
火憐「いや、別に今さら兄ちゃんのはだ、裸なんてどうでも……」

暦「そうか。今な、お前の顔の目の前にあるぜ」

火憐「ッ!? な、なにがだよ」

暦「もう火憐ちゃんだって大人だろ、こういうことばっかりはさ。
  分からないとは言わせないぜ。あ、でも僕のだから気にならないんだっけか、
  なんかそれはそれで淋しいな」

火憐「で、でも本当はアレだろ? 実は脱いでないとかなんだろっ」

暦「そう思えばそうなんだろうよ。火憐ちゃんには選択する権利がある、
  それがその目隠しだ」

火憐「……、月火ちゃんは……まだ風呂、だよな?」

暦「だったらこんなことしないって……」

暦(まぁ、脱いでないけどな)
100 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:08:38 ID: 6OhDKDdk
火憐「……」モジモジ

暦「……ほーれっ」

火憐「ッ……」ビクッ

暦(面白い)

暦「どうしたんだ火憐ちゃん、顔が真っ赤だぞ」

火憐「赤くなんか、なってないッ」

暦「恥ずかしいならちゃんと言えよ。僕が火憐ちゃんの立場だったら、
  多分恥ずかしいけどな」

火憐「ふ、ふんっ」

暦「」ニヤニヤ

火憐「全然、楽しくない……」

暦「僕は超楽しいからなー、ほ~れほ──」
101 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:09:23 ID: 6OhDKDdk
 此ノ時、僕ハ侮ツテイタ、本音ヲ其ノママ吐露シテシマッテイタ。
 何故火憐チヤンノ前デ、態々逆撫デスルヤウナ事ヲ言ツタノダラウ。
 其レニ氣附イタ時ニハ──


火憐「」グジャッ

暦「…………えっ」


 火憐チヤンノ右ストレートガ、僕ノ股間ヲ、滅茶苦茶ニ潰シテイタ。


暦「えっ……あ、あぁ……ぎ──」ガクガク

暦「ぎゃあああああああああああああああああああーーーーーーーー!!!!」

火憐「」シュル─

火憐「……服、着てるじゃんか。兄ちゃんの馬鹿ぁー……!」タタタ─

暦「いっ、痛ってえええぇえぇええぇえぇぇぇああぁぁぁああぁあ----!!!!」

忍(ぬぅ……五月蝿くて寝れんわ、もう少し静かに痛がってくれんかの)

暦「ううぅぅぅ……ハァッ、ハァッ…──いってぇ……!!
  し、忍……忍出て来いッ!」

忍「……情けない限りじゃ、我が主様よ」スゥ─
102 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:10:12 ID: 6OhDKDdk
忍「ッ……──」カプッ

暦「──……ッ…」

暦「……な、なんて妹だ…使い物にならなくなったら、
  どうするつもりだったんだ…」

忍(普通の人間だったら死んでおったわ。まぁ自業自得じゃ、
  お前様は何も言えんし、巨大な妹子のことは責められんわ)

暦「ふぅ……ふぅ…──助かったぜ忍、まぁまだ少し痛みが残ってるって言うか、 
  ムズムズと気持ち悪いけど」

忍「ッ……どれ、儂が手当てをしてやろうかの?」

暦「え!? まじで!?」

忍「カカッ、青いの。そういうことはお前様の女に頼むことじゃ、冗談じゃよ」

暦「……」

忍「そうそう、陰に戻る前に、一つ訊きたいことがあるのじゃが」

暦「ん、なんだ?」
103 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:10:53 ID: 6OhDKDdk
忍「お前様が最近、女子共に何かお返しをしているのを陰から覗いていて、
  それが少し気になっての」

忍「執拗になんじゃったか……〝ホワイトデー〟という言葉を耳にしたが、あれは何じゃ?」

暦「日本だけの、比較的浅い風習だ。一ヶ月前にバレンタインデーがあっただろ。
  あれは女性から男性にチョコを贈るっていうイベントだけど」

忍「ふむ」

暦「ホワイトデーはその逆で、貰った女性に男性が、何かお返しするイベントだ」

忍「ほぉ……つまりは、儂もお前様から、何かもらえるという訳じゃなっ?」キラキラ

暦「は? お前にはいつもドーナツをやってるだろ」

忍「ガーン……! な、なぜじゃっ!? 確かあの時は、儂が一番愛している、
  〝ゴールデンチョコレート〟をプレゼントをしたはずじゃ。
  何か儂にもよこせ! ドーナツよこせ!!」

暦「結局ドーナツなんじゃねぇか!」
104 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:12:59 ID: 6OhDKDdk
忍「それでもじゃ、次の休みの時……儂はいつもより多くドーナツを食べるんじゃ、  
  食べられるんじゃ、お前様なら分かるじゃろ?」

暦「僕がいないと何も買えないだろ」

忍「儂がいないと何もできんじゃろ。餓鬼の分際で何を言っておる、
  よくもそんな戯言を言えたものじゃの、戯けが」

暦「ぐっ……」

暦(痛いところをを衝かれた)

忍(今から貴様の大事な局部を、切り裂いても良いのじゃぞ?)ニヤッ

暦「恐ろしいことを言うな! 畜生ッ、心まで読まれちまう……!」
105 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:13:30 ID: 6OhDKDdk
忍「脅すというのも忍びないのじゃが、我が主様よ。儂のことを改めて想い、
  崇め、ホワイトデーではいつもより多量のドーナツを献上するがよい、カカッ」

暦「……分かったよ。たまには奮発してやる」

忍「おぉっ!」パァッ

忍「うむ、それでよいそれでよい、カカッ!」

暦「ったく……まぁ、とりあえずありがとよ忍。
  ドーナツは、三日後ぐらいになるだろうから」

忍「うむ、では楽しみにしておるぞ、お前様よ」スゥ─

暦「……あ、結局何がいいのかあいつ等に訊いてない…」
106 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:14:04 ID: 6OhDKDdk
────────────────────
 
 ──翌日 3月12日──


暦「ふぁ~……ん」

月火「あ、お兄ちゃんおはようっ」

暦「おお、月火ちゃん…火憐ちゃん、おはよう」

火憐「……ふんっ」プイッ

暦「……」

暦(まだ怒ってるか……)

月火「……?」
107 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:16:03 ID: 6OhDKDdk
────
──

撫子『ぇ…せ、千石ですっ』

暦「……もしもし、千石。今日は空いてるんだよな?」

撫子『うん、大丈夫…』

暦「じゃあ、出掛けるか」

撫子『おでか、け?』

暦「ああ。その中で、千石のプレゼントも買ってやる。
  一日だけ、付き合ってもらっていいか?」

撫子『あ、うん…もちろんだよ暦お兄ちゃんっ』

暦「ありがとな、じゃあ家で準備だけして待っててくれ。
  僕が迎えにいくから」

撫子『分かった。じゃあ…また後でね、暦お兄ちゃん』

暦「おう」ピッ
108 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:16:37 ID: 6OhDKDdk
暦「……よしっ」

 prrrrr… prrrrr…

暦「ん、千石か?」カチャッ 

 着信:戦場ヶ原ひたぎ

暦「……」ピッ

ひたぎ『あ、もしもし、ゴミ処理場の方でしょうか。
    粗大ゴミの廃棄についてお尋ねしたいのですが』

暦「確かに今は朝だし、時間的にも、間違っていない内容だ戦場ヶ原。
  だが僕が言いたいのは、大体オチが読める会話を展開するような、
  そんなつまらないヤツに成り下がっちまったのかよお前……ってことだ」

ひたぎ『朝から言ってくれるわね阿良々木くん、機嫌が少し悪いようじゃない。
    今から出掛けようとしていたのに、出鼻を誰かに挫かれたような感じの怒り方ね、可哀想に』

暦「お前に挫かれたんだよ!」
109 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:18:17 ID: 6OhDKDdk
ひたぎ『あら、それは悪かったわ。
    私のアドバイスを実践できているのか、それが気になったのよ』

暦「言われるまでもなく順調だよ。今日もホワイトデーのお返しにいくところだ」

ひたぎ『そう……阿良々木くん、神原や羽川さんや、他の子達に時間を割くのも、
    私が言ったことなのだからもちろん結構だけれど──私もいることを、忘れないでね』

暦「分かってるよ。お前は。僕の彼女だろ?」

ひたぎ『許婚よ』

暦「……まぁ、それでもいいよ」

ひたぎ『なに、そのなーなーな返事、気に入らないわね』

暦「朝からがっつくなよ……」

ひたぎ『がっつく? なにその荒々しい表現、気に入らないわね』

暦「じゃあがっつくなよッ!」
110 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:18:47 ID: 6OhDKDdk
ひたぎ『だって阿良々木くん、自分からは何もしないじゃない。
    だから私がリードしているのに、それをがっつくだなんて、醜い表現をしてくれるのね』

暦「いや…それはそれ、これはこれってやつだろ」

ひたぎ『……はぁ…私、なんでこんなお馬鹿さんと付き合っているのかしら』

暦「きっつ……!」

ひたぎ『きつい? 馬鹿という言葉を柔らげるために、頭に〝お〟をつけて、
    その上〝さん〟付けまでしたのよ? 阿良々木くんの分際で何を言っているのよ』

暦「分際! 分際って言ったぞッ!」

ひたぎ『恋って不思議よね。こうして私が阿良々木くんに呆れて、失望して。
    それでも私は、愛情を伝えられる……』

暦「お前にとっては誹謗することが愛情なのか!?」

ひたぎ『そうよ』

暦「断言しちゃったよ!」

ひたぎ『いえ、少し間違っているわね。どちらかと言えば布石と言った方が、
    聞こえがいいかもしれないわ』

暦「聞こえがいいって……」


 ダメジヤン、ソレジヤア……。
111 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:19:18 ID: 6OhDKDdk
ひたぎ『例えば阿良々木くん。こんなストーリーがあるとしましょう』

暦「聞くだけ聞いてやるよ……」

ひたぎ『あるとても美人な女の子は、ずっと家のお手伝いをさせられていて、
    苛められて、みすぼらしい生活を送っていたわ』

ひたぎ『だけどある日、その子の前に一人の魔法使いが現れたの。
    一日だけお姫様になれて、その子はカボチャの馬車に乗って舞踏会にいったの』

暦「例えばじゃねぇよ! この話知ってるよッ!」

ひたぎ『それ……──ねぇ、話の腰を折られたくないとか言ってたのは、
    どこのどいつだったかしら』

暦「シンデレラだろ? お前が話していたのは。だれでも知ってる童話だ」

ひたぎ『いいえ、私が話そうとしてるのはシンデレラなんかじゃないわ。
    そもそも、シンデレラってもっと、醜い愛憎劇じゃないの』

暦「それ原作だろ! そっちだけを知ってるって、お前はどんな幼少期を送ってたんだッ!」

ひたぎ『そんなにおかしい? 私はこうしてしっかり育っているし、
    私のように子供には強く育ってほしいから、もし子供が出来たときには、
    寝る前に私が読み聴かせてあげようと思っているのだけれど』

暦「精神歪むわ!!」
112 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:20:13 ID: 6OhDKDdk
ひたぎ『まぁともかく、下がるところまで下げて、最後に上げて終わる。
    そんなストーリーって素敵じゃない?』

暦「確かに、報われた感じがしていいかもな」

ひたぎ『阿良々木くんには、その主人公になってもらいたいのよ』

暦「とすると、お前は悪役なのか?」

ひたぎ『……は? どうしたら私が悪役になるのよ、阿良々木くん』

暦「お前はどうやっても悪役にしかならねぇよ!」

ひたぎ『私が何をしたって、私は阿良々木くんの彼女なのよ。
    つまり私はお話のヒロインにシフト出来るのだから、悪役になるわけないじゃない』

暦「それ、僕が何をされてもお前を振らないってのが前提になってるよな……」

ひたぎ『阿良々木くんが、私を振れるわけがないじゃない』

暦「……っ」イラッ

暦「……ほぉ、随分な自信じゃないか戦場ヶ原、お前のその自信家なところも、
  今日は少し気に入らないな」
113 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:20:44 ID: 6OhDKDdk
ひたぎ『そう。つまり阿良々木くんは私のことを思ってないってことなのね。
    へぇ、あら、そう』

暦『別にそういうことで言ってるんじゃねぇよ。ただ僕をそんなに下に見ているお前が、
  僕とは違う世界にいるとか、そう思って……少し嫌だっただけだ』

ひたぎ『違うわよ、阿良々木くん。私はそういう意味で言ったんじゃなくてよ。
    ごめんなさい、言葉足らずだったようね』

ひたぎ『阿良々木くんが私のことを好きって思ってくれているように、
    私も阿良々木くんのことが好き。だったら互いに嫌いになることなんてない、
    ただそんな単純なことの再認識だったのだけれど──』


 壹息。


ひたぎ『──阿良々木くんのようなお馬鹿さんには、少し難しかったかしら』

暦「……やっぱり、捻くれてるよなお前って。捩れに捩れて、わけわかんねぇよ」

ひたぎ『ラブラブってことよ』

暦「みなまで言うな」
114 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:21:18 ID: 6OhDKDdk
ひたぎ『……長電話も悪いわね。そういえばこれから出掛けるんでしょ?』

暦「おお、そうだな。悪いな戦場ヶ原、またゆっくり話そうぜ」

ひたぎ『ええ、楽しみに待ってるわ。じゃあね、阿良々木くん』ピッ

暦「……いくか」
115 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:21:51 ID: 6OhDKDdk
────────────────────
 
 ────千石宅────


撫子「……で、どこにいくの? 暦お兄ちゃん」

暦「そうだな~…どこにいきたい、千石」

撫子「うーーん……あ、そういえば最近、
   新しくテーマパークが出来たんだって、隣町だけど」

暦「あぁ、そういえば月火ちゃんも行ったとか言ってたな。
  千石、お前電車賃はあるのか?」

撫子「うん、大丈夫だよ。暦お兄ちゃん」

暦「よし、じゃあいくか」

撫子「うんっ」

────
──
116 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:23:00 ID: 6OhDKDdk
 プシュゥゥー… ──ガタンゴトンッ

暦「けっこう混むな……千石、こっちだ」

撫子「ま、待って暦お兄ちゃんっ」

暦「ほらっ、手貸せよ」

撫子「う、うん……」ギュッ

暦「……」

暦(電車が混んでいるのをいいことに、女子中学生と手を繋いでしまった。どうしよう)

暦(ドキドキする)

撫子「……ッ」ドキドキ

暦(なんか千石も頬を赤らめてるし、セクハラだとか思われないよな?
  もしそうなったらどうしよう、『妹です』とでも言うか?)

駿河「まるで妹系アニメの主人公だな、実妹以外にも〝お兄ちゃん〟と呼ばせるとは」

暦「…………ん!? なんでお前がいるんだよッ!?」
117 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:23:33 ID: 6OhDKDdk
駿河「しぃー……! 偶然だな、阿良々木先輩」

撫子「あっ、神原さん。お久し…ぶりです…」ペコッ

駿河「おぉ、千石ちゃん、久方ぶりだな。ときに、二人だけで何処へいこうとしているのだ?」

暦「最近できたテーマパークだ。まぁ、ホワイトデー云々だよ」

駿河「なるほど、納得した。にぃに、生憎私は次の駅で降りるのだ…残念だな」

暦「にぃにとか言うなッ! その一言だけで虫唾が走る!」

駿河「それは私が言うからダメなのか? それとも〝にぃに〟という言葉自体に、嫌悪感を抱いているのか?」

暦「お前が使ってると、そこから物語の流れが瓦解する気がするッ」

駿河「そんなに違和感があるか……まぁ、二人とも楽しんできてくれ。
   せっかくの休みなのだから、思う存分遊んでもらうんだぞ千石ちゃん」

 ガタンゴトン── プシュゥゥー…

撫子「う、うぁ──はいっ。さよなら…神原さん」フリフリ

駿河「うむッ。……阿良々木先輩、ちょっと」
118 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月21日 (日) 22:24:04 ID: 6OhDKDdk
暦「なんだよ」スッ

駿河「あとでどんな如何わしいことをしたか、メールで教えてくれ」コソコソ

暦「しねぇよッ!!」

駿河「はははッ。では、さらばだッ」

 プシュゥゥー…

暦「まったく、何しに登場したんだ……」

撫子「……?」

暦「こっちの話だよ」

────
──
119 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 20:03:17 ID: h3uWkzcA
暦「おぉ、広いなー」

撫子「ふわぁ~……」キラキラ

暦「よし、どこにいくか千石。色々あるぞ」

撫子「お、お化け屋敷」

暦「お、いいなお化け屋敷。いきなり名指しなんて、そんなに大好きなのか?」

撫子「うん……すごい、楽しみ」

暦「よし……じゃあ、しゅっぱーつ」

撫子「ここから歩いてどれくらいなの、暦お兄ちゃん」

暦「え、えっと……──現在地から、三分って書いてあるな」

撫子「カップラーメンが作れるねっ」

暦「……なんだその、とても返答し辛い一言は」

撫子「日常会話だよ、暦お兄ちゃん」ニコッ

暦(しかし、女子中学生と二人きりで遊びに来て、楽しく会話している時点で、
  それは僕にとっては、非日常会話なのではないだろうか)
120 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 20:03:53 ID: h3uWkzcA
暦「僕って、幸せ者だよな~」

撫子「えっ、どうしたのいきなり?」

暦「いや、何でもない。それと千石、三分でカップラーメンを作れるって言ったけどさ、
  僕の大好きなホームラン軒の味噌ラーメンは四分なんだよ」

撫子「へ、へぇ~。でも、カップラーメンって少し短い時間にしたほうが、
   麺が固くて美味しいって聞くよね」

暦「……って、千石もカップラーメンとか食べるんだな。なんていうか、
  お前はそういう身体に悪そうなのは、食わないと思ってたよ」

撫子「そんなことないよ、暦お兄ちゃん。もう撫子中学生だよ?」

暦「ほんと何と言うか、時の流れを感じるなぁ……僕自身、あいつ等を基準にしてるきらいがあるから、
  千石も精神幼いとか、勝手にそう考えてたんだよな」

撫子「ララちゃん達だって、十分大人だと思うけど……」

暦「図体だけでかくてまさに〝馬鹿の大足〟ってやつだよ、あいつ等は」

撫子「ふふふっ、ひどい言い方」

暦「ハハッ──ほら、話している内に着いたぞ」

────
──
121 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 20:04:37 ID: h3uWkzcA
撫子「こ、ここッ、暦お兄ちゃん……」ブルブル

暦「怖いのが好きとかじゃなかったのかよ……」

撫子「怖い、怖いよぉ……」ギュッ

暦「ッ!? せ、千石……?」

撫子「ごめんなさい暦お兄ちゃん……少しだけ、くっつかせてッ…」ギュゥ…

暦「……しょうがないやつだな」

 ガシャン───!!

撫子「きゃああああああああああああああああ!!」ギュゥッ─

暦「いたいいたいいたいいたい──!!」
122 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 20:05:09 ID: h3uWkzcA
撫子「ご、ごめん暦お兄ちゃん……こう見えて、撫子強いんだよ?」

暦「今その自慢は、僕にとって不安になるだけのものだッ」

撫子「戦闘力は、えっと……100ぐらいかな?」

暦「お前なりに分かり易い例えを出したかったんだろうけど、
  ドラゴンボールの世界において、一般人の戦闘力は平均して、〝1〟ぐらいだ千石。
  〝100〟あれば、亀仙人と対等に戦えるぞ」

撫子「えぇ!? な、撫子そんなに強くな──」

 ウワハハハハハハ--!!

撫子「ひいいいいいいいいいいいいいい!!!!」ギュゥッ─

暦「いたいいたいいたいいたい──!!」

────
──
123 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 20:06:02 ID: h3uWkzcA
 結局、千石トノ御化ケ屋敷ハ、ドロップアウトト言フ、
 隨分ト微妙ナ終ハリ方ヲシタノダツタ。


撫子「ハァ……叫びつかれたよ…」

暦「僕も配慮やら物理的にやら、とにかく疲れた……何か飲むか?」

撫子「うん……ありがとう、暦お兄ちゃん」

暦「それと千石、そろそろ……腕から放れないか? いや、僕は別に構わないんd──」

撫子「うわわあぁ!! ご、ごめんなさい……」

暦「僕、少し傷付いたぜ……」

撫子「ご、ごめんなさい……」

暦「……いくか」

撫子「う……うん」ドキドキ
124 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 20:06:34 ID: h3uWkzcA
────────────────────
 
 ────数時間後────


暦「ふぅ……けっこう回ったなー」

撫子「そうだね、すごく楽しかった」ニコッ

暦「楽しんでくれたのなら、何よりだよ」

暦「あとは……──あっ、千石、ちょっとここで待っててくれないか」

撫子「お土産屋さん?」

暦「千石のプレゼント探しだ」

撫子「え? ……うん」

暦「僕が選んだほうがいいか? それとも千石が選ぶか?」

撫子「撫子ここで待ってる……暦お兄ちゃんに、選んでほしい」

暦「分かった。じゃあ──ほら、これで何か飲んでろよ、ベンチもあるし。
  やる気出して選んでくるからさ」

撫子「うんっ」
125 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2013年07月22日 (月) 20:07:11 ID: h3uWkzcA
────
──

暦「普通に、雑貨とかも売ってるんだな」テクテク

 テクテク… テクテク…

暦「……ここらかな」

暦「…どれがいいかなー……ん」

 キョロキョロ… キョロキョロ…

暦「あれ、八九寺?」

八九寺「……あら、らぎさん。こんなところでどうしたのですかっ?」

 


記事タイトル:

戦場ヶ原ひたぎss ひたぎ「そういえば、あと少しでホワイトデーね」②

関連ワード :

戦場ヶ原ひたぎ

〈物語〉シリーズ

美少女

ロングストレート

髪色(紫)

ヒロイン

SS




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