アニメキャラの魅力まとめ

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②ハルヒ「ねえ、朝倉涼子って今なにしてると思う?」キョン「しらん」

②ハルヒ「ねえ、朝倉涼子って今なにしてると思う?」キョン「しらん」

②ハルヒ「ねえ、朝倉涼子って今なにしてると思う?」キョン「しらん」

朝倉「ふぅ……さっぱりした」

キョン「……っ」

朝倉「どうしたの?」

キョン「いや、なんでもない」

キョン(風呂上りは外見的魅力が5割増しだな……)

長門「貴方もシャワーどうぞ。着替えはある」

キョン「お、おう……」

朝倉「キョンくん、お風呂はいるの?」

キョン「まぁ、入らないとな」

朝倉「そうなると私は長門さんと二人っきりになるのね」

長門「……私も入浴する」

キョン「俺はいい!!1日ぐらい入らなくても大丈夫だ!!」

長門「……そう」

朝倉「キョンくん、いいの?私は嬉しいけど……」

キョン(よくはないが、長門が乱入してくるならそれは避けないといけない。おれ自身のためにも長門のためにもな)

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/14(金) 23:30:30.74 ID:fRMRnYDF0
キョン「朝倉、明日はここで一人で留守番しておいてくれるか?」

朝倉「私もついて行っちゃダメなの?」

キョン「ああ。悪いがな」

朝倉「涼宮さんと会うなら、是非とも連れて行って欲しいわ。私のことを知っている人には出来るだけ会っておきたいし」

キョン(それをしたらお前が暴走するかもしれないんだよ)

朝倉「そう。キョンくんがそういうなら。……ここに帰ってきてくれる?」

キョン「それは……」

キョン(明日は流石に家に帰らないとヤバい。ここにずっといることはできないしな。長門にだって迷惑がかかる)

朝倉「キョンくん……」

キョン「ああ、帰ってくる」

朝倉「約束よ?小指だして」

キョン「なにをするんだ?」

朝倉「指きり」ギュッ

キョン「やれやれ……」

キョン(この女の子が半年前にナイフを振りかざしていたとは思えないな)

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/14(金) 23:36:53.16 ID:fRMRnYDF0
キョン「……やることもないし、そろそろ寝るか?」

長門「……」コクッ

朝倉「どこで寝るの?」

長門「寝室で」

キョン「長門、三人並んで寝るのか?」

長門「そうなる」

朝倉「私はキョンくんの隣じゃないと寝ないから」

キョン「お、おい」

長門「分かっている。彼を中心にして就寝する」

キョン「長門。それは……」

長門「我慢して」

キョン(できるか……一晩って長いぜ……?)

長門「寝るだけ」

キョン「そうだけどな。朝比奈さんと三年間寝たときはまるで状況が違うぞ?」

長門「心配いらない。目を閉じれば済む」

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/14(金) 23:40:36.08 ID:fRMRnYDF0
キョン「本当か?」

長門「横になって、目を閉じて」

キョン「あ、ああ……」

キョン(一体、何をするんだ……長門よ。お手柔らかに頼むぜ)

長門「―――起きて」

キョン「え?」

長門「……」

キョン「……今、何時だ?」

長門「午前6時」

キョン「……そ、そうか」

長門「そう」

キョン(流石は長門だぜ。一晩のロマンスもないとは。いや、長門に何を期待しているんだ)

長門「どうかした?」

キョン「何でもない。朝倉は?」

長門「向こうにいる」

117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/14(金) 23:44:48.81 ID:fRMRnYDF0
キョン「朝倉は寝たのか?」

長門「貴方が就寝してすぐに」

キョン「それはいいことだ」

朝倉「あ、キョンくん。おはようっ」

キョン「おう、おは―――」

朝倉「どうかした?」

キョン「朝倉……何もってやがる……」

朝倉「包丁」

キョン「……」

朝倉「なに、私が包丁もってちゃいけないの?」

キョン「何を切るつもりだ?」

朝倉「勿論、お魚だけど」

キョン「……あ、朝ごはんか?」

朝倉「ええ。もう少しまっててねっ」

キョン(やっぱり、トラウマになってるな)

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/14(金) 23:52:02.36 ID:fRMRnYDF0
キョン「―――さてと、そろそろ行ってくるな」

朝倉「うんっ。何時頃帰ってくるの?」

キョン「多分、5時過ぎになるだろうな」

朝倉「そう……。その間、何をしていようかしら」

長門「貴方の好きにすればいい。貴方が日頃使っていたものは用意しておいた」

朝倉「え?」

キョン「裁縫道具にレシピ本、掃除用具……?朝倉は本当にこんなことをしていたのか?」

長門「していた」

朝倉「お掃除や編み物でもしていろっていうのね?」

長門「そう」

朝倉「ふぅん……あ」

キョン「まぁ、いい時間つぶしにはなるんじゃないか?」

朝倉「……」

キョン「……朝倉?どうした?漂白剤なんて見つめて」

朝倉「混ぜるな危険ってあるから、混ぜたどうなるのかなって思って。深い意味はないのだけど」

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/14(金) 23:59:20.75 ID:fRMRnYDF0
キョン「混ぜるなよ?」

朝倉「ええ。気をつけるわ」

キョン(帰ってきた途端、塩素中毒で死ぬなんてごめんだぞ)

長門「……そろそろ時間」

キョン「あ、ああ。それじゃあな、大人しくしてろよ」

朝倉「いってらっしゃいっ」

キョン「……長門」

長門「なに?」

キョン「いつかのように連結解除でどうにかならないのか?」

長門「あの朝倉涼子は情報統合思念体は全く異質の存在となっているため、私では彼女を消去することはできない」

キョン「そうなのか?」

長門「既に試している」

キョン(俺の家に来た段階で長門はあらゆる手を尽くしていたんだろうな。それでも朝倉はああして元気でいる。これはハルヒに一任するしかないのか)

長門「……」

キョン(表情にこそ出さないが、長門もうんざりしているんだろうか……)

130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 00:07:11.46 ID:T8ZClIvd0
駅前

キョン「長門、いつも約束の1時間前に来てるのか?

長門「……」コクッ

キョン「何故だ?」

長門「情報共有のためでもある」

キョン「それは古泉や朝比奈さんとかと何かやり取りがあるのか?」

長門「涼宮ハルヒは約束の30分前に到着する。私たちが意見を交換する時間は30分」

キョン(日頃から俺の知らないところでなんかしてるんだなぁとは思っていたが、小さな時間を見つけてはそんなことをしてたのか)

キョン(古泉はともかく、長門と朝比奈さんには申し訳ない)

古泉「おや。貴方と長門さんが一緒ですか。てっきり時間をズラしてくるものかと思いましたが」

キョン「たまにはハルヒが一番遅くてもいいだろ」

古泉「後が怖いですがね。今回はそうも言っていられませんが」

朝比奈「あ、キョンくんっ!大丈夫?!」テテテッ

キョン「朝比奈さんも聞いたんですね」

朝比奈「もう、本当に心配しました。怪我はない?」

135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 00:17:24.55 ID:T8ZClIvd0
キョン「ええ。長門もいるんで心配はいりませんよ」

朝比奈「よかったぁ……。刺し傷がたくさんあったら、どうしようかと……」

キョン(それはあれですか。俺が血だらけでここまで来ることを想像していたのでしょうか、朝比奈さん)

古泉「それで現状に変化は?」

キョン「特にない。朝倉が塩素ガスを発生させていないかだけが気がかりだ」

古泉「そうですか。ならば、あまり好ましい状況ではありませんね」

キョン「そんなもん言われなくても分かる」

古泉「一番の問題は朝倉涼子がどこで自分の使命を思い出すか、です」

朝比奈「でも、涼宮さんの力で生まれたなら、朝倉さんは別の存在じゃないんですか?」

キョン「俺もそれは思いました。朝倉は長門が半年前に消した。ハルヒの力で生まれたなら、ありゃ別人じゃないのか」

古泉「涼宮さんが思い描いた朝倉涼子ということですか?」

キョン「そうだ。少なくとも宇宙人である朝倉涼子をハルヒは知らないわけだしな」

朝比奈「わ、わたしもそう思います」

古泉「涼宮さんの設定はこうです。『良識ある人の家でお世話になりつつ、自分の使命を思い出して、奔走する』。もし涼宮さんの思い描いた朝倉涼子なのだとしたら、その使命とはなんでしょうか?」

キョン「そりゃ謎でいいんじゃねえか。今居る朝倉は謎の生命体なんだから」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 00:28:28.83 ID:T8ZClIvd0
古泉「謎の部分が恐ろしいのですよ。誰かを殺害する使命を持っていてもなんら不思議でありませんからね」

キョン「ケーキを山ほど食うとかかもしれないだろうが」

朝比奈「わぁ、それ可愛いですね」

古泉「如何なるものでも可能性はあります。用心したほうがいいでしょう」

キョン「用心と言ってもな。もし俺たちが知っている朝倉なら、止められるのは長門ぐらいなもんだぜ?」

長門「……」

キョン「その長門も今回はかなり困っているんだ。いくら気をつけていても音速で飛んでくるミサイルを回避なんてできないぜ、古泉」

古泉「回避はできなくとも予測することはできます」

キョン「あの朝倉はステルス状態だろ。どうしろっていうんだ」

古泉「それはまだなんとも」

キョン「無責任だな」

古泉「我々も戦々恐々です。長門さんが対処できないものを一人間に手が打てるわけないですからね」

キョン「手っ取り早いのはハルヒにさっさと朝倉探索を飽きてもらうことだな」

古泉「それしかないでしょう。涼宮さんが興味を惹かれるものをなんとしても探し出さねばなりません」

キョン(どっかにツチノコでも這ってないだろうか)

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 00:35:18.27 ID:T8ZClIvd0
ハルヒ「……む?」

キョン「よう、ハルヒ。遅かったな」

ハルヒ「なんでキョンがいるのよ?」

キョン「今日は目覚めが良かったんだよ」

ハルヒ「……」

キョン「一番遅れた奴は奢り、だよな?」

ハルヒ「さ、班分けしましょう?」

キョン「おい、喫茶店はいかねえのかよ」

ハルヒ「つべこべ言うな」

キョン(このやろう。つまり俺の奢りじゃないと喫茶店にはいかねえのか)

古泉「おや、無印です」

朝比奈「私もです」

長門「……」

キョン「俺と長門だな」

ハルヒ「あ、そ。しっかり探しなさいよ!!キョン!!いい?朝倉涼子を探すんだからねっ!!」

144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 00:43:16.41 ID:T8ZClIvd0
キョン「ハルヒ、聞こうと思ってたんだが。どうして朝倉に拘るんだ?いくらなんでも急すぎるだろ?」

ハルヒ「別に深い理由はないって言わなかった?」

キョン「そりゃそうだろうけど、きっかけぐらいあるだろう?」

ハルヒ「ふと思い出したからよ」

キョン(こいつの思考回路はどこかでショートしてんじゃないのか?)

ハルヒ「さ、いくわよ。みくるちゃん、古泉くん!」

朝比奈「は、はぁい」

古泉「了解しました」

キョン「やれやれ。ハルヒが朝倉に何を望んでいるのか分かればいいんだが、あの様子じゃただ朝倉に居てほしいって願ってそうだな」

長門「……」

キョン「行くか、長門」

長門「……」コクッ

キョン(ただの思いつきで朝倉を蘇生するんじゃねえよ、ハルヒ)

キョン(はぁ……短期決戦で済むことを心より願うね)

長門「……」

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 00:53:21.12 ID:T8ZClIvd0
夕方 駅前

ハルヒ「成果は?」

キョン「何もなかったな。それらしい人もいなかった」

朝比奈「ご、ごめんなさい。よく目を凝らしたんですけど」

ハルヒ「みくるちゃんとデートしただけじゃないでしょうね!?」

キョン「あのな、ハルヒ?朝倉はもう日本に居ないんだよ。天狗でも探したほうがマシだって」

ハルヒ「天狗ですって?」

キョン「おう」

ハルヒ「ふんっ。今は朝倉涼子のほうが見つけられる可能性は高いでしょ?」

キョン「それはそうかもしれんが……って、どっちにしろ0だろ」

ハルヒ「なら朝倉を探してもいいでしょ?」

キョン「……」

ハルヒ「とにかく今日は解散!!月曜日は反省会だからねっ!!」

古泉「どうやら、一週間延長決定ですね」

キョン「どうでもいいが、俺はどこで寝泊りすりゃいいんだよ」

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 00:59:09.69 ID:T8ZClIvd0
朝比奈「キョンくん、長門さんのところにいるんですよね?」

キョン「朝倉は長門の傍に置いておかないと危険ですからね。問題はその朝倉が俺から離れようとしないところですが」

朝比奈「はぁ……」

古泉「ですが、このままにしておいてはいけませんね」

キョン「ああ。その通りだ」

古泉「あなたと長門さんが間違いを犯すかもしれませんし……んふっ」

キョン「断じてそれはない」

長門「……」

キョン(そもそも長門にそんな真似してみろ。ブラックホールの中に放り込まれる)

古泉「……朝倉涼子に会ってみましょうか」

キョン「なに?」

古泉「色々と確かめたいこともありますし、我々のことを信頼してくれるなら貴方の負担も減らせます」

キョン「まぁな」

古泉「よろしいですか、長門さん?」

長門「構わない」

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 01:04:05.94 ID:T8ZClIvd0
長門宅

キョン「ただいま」

朝倉「おかえりなさい、キョンくんっ」

長門「……」

古泉「どうも。お邪魔します」

朝比奈「お、お邪魔します……」

朝倉「キョンくんのお友達?」

キョン「ああ、そうだ」

古泉「どうも、古泉一樹です」

朝比奈「あ、朝比奈みくるです」

朝倉「朝倉涼子よ。よろしく。えっと、私のこと知っている人なのかしら?」

古泉「残念ながら、僕もこちらの朝比奈さんも貴方のことは良く知りません」

朝倉「そう……」

キョン「何、してたんだ?」

朝倉「編み物よ。家事は一通り済ませたから、マフラー編んでたの」

155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 01:10:19.08 ID:T8ZClIvd0
古泉「編み物ですか。お上手ですね」

朝倉「ありがとう。外寒いし、無駄にはならないと思って」

キョン「そ、そうか」

朝比奈「……」

長門「座ってて」

古泉「お構いなく」

朝倉「この分だと明日中には出来上がると思うわ。楽しみにしててね」

朝比奈「手際がいいんですね……」

朝倉「体が覚えているみたいで」

朝比奈「いいなぁ……」

キョン(朝比奈さん、羨望を向ける相手が相手だけに俺が気が気じゃありません)

古泉「(素敵ですね)」

キョン「(何がだ。顔が近いぞ)」

古泉「(貴方のことを想い、手編みですよ。これは愛の為せる業です)」

キョン「(これも全部、ハルヒの仕業なのか?)」

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 01:19:14.78 ID:T8ZClIvd0
古泉「(僕の考えとしましては、涼宮さんがしたことを朝倉涼子が実行している。そう考えます)」

キョン「(どういうことだ?)」

古泉「(涼宮さんが誰かのために手編みのマフラーを用意することはまずありません。ですが、涼宮さん本人はそうしたいと願っている)」

キョン「……」

古泉「(深層心理を体現した存在なのかもしれませんね)」

キョン「(そうだったとしたら、朝倉の使命はマフラーを編むことなのか?)」

古泉「(その可能性もありますね)」

キョン(そんな愛らしい使命を持って生まれてきたのか、今度の朝倉は。それなら個人的には大歓迎だがな)

古泉「本当に長門さんとは別のものですね。これならば、問題はないかもしれません」

キョン「問題がないって、朝倉をこのままにしておく気か?」

古泉「(涼宮さんの想いを表現してくれるいい媒体です。彼女がいるかぎり、閉鎖空間は発生しないかもしれません)」

キョン「(どうしてだ?)」

古泉「(涼宮さんは朝倉涼子を通してしたいことをする。故に溜め込むことはないですから)」

キョン「(溜め込むことはない……ね)」

朝倉「ふんふふーん♪」

161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 01:32:07.92 ID:T8ZClIvd0
古泉「(ストレスのはけ口を別の形で確立したのでしょう。涼宮さんもかなり成長しましたね)」

キョン「……」

朝比奈「あの、どうしたらそんなに手早く編めるんですか?」

朝倉「さぁ。指が勝手に動くから。その質問は困っちゃうな」

朝比奈「私も編めるようになりたいです」

朝倉「練習あるのみよ。あとはひたむきな愛情、かしら」

朝比奈「なるほど」

キョン(ああ、和むね。ただ、このまま心を許してもいいものかは悩みどころだ。何と言っても謎の部分が多すぎるからな)

長門「……飲んで」

キョン「サンキュ」

長門「……」

キョン「ふぅ……」

古泉「ともかく、注意は必要ですが、警戒することはなさそうですね」

キョン(命の危険がないならなんでもいい。あと長門に負担がないのなら完璧だがな)

朝倉「あ、間違えちゃった」

165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 01:51:27.90 ID:T8ZClIvd0
古泉「ところで長門さん、現時点で気がついたことはありませんか?」

長門「ない」

古泉「対策もないのですね?」

長門「ない」

古泉「そうですか。では、僕はこの辺で失礼しましょうか」

キョン「お前、俺の負担を減らすんじゃないのかよ」

古泉「明日、また来ますから」

キョン「てめえ。俺にもう1日、ここに泊まれっていうのか?!」

古泉「おや、嫌なのですか?」

キョン「そういうわけじゃないが」

古泉「なら、いいではありませんか。両手に花なのですから」

キョン「茶化すなよ」

古泉「申し訳ありません。長門さんが放置していてもいいと判断しているなら杞憂なのでしょうが、くれぐれも油断だけはしないでくださいね」

キョン「分かってるさ。そもそも体が勝手に警戒している状態だからな。油断できるほど心が弛緩しない」

古泉「感服いたします。それではまた明日」

169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 01:59:59.41 ID:T8ZClIvd0
キョン「結局、また泊まりか……」

朝比奈「キョンくん、私も泊まりましょうか?」

キョン「い、いえ、朝比奈さんまで一緒だと……その……」

朝比奈「はい?」

キョン「困ります……いろんな意味で」

朝比奈「そうですか……」

キョン(すいません、朝比奈さん。朝比奈さんと一夜を共にするなんて、想像しただけでリビドーが溢れかえります)

朝比奈「キョンくん」

キョン「は、はい。なんでしょうか?」

朝比奈「朝倉さんなんですけど……」

キョン「何か気づいたことがありましたか?」

朝比奈「いえ。あのマフラーすっごく長いんです」

キョン「そうなんですか?」

朝比奈「あれは……きっと……恋人同士で使うやつです……」

キョン(朝倉は何を望んでいるんだ)

174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 02:12:33.79 ID:T8ZClIvd0
キョン「それでは朝比奈さん、月曜日に」

朝比奈「うん。見送りありがとう」

キョン「いえいえ」

キョン(本当は俺も自宅に戻るために朝比奈さんと一緒にここをあとにしているはずなんだがな)

朝比奈「あのね、キョンくん……一つだけ言わせて」

キョン「はい、なんですか?」

朝比奈「朝倉さんはやっぱり、普通じゃないと思います」

キョン「そりゃ、謎の存在ですからね」

朝比奈「そうじゃないの。えっと、上手く言えませんけど……とにかく気を許しちゃダメ、だと思う」

キョン「朝比奈さん……」

朝比奈「お願い、キョンくん。信じて」

キョン「古泉にも言われましたから大丈夫です。それに長門がついているんですから。いざってときは助けてもらいます」

朝比奈「うん……そうですね……。それじゃ、キョンくんまたね」

キョン「はい。おやすみなさい」

キョン(朝比奈さん、不安そうにしていたな。古泉も念を押していたし……。まあ、挙動にさえ注意を払っておけばいきなり刺される心配はないだろうな)

179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 02:22:34.48 ID:T8ZClIvd0
朝倉「ふぅ……ちょっと休憩にしようかな」

キョン「マフラーはもうすぐ完成するのか?」

朝倉「ええ。8割は完成してるの。どう?可愛いでしょ?」

キョン「やけに長いな。二人用か」

朝倉「長いほうが巻きやすいから」

キョン「そうか。でも、あまりに長いと地面についちまうんじゃないか?」

朝倉「そこまでしないわ。きちんと考えているもの。大丈夫っ」

キョン「なら、いいけどな」

長門「食事にする?入浴にする?」

キョン「ああ、えっと……風呂に入ろうかな」

朝倉「私も一緒にはいろうかな」

キョン「ダメだ」

朝倉「キョンくん、私を長門さんと二人きりにさせる気なの?」

キョン「いいだろ?20分ぐらいなら」

朝倉「でも……やっぱり、怖いし……一緒に、ね?」ギュッ

221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 09:16:40.97 ID:T8ZClIvd0
浴室

キョン(ふぅ……いいお湯だ。結構大き目の風呂で、カビ一つない。三年間も人が住んでいるにしては真新しい)

キョン(長門が風呂を使っていないのか、それとも長門の宇宙的パワーで常に清潔に保っているのか。どちらにせよ素晴らしいことだ)

朝倉『キョンくん、しりとりでもしよっか?』

キョン「お前は大人しくしていてくれ」

朝倉『ざんねんっ』

キョン(混浴を強請る朝倉も何とか説得して、脱衣所で待機することで妥協してもらったが。扉の向こうにチラつく朝倉のシルエットは不気味だ)

キョン(昔プレイしたサウンドノベルのゲームを彷彿とさせる。バラバラにされたりしないよな、俺)

朝倉『キョンくん、明日はどこかに行くの?』

キョン「明日は特に予定はない。ただ、そろそろ自宅に戻らないとな」

キョン(親だって同級生の女子の家に二日も泊まりこむ息子を決して良くは思わないからな)

朝倉『ふぅん。私も一緒でいいわよね?』

キョン「来るなって行ってもついて来るんだろ?」

朝倉『あたりっ』

キョン(やれやれ、扱いに慣れてきた自分が怖いぜ)

224: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 09:25:44.96 ID:T8ZClIvd0
翌日 キョン宅

妹「キョンくん、おかえりー!!」

キョン「いい子にしてたか」

妹「うん!あ、ゆきちゃん、りょーこちゃん。おかえりー」

朝倉「ただいまっ」

長門「ただいま」

キョン(おいおい。宇宙人とUMAが家族か?テレビに出たら一生遊んで暮らせるぐらいの特殊な家族だな)

朝倉「シャミセンはどこかしら?」

妹「こっちだよー」

朝倉「じゃ、キョンくん、私は向こうで遊んでいるから」

キョン「おう」

長門「……」

キョン「お前もリビングに行ってくるか?」

長門「……」コクッ

キョン(ま、そんな家族も決して悪いもんじゃない。朝倉も長門も普通にしていればティーン誌のモデルになれるほどの容姿なんだからな。そんな家族が居てくれるなら素性なんてどうでもいい)

228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 09:32:26.74 ID:T8ZClIvd0
リビング

キョン「はぁ……。長門、借りた服は洗って返すから」

長門「いい。貴方に譲与する」

キョン「いいのか?」

長門「貴方のために用意したもの。構わない」

キョン「そうか。ならありがたく貰っておくな。長門からもらった服だし、余所行きにしておくか」

長門「……」

シャミセン「ニャァ」

朝倉「ふふ、可愛いわね。警戒心が無いところがとくに」ナデナデ

妹「シャミはねー、もう家族だもん。ネー?」ナデナデ

長門「……」ナデナデ

キョン(シャミセンよ、されるがままだな。正直、代わってほしいぜ)

キョン「長門、ちょっといいか?」

長門「……」コクッ

キョン(これからのことは話しておかないとな)

230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 09:47:36.02 ID:T8ZClIvd0
自室

長門「一つだけ判明したことがある」

キョン「なに?」

長門「彼女は異時空同位体」

キョン「どっかで聞いたフレーズに似ているな。異次元同位体の親戚か」

長門「異なる時空で生まれ、同じ情報で構築された存在」

キョン「どういうことだ?同じ情報で構築って、今リビングにいる朝倉は五月にお前と戦った朝倉だってことか?」

長門「そう。生まれた場所が違うだけで、彼女は貴方も知る朝倉涼子本人」

キョン「待ってくれ。それならどうしてあんなに性格が違うんだ。いや、まぁ、ああいう部分もあったのかもしれないが」

キョン(長門は古泉と全く反対の結論を出したのか。対抗心を燃やしたのだろうか)

長門「性格の不一致は記憶の損失が主な原因として考えられる」

キョン「記憶がないからか。確かに記憶喪失になれば性格に違いが出ても不思議ではないけどな」

長門「ない」

キョン「なら、あの朝倉は長門たちと一緒と考えてもいいんだな?」

長門「彼女のパーソナルデータは完全に破損。そのため我々が行使する情報操作、並びに次元操作の力は使えないと判断する」

232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 09:56:41.93 ID:T8ZClIvd0
キョン「なるほどな……」

キョン(宇宙人ではあるものの、その能力を根こそぎ持っていかれ、しかもご丁寧に記憶もないときた。それはつまり、俺と変わらない一般人ということになる)

長門「朝倉涼子の処理は貴方に一任する」

キョン「え?」

長門「彼女は貴方にとって脅威ではないから」

キョン「処理しろって言ったら、どうするつもりだ?」

長門「物理的手段で彼女を消去する」

キョン「駄目だ。そんなのことは許可できない。相手があの朝倉でもな」

長門「そう」

キョン(正当防衛でもなんでもない。それはつまり一方的な虐殺行為だろ。長門だってそれを望んでいないことぐらい俺にもわかるぜ)

長門「……」

キョン「これからのことだが、朝倉はどうする?」

長門「住居の手配をする。今日は貴方の家に宿泊させるべき」

キョン「やっぱりそうなるのか……」

長門「彼女は私に悪印象を抱いている。貴方の傍に置いておくほうがいい」

234: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 10:04:38.88 ID:T8ZClIvd0
キョン(そういって長門は去ってしまった。あの長門が現金抱えて、書類に印鑑を押すところは見てみたかったがな)

妹「りょーこちゃん、なにしてるのー?」

朝倉「マフラー編んでるの。あなたもやってみる?」

妹「うんっ」

キョン(傍から見ている分には姉妹だな)

朝倉「どうしたの?マフラーが楽しみ?」

キョン「まあ、興味がないといえば嘘になるな」

朝倉「期待しててね。貴方にピッタリのになるはずだから」

キョン「そうかい。何か飲むか?」

朝倉「えっと、コーヒーをお願いできる?ブラックでいいから」

キョン「分かったよ」

妹「あたし、ココアー」

キョン「はいはい」

キョン(古泉と長門の意見は正反対だが、共通している部分もある)

キョン(それは、今居る朝倉は無害だってことだ)

235: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 10:11:04.37 ID:T8ZClIvd0
妹「すぅ……すぅ……」

キョン「また、こんなところで寝て……」

朝倉「しーっ。いいじゃない、寝かせておいてあげれば?」

キョン「何回かこれで風邪をひいてるからな、こいつは」

朝倉「毛布でもかけてあげればいいんじゃない?」

キョン「……そうするか」

朝倉「いいお兄さんをしてるのね」

キョン「お前のほうがよっぽど出来た姉だと思うがな」

朝倉「あら、そう?なら、本当のお姉さんになっちゃおうかなぁ」

キョン「冗談だろ?」

朝倉「さあ、どうかな?少なくとも今よりも面白いことになると思うけど?」

キョン(前にも同じような台詞を聞いたな。本質的にはやっぱり朝倉涼子なんだな)

朝倉「どうしたの?」

キョン「いや、なんでもない。少し思い出していただけだ、昔のお前をな」

朝倉「それ、私が今一番知りたいことなんだけど」

237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 10:18:37.53 ID:T8ZClIvd0
妹「きょんくぅん……ふふ……」

キョン「お前は誰からも信頼される委員長だった。容姿も抜群だし、成績もいい。人当たりも良好。まさに非の打ち所がない生徒の鑑だ」

朝倉「へぇ。キョンくんもそう思ってた?」

キョン「まぁな。リーダーシップは十分にあったし、お前が進める会議はなんでもスムーズだった。その反動で文化祭のときなんか悲惨だったからな」

朝倉「キョンくんは私がいないと駄目なのね」

キョン「俺だけじゃねえよ。クラスメイト全体だ」

朝倉「その中に貴方もいるでしょ?なら、間違ってはいないわ」

キョン「……まあ、そうだな」

朝倉「そっかぁ。私はそんなに立派だったのね……」

キョン「……」

朝倉「半年間も私はどこでなにしてたんだろう……」

キョン「朝倉……」

朝倉「もう元の生活にはもどれないのかしら」

キョン(それだけはご勘弁願いたい。お前が元の生活に戻ったら、ターミネーター化するのは目に見えてる)

朝倉「でも、不思議ね。今、こうしていることにそこまで不安はないの。すごく落ち着いてる」

240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 10:28:30.37 ID:T8ZClIvd0
キョン「そうなのか?」

朝倉「きっとキョンくんが傍にいるからだと思うなっ」

キョン「なっ……?!」

キョン(その無邪気な笑顔は反則だぞ、朝倉。やめてくれ、昔のことを水に流してしまいそうになる)

朝倉「さてと、続き編まないと。今日中に完成させるからね、キョンくんっ」

キョン「おう」

キョン(俺は今、そこまで朝倉を警戒してはいな。刃物を握ればその限りではないが)

朝倉「……」

キョン(ソファーで編み物をしている分には誰もが目を奪われるほどに魅力的だだからな)

キョン(それに古泉と長門の助言もある。神経質になることはないはずだ。ただ気になるとすれば、朝比奈さんの言っていたことだ)

キョン(普通ではないとは何を意味しているのか。朝倉の身体能力か、それともまだ見せぬ裏の顔か)

朝倉「あ、間違えちゃった」

キョン(ま、心配し過ぎてデメリットがあるわけでもない。慎重になりすぎるぐらいが丁度いい)

キョン(朝倉の行動次第で俺の警戒態勢も緩和していけばいい。それだけだ)

朝倉「もー、からまっちゃった」

243: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 10:35:32.46 ID:T8ZClIvd0
キョン(朝倉の新住居手続きは終わったらしく、明日には引越しさせるようだ。そんなわけで朝倉は予定通り今日は俺の家で一泊となる。長門のマンションにはもういけないし、朝倉も拒否するだろうからな)

妹「りょーこちゃん、お泊りするのー?」

朝倉「ええ。キョンくんがいいって」

妹「わーい。あたしの部屋であそぼー」

朝倉「分かったわ。でも、少し待っててね。もう少しで完成するの」

妹「うん」

キョン「朝倉、晩飯だが」

朝倉「私が作るわ。お母さんにもそう伝えておいたから」

キョン「なに?」

朝倉「一泊させてもらうんですもの、それぐらいは当然でしょ?」

キョン「何もそこまでしなくても」

朝倉「させてっ」

キョン(そのお願いポーズはお前の武器なのか。破壊力あるな)

朝倉「キッチンを穢すようなことはしないし、食べられるものを作るから、ね?」

キョン「分かった、好きにしろ。期待はさせてもらうけどな」

250: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 10:48:23.33 ID:T8ZClIvd0
自室

キョン(朝倉の手料理は美味かった。宇宙人時代に築き上げたものが発揮されたのだろう)

キョン「……包丁を握ったときだけは身震いしてしまったが」

キョン(朝倉に刃物。これはことわざとして登録してもらいたい。類義語としては肌に粟を生ずとかその辺だ)

キョン「……」

妹『りょーこちゃん、むねおおきいねー』

朝倉『あなたもすぐに大きくなるわ』

キョン(またありがちな会話して。俺を誘惑するなら直接部屋にきてやれ。廊下でするな)

キョン(明日になれば朝倉もまた長門の監視下に戻るし、ハルヒと出遭わせなければ大きな問題も起こるまい)

キョン(とはいっても応急処置に過ぎず、これからのことを考えるとやはり不安だ)

キョン(長門のことだから、朝倉の戸籍やらは捏造するんだろうがな。これから復学させることも考えているのだろうか)

キョン「北高だけは駄目だぜ、長門。光陽園学院辺りがいいんじゃないだろうか。向こうの制服姿の朝倉も見てみたい気がする」

妹『ねーねー、部屋でなにしてあそぶ?』

朝倉『シャミセンを撫で回しましょうか』

キョン(ああ、シャミセン。羨ましいやつ)

251: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 10:55:34.43 ID:T8ZClIvd0
翌朝

朝倉「朝よ、キョンくん」

キョン「ん……?おわっ?!」

朝倉「遅刻するわよ?」

キョン「あ、ああ……朝倉……」

朝倉「どうかしたの?」

キョン(やはり、トラウマになってるみたいだな。不意打ちの朝倉アップは心臓に悪い)

朝倉「ほら、朝食はできてるから顔洗ってきて」

キョン「おう……」

朝倉「それとも、目覚めのキスのほうがよかった?」

キョン「な、なにをいってるんだ?!」

朝倉「嘘よ。可愛いわね。でも、目は覚めたでしょ?

キョン(いかん。朝倉に振り回されるなんて。これじゃあ、タイプの違うハルヒと居るみたいだ。あいつの頭から湧いて出てきたなら、あながち間違ってもいないのだろうが)

朝倉「キョンくん、ほら、はやくっ。お味噌汁冷めちゃうわ」

キョン「分かったから押さないでくれ」

253: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 11:02:13.24 ID:T8ZClIvd0
キョン「行ってきます」

妹「いってきまーす」テテテッ

キョン(うぅ……今日も寒いな……)

朝倉「キョンくん、忘れ物っ」

キョン「なんだ?」

朝倉「寒いでしょう?これ、つけていって」

キョン「完成したのか。でも、やっぱり少し長いなこのマフラー」

朝倉「いいじゃない。長いものには巻かれておくものよ?」

キョン「意味が違うぞ。まあ、暖かいのには変わりないが」

朝倉「でしょ?一生懸命編んだんですもの」

キョン「サンキュ」

朝倉「巻いてあげるわね」

キョン(今、絞殺される場面を想像してしまう自分は正しいはずだ……)

朝倉「はい、できた。いってらっしゃい。キョンくん」

キョン「いってきます」

257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 11:08:50.94 ID:T8ZClIvd0
通学路

キョン(冷静に考えると、朝倉に見送られるときのあれは恋人のそれか……?ああ、駄目だ。朝だから気が緩んでるな)

鶴屋「やぁやぁ、キョンくん!!おはようっさ!!」

キョン「鶴屋さん、おはようございます」

朝比奈「おはよう、キョンくん」

キョン「朝比奈さん、おはようございます。今日も寒いですね」

朝比奈「本当ね。ベッドから出るのに時間がかかるようになってきちゃった」

鶴屋「おやおや?キョンくん、そのマフラー手編みかい?」

キョン「え、ええ。わかりますか?」

鶴屋「わかるよー。手編みはやっぱり編んだ人の味がでるからね」

キョン「へえ、そんなものですか」

朝比奈「キョンくん……それって……」

キョン「ええ、そうです」

鶴屋「ん?もしかして、みくるのかい?!いいなー!!あたしにもおくれー!!」

朝比奈「ひぇ?!いえ、私が編んだのじゃないんです!!」

259: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 11:15:50.02 ID:T8ZClIvd0
共同玄関

谷口「よっ。キョン」

国木田「あれ、キョン。そのマフラーどうしたの?」

キョン「もらい物だ」

谷口「匂う、匂うぜ。キョンから女の匂いがするっ!!」

キョン(アホのクセに鋭い奴だ。事情を知っていてカマをかけているんじゃないだろうな、谷口)

国木田「もしかして涼宮さんのお手製?」

キョン「あいつがこんな面倒なことをすると思うのか?」

谷口「なら、朝比奈さんか。あの人ならやりかねん」

キョン「残念だが、それも違う」

国木田「となると長門さん?でも、長門さんならもっと綺麗に編みそうだけど」

キョン「お前らが知らない奴だ」

国木田「佐々木さんも違うんだ」

谷口「おい、キョン。お前、女に不自由したことねえだろ?」

キョン(周りにはそりゃもう見紛うことのない美少女揃いだが、生憎と深い関係になったことはない。手が届きそうで届かないのは辛いんだぜ、谷口よ)

261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 11:24:02.76 ID:T8ZClIvd0
教室

キョン「よう、ハルヒ」

ハルヒ「ん?」

キョン「どうした?」

ハルヒ「そのマフラーどうしたの?」

キョン「もらい物だ」

キョン(つか、なんで皆してその質問なんだ。特にハルヒが俺の小物にまで目をつけるとは思わなかった)

ハルヒ「……誰から?」

キョン「誰でもいいだろ」

ハルヒ「みくるちゃん?有希?古泉くん?」

キョン「全部違う。あと古泉はおかしいだろ」

ハルヒ「あっそ」

キョン(何がそんなに気になるんだろうね。荒波を立てないようにこのマフラーは身に付けないほうがいいのかもな)

ハルヒ「……」

キョン(最初の授業は数学か……。小テストとか言ってたような気もするが。ま、日頃から何もしてないし、結果は焦ったところで一緒だ。寝てよ)

264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 11:33:37.97 ID:T8ZClIvd0
放課後 部室

ハルヒ「寒いわね。みくるちゃん、お茶入れて」

朝比奈「はぁい」

古泉「今日もどうですか、人生ゲーム」

キョン「そのゲームみたいに面白おかしく生きてみたいぜ」

古泉「このゲームはよく出来ていると思いますよ。我々は常に賽を投げながら歩んでいますからね。出た目によって全てを決められる。人生の縮図です」

キョン(ハルヒのおかげで出る目の殆どが凶なのは如何なものかね)

古泉「(それで、朝倉さんのことはどうなりましたか?)」

キョン「(長門に聞いてくれ。今日から長門の管轄だ)」

古泉「(それはどうでしょうか)」

キョン「(なにがいいたい?)」

古泉「(もう一人の神。涼宮さんの代行者である朝倉涼子。彼女の賽は、貴方ではありませんか?)」

キョン「(俺が朝倉の行動を決めるっていうのか)」

古泉「(少し違いますね。貴方の行動が朝倉涼子の運命を決める。といったところでしょうか)」

キョン(またもっともらしいことを言いやがって。俺はハルヒだけで手一杯なんだからな)

269: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 11:40:27.75 ID:T8ZClIvd0
ハルヒ「ふーん……」カチカチ

朝比奈「どうぞ、涼宮さん」

ハルヒ「ん」

朝比奈「……」ソーッ

ハルヒ「なに?」

朝比奈「ひぇ?!な、なんでもありません!!」テテテッ

キョン「ハルヒ、ネットサーフィンもいいだろうけど、何も議題はないのか?反省会をするとか言ってた気がするが」

ハルヒ「それ中止」

キョン(身勝手な奴だ。今更だがな)

朝比奈「どうぞ、キョンくん」

キョン「どうも」

古泉「朝比奈さん、涼宮さんは何を閲覧していたのですか?」

朝比奈「よ、よく見えませんでした……」

古泉「そうですか。残念です」

キョン(早く帰りたいね。時間の浪費だぜ)

274: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 11:52:01.28 ID:T8ZClIvd0
ハルヒ「有希、ちょっと」

長門「……」

ハルヒ「これなんだけど……」

長門「……」

キョン(長門に何を吹き込んでるのやら。俗なことは教えてやるなよ、ハルヒ。長門は素直にそれを常識をして受け入れちまうからな)

古泉「……」

キョン「どうした?長門に熱視線でも送ってるのか?」

古泉「いえ。少々疑問が浮かびまして」

キョン「疑問?」

古泉「長門さんが金曜日にここでなんといったか覚えておられますか?」

キョン(さあ、なんだったか。長門の台詞はいつも淡白で短いからな。印象に残るときと残らないときの差が激しい)

古泉「朝倉涼子は非常に優秀。再構成され、活動を再開させることがあれば危険。最優先で処理する。こう言っていました。一言一句間違ってはないと思います」

キョン「それがどうした?」

古泉「どうしたもなにも、長門さんは未だに処理を施してはいません。これはどういうことでしょうか?」

キョン「そりゃ処理する必要がないからだろう。古泉、お前も一昨日はそれで納得して帰ったし、昨日だって少し様子を見て安心したって言ってすぐに帰ったじゃねえか」

279: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 12:04:17.73 ID:T8ZClIvd0
古泉「ええ、そうですが」

キョン(夕食前に突然、俺の家に来たときは驚いたが、玄関で朝倉の顔を見て古泉は踵を返した。何も問題はなかったと俺は捉えたが)

古泉「処理する必要がないのか、それとも処理を施したのか。どちらでしょうか」

キョン「は?」

古泉「我々は騙されているのかもしれませんね。長門さんの計略によって」

キョン「何を根拠にそんなことを言うんだ?」

古泉「危険な存在をわざわざ留まらせておく理由がないということです」

キョン「危険はないってことだろ」

古泉「置かれている凶器自体に危険はないでしょう。しかし、誰かが握ってしまうとそれは恐ろしい武器になります」

キョン「朝倉を利用できるやつなんて」

古泉「いるでしょう。この学校には喜緑さんという方もいらっしゃいますし、ほかの端末も無数に存在しています」

キョン「待てよ。ハルヒの頭から生まれたから朝倉は謎の生命体なんだろ?長門も以前に行った情報連結解除とかいうのができないのもその所為だって言ってたぞ。朝倉はもうそんな操れるレベルじゃないだろ」

古泉「長門さんの言うことが真実である保障はどこにあるのでしょうか?」

キョン「……!」

古泉「新しい仮説を立てたのですか、聞いてくださいますか?」

284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 12:15:49.09 ID:T8ZClIvd0
休憩所

キョン「早くしろ。寒いんだからな」

古泉「場所を変えてもうしわけありません。流石にあれ以上、長々と話をしていると涼宮さんに感付かれると思いまして」

キョン「さっさといえ」

古泉「では、短くまとめます。―――長門さんは朝倉涼子をもう一度バックアップとして再利用しようと考えている」

キョン「なるほどな。いいことだ。地球に優しい」

古泉「しかし、一つ問題が発生した。それは涼宮さんの願いで再構築されたために、完全な制御下に置くことができないでいる」

古泉「また暴走を起こすかもしれない。でも、長門さんは朝倉涼子を使役したい。彼女は朝倉涼子を特別気に入っている節がありますからね」

キョン「朝倉の能力は買っているみたいだな」

古泉「利用価値があるが故に処理せずに放置している。現状では彼女に力がないのは明白でしょうから、放置しても安全というのは真実かもしれませんが」

キョン「長門は危険と思ったものならすぐに処理するだろ。今までもそうしてきた」

古泉「三年前、貴方は長門さんに会い、今までのことを話したはずです」

キョン「七夕までのことだろ」

古泉「では、何故朝倉涼子をわざわざ貴方が襲われるまで放置したのか。疑問には思いませんでしたか?貴方の口からも朝倉涼子の異常行動は語られたはずなのに」

キョン「……」

289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/15(土) 12:30:10.60 ID:T8ZClIvd0
古泉「長門さんは朝倉涼子を大切にしている。派閥は違えど能力の高いものを置いておきたくなるのはどこも変わりません」

キョン「つまりなんだ、何が言いたい?」

キョン(あまり聞きたくはないが)

古泉「端的に言いましょう。長門さんは自身のために貴方を危険に晒している。これは由々しき事態です」

キョン(そんなわけあるか。長門はいつでも俺の命を救ってきてくれたんだぞ)

古泉「無論、貴方を死なせるような真似はしないでしょうが、多少の傷は構わないと考えている可能性もあります」

キョン「古泉、本気で言ってるのか?」

古泉「死なせるまではいかないにしても、そこでなんらかのアクシデントが発生してからでは遅いのですよ」

キョン「アクシデントってなんだ?」

古泉「例えば、涼宮さんと朝倉さんが出会ってしまう。そこで朝倉涼子に何か異変が発生し、貴方に危害を加える。涼宮さんの目の前で」

キョン(それは恐ろしいキャットファイトが始まるな。見たくない)

古泉「貴方は死ななくても大問題です。閉鎖空間の発生もあるでしょう」

キョン「だが、朝倉はハルヒが生み出したものだろ?朝倉が消えるだけかもしれない」

古泉「長門さんが既に処理を終わらせていれば、その限りではありません。既に朝倉涼子は長門さんの手によって個体としては完全復活していることも考えられますから」

キョン「朝倉が完全復活だと?元の朝倉に戻ってるっていうのか?残念だが、古泉。それはないって言い切る。今朝もあいつは俺の知らない朝倉だったからな」


記事タイトル:

②ハルヒ「ねえ、朝倉涼子って今なにしてると思う?」キョン「しらん」

関連ワード :

朝倉涼子

涼宮ハルヒの憂鬱

美少女

ロングストレート

優等生

SS

桑谷夏子(声優)




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