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『ラブライブ!』二期六話に見る「μ's」というユニットの個性について

『アナと雪の女王』の熱唱上映会が全体的には失敗で、『劇場版プリティーリズム』の熱唱上映会が成功を収めているのはなぜかという件について、個人的に調べてみたところ、つまりは「これは歌ってもいい上映会である

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『ラブライブ!』二期六話に見る「μ's」というユニットの個性について

『アナと雪の女王』の熱唱上映会が全体的には失敗で、『劇場版プリティーリズム』の熱唱上映会が成功を収めているのはなぜかという件について、個人的に調べてみたところ、つまりは「これは歌ってもいい上映会である」という大前提が観客全てに共有されているかどうかと言うマインドセットの問題だという結論に至った。
俺はどちらも参加できていないのだが、『劇場版プリティーリズム』の熱唱上映会では、劇場で彩瀬なる店長による案内が流れていたようで、その案内があったからこそ場が温まっていくに連れてファンが歌い出すという状態にもっていけたようなのだが、一方で『アナと雪の女王』の熱唱上映会では映画本編で歌が流れるところに歌詞がテロップとして挿入されている程度であり、事前に「歌ってもいい」という事が共有されていなかったようだ。そんな状態で歌詞のテロップが挿入されても「歌っていい」と言うメッセージを汲み取ることは難しいし、配給元が仕込んだ演出のようにも見えてしまう。
『劇場版プリティーリズム』と『アナと雪の女王』。
この2つで行われた熱唱上映会の成否を分けたのは「事前に熱唱上映会というものがどういうものなのか」ということを共有出来ているかどうかではないだろうか。
っていうか、こういう話になると「日本人とは」と言う民族性の話に持ち込みたがる人が多いけど、そんなに主語が大きな話でもないだろうと思うんだよなぁ。

さて今週も『ラブライブ!』二期の話をしていきたいと思う。
一期でも四話辺りから個人のエピソードと加入の流れをやってきたように、二期でも今回のテーマである「今しかできないこと」を一期の頃にやり損ねていたエピソードに混ぜて展開してきたわけなのだが、今週の物語は四話や五話とは違ってμ's全体にスポットを当てたエピソードとなっていた。
その点ではセンター=リーダー争いというμ's全体を描いた一期の六話と重なる部分であるが、「秋葉原のハロウィーンイベントが開催され、秋葉原のスクールアイドルであるμ'sとA-RISEにライブの依頼が! ラブライブ!本戦前に行われるA-RISEの前哨戦とも言えるライブを前に、μ'sの九人はインパクトや新鮮さを求めて今までのイメージから脱却しようとしていた!」という今回のお話はμ'sというユニットを考える上で重要なエピソードだといえるだろう。
今回特に大事だったのは「A-RISEとの前哨戦」という局面を前にしてインパクトを求めて迷走することで、自分達の個性を失ってしまう!という個性の一時的な喪失と「今こうして集まった自分達」というものを「自分達らしさ=個性」として描き、それが「μ's」というスクールアイドルの個性として改めて強調して描いた事だろう。
まず「迷走」についてだが、二期六話ではμ'sの九人がA-RISEに対抗するためにインパクト=新鮮さを求めて迷走していたという点については否定しようがないだろう。確かにA-RISEは強敵であるし、彼女達に勝たなければμ'sが目指す「ラブライブ!で優勝する」と言う結果を手に入れることはできない。
また合同ライブという形で目の前で見たA-RISEのライブ。そしてA-RISEが一位でμ'sが四位という結果は、μ'sが人気の面でA-RISEに後れを取っている事を物語っている。
だからこそより観客の印象に残るべく、インパクトや新鮮さを求めようとする矢澤にこの考えは別段おかしなものではない。ラブライブ!の結果は人気投票によって決められる以上、より強烈なインパクトを残したほうが印象では勝利する。人気投票だからこそ、「より多くの人の印象に残ろう」とするやり方は限りなく正しいといえる。
しかし今回の話の大半を費やして描かれたのはそんな「より多くの人の印象に残ろう」「マンネリ感を打破しよう」とA-RISEを意識しすぎて迷走するμ'sの姿だ。

KISSのパロディなどを挟みながらコミカルに描いてはいるものの、あれらのシーンで描かれているのは明らかに迷走だ。「自分達らしさ」を見失い、それぞれの個性を殺しながら「強烈なインパクト」という影も形もない何かを追い求めていく姿は限りなく滑稽である。その滑稽さが極まった形があのKISSパロディな姿であるといえる。だからこそ「μ'sらしさ」を見失った九人を前に、三話でライブ直前に集まってくれたようなファン達は逃げ出してしまうのだ。
「μ'sらしさを見失いながら新鮮さを追い求めた結果、今までのファンから逃げられてしまう」という事こそがあのシーンの本質だったのだろう。
そんな迷走があったからこそ矢澤にこの「くだらないことで時間を使っちゃっただけじゃない!」という発言が出てくるのだが、それは本当に無駄な事だったのかということを考えた時に、μ'sはむしろ失敗してきたからこそ「彼女達らしさ=個性」がより強くなっている事に気がつく。

μ'sのメンバー達は様々な形で失敗や挫折を味わってきている。
例えば高坂穂乃果・園田海未・南ことりは一期三話のファーストライブにて「観客が誰もいない」と言う形で大失敗を味わっているし、矢澤にこはスクールアイドルを始めたものの考え方の違いによって失敗した経験を持つ。絢瀬絵里はかつてロシアバレエをやっていたことが描写されているものの、バレエに注いできた努力は一期七話や八話の描写を見る限りでは挫折と言う形で失敗を味わっている。
二期では星空凛は「女の子らしい格好」というものに挑戦したものの周囲に馬鹿にされた過去が描かれているのだが、しかしながらその「失敗」が無駄になっているかというとそうではなかった。
二年生三人の失敗は「どんなに失敗してもやりたいこと」という強い想いという形で個性となっていったし、矢澤にこの考え方の違いによる仲間との別れはより高みを目指そうとするμ'sにとっては「プロ意識の強さ」と言う形で現れることとなった。絢瀬絵里のロシアバレエも独学だったがために安定感がなく、ダンスの基礎を知らなかったμ'sを支える重要な要素となったし、星空凛の「女の子らしさへの恐れ」は「恐れるほどに女の子らしさを熟知している」と言う形で描かれた。
失敗は無駄にはならない。失敗は彼女達の「自分らしさ」へと変わっていく。
南ことりが語った「道に迷いそうになるけれど、それが無駄になるとは思わない」という言葉は、μ'sのメンバーが「失敗したからこそ今に繋がっている」という事を物語っている。
そしてそれは今回の「インパクトを追い求めての迷走」においても「次に繋がる」と言う意味でもある。
そして実際にそれらは無駄ではなかった。
迷走があったからこそ、彼女達は迷走することで改めて「自分らしさ」というものをもう一度見つめ直し、取り戻す事に繋がっていく。「メンバーの真似をする」という事は「自分以外の人間から見る私」であり、それはそれぞれの「私らしさ」、個性そのものなのだ。
そして全員が全員自分らしさを取り戻すことで、「似たもの同士が集まった九人」ではない九人の「私達らしさ」を持つ「μ's」へと戻っていく。
μ'sらしさとはμ'sが「全員違った個性があって、それがたまたま今ここに集まっている」ということ。それこそが「μ's」と言うスクールアイドルユニットが誇れる最強の個性であり「自分達らしさ」なのだ。
その事は今回のライブにおいてもメンバーそれぞれが別のダンスをするパートが設けられている事からも読み取れる点で、μ'sのメンバーそれぞれが自分達らしさを迷走の果てにもう一度手に入れたからこそ「μ'sらしさ」が強く印象に残る映像となっているのだろう。

「A-RISEが凄くて、私達も何とか新しくなろうと頑張ってきたけど、私達は今のままが一番いいんだよ! だって皆個性的なんだもん! 普通の高校生なら似たもの同士が集まると思うけど、私達は違う。時間をかけてお互いのことを知ってお互いのことを受け入れあってここまで来られた。それが一番私達の特徴なんじゃないかな? 私はそんなμ'sが好き!」
「ええ。私も!」

ところで今回個人的に面白かったのは劇伴の用い方だ。
特に面白かったのは「部活系アイドル」と言う新機軸を打ち出すシーンだが、あのシーンでは『>ω

この楽曲のタイトルが「テンション上がるにゃー!」である通り、使用されているシーンもまたおかしなテンションで展開されているのだが、面白いのはこの楽曲の終盤付近を使うことでこのシーン全体のコメディさを強調しながらも楽曲の締めとなる一音をあえて使用し、その一音をもって「オチがついた」と言う用い方をしているのだ。
『ラブライブ!』の音響監督を務めているのは長崎行男氏だが、氏は「どこから始めてどこで切るのか」ということに強いこだわりを持っておられる音響監督であるように感じられる。例えば『ラブライブ!』一期三話のファーストライブにおける『誰もいない』の挿入の仕方は「観客席に誰もいない」ということが描かれる(=あのカットでの視点は高坂穂乃果なので穂乃果がそれを認識する)というタイミングで流し始めるのではなく、あえてずらしてから流し始めることで「一音づつ音が入っていく」という『誰もいない』と言う楽曲の冒頭部分を利用し「穂乃果が少しづつその現実を認識し始めて感情が動き出す」という感情のドラマを生み出していた。
また二期五話では「凛の背中を押す花陽」と言うシーンで一期四話の「花陽の背中を押す凛」というシーンにおいて使われた『花陽の覚悟』が採用されているのだが、あえて同じ楽曲の同じ部分を使う事(このシーンの場合はレイアウトまで全く同じ)で、二つのシーンを重ね合わせることで互いのエピソードを補完しあえるような作りになっていた。
今回行われた『>ω一期の段階で1クールアニメとは思えないほどの劇伴が用意されている『ラブライブ!』だが、それを上手く使い分ける音響監督がいればこそ劇伴はより視聴者の感情を盛り上げる形で魅力を発揮する。
今回はそのことを強く感じさせてくれる面白い使い方だった。正直あのコメディパートはあの音があるから上手くまとまっている部分で、相当際どいところで面白さを保っているように感じる。

全体的な構成としては大半を迷走部分に割いていたものの、コメディに徹しながらも話ごとのテーマは真剣なものであり、解答もまたその真剣さがあればこその面白さとなっている。また今回、「別の人間の演技をするキャラクター」というものにも挑戦していて、演じている声優側の演技力自体の向上も面白さの一つだといえるだろう。
そして個人的には東條希が今回の『Dancing stars on me!』のセンターだったわけなのだが、東條希を演じる声優である楠田亜衣奈はライブでは抜群のダンスパフォーマンスを見せていたり、6thシングルのカップリング曲である『LOVELESS WORLD』ではセンターを務めていた。そして今回「今まで何度と無く頑張っている姿を見てきた」ということもあって、希がセンターの楽曲がこうしてライブアニメという形になったことがファンとしては嬉しくて仕方がない。
いや本当、あれはライブやらでセンターを務められるほどのパフォーマンス力を持つ楠田亜衣奈を見てきたからこそ、「ついに来た!」感があって嬉しかった。
さて作中の季節も移り変わって十月末だが、この流れで行くと八話で『snow halation』はあるんじゃないだろうか。
一期八話が『僕らのLIVE 君とのLIFE』だったわけで、一期と意図的に重なるシリーズ構成をしている二期でスノハレという流れは美しいと思う。


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『ラブライブ!』二期六話に見る「μ's」というユニットの個性について

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