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④まどか「まど」アラジン「マギ!」/クロスオーバーSS「魔法少女まどか☆マギカ」×「マギ」

すみません、投稿し忘れていた部分がありました…… 順番が前後して申し訳ないですが、これから投稿する部分は>>137の続きです。 本当にすみませんでした。

④まどか「まど」アラジン「マギ!」/クロスオーバーSS「魔法少女まどか☆マギカ」×「マギ」

すみません、投稿し忘れていた部分がありました……

順番が前後して申し訳ないですが、これから投稿する部分は>>137の続きです。
本当にすみませんでした。
147 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月18日 (土) 01:32:03 ID: /KO5fz.g
ほむら「……では、流れをシミュレーションしてみましょう」

ほむら「まずはワルプルギスの夜が、A地点に出現した場合」

  ほむらはパソコンの画面に映る見滝原の地図を指す。

マミ「その場合、橋で待機している私が誘導役ね。避難所になるであろう体育館に絶対行かせないようにする事」

マミ「川伝いに海の方に向かうように攻撃を加え、港付近で暁美さんと合流……」

マミ「でも、上手くいくかしら?ワルプルギスの夜がこうやってオフィス街に突っ込んでいく可能性が高いわよ」

ほむら「ワルプルギスの夜は普通の人間には巨大な台風として認識される」

ほむら「街に人がいるとは考えにくいわ。とにかく海の方へ押し出す事だけを考えましょう」

マミ「そうね……とにかく学校に向かわせない事が第一」

  そこまで言っていきなりマミは立ち上がった。
  そのまま玄関に小走りで向かう。

ほむら「誰か来たの?」

マミ「いえ。アラジン君がお腹すかせて帰ってきたかと思ったけど……気のせいみたい」

マミ「もうすぐワルプルギスの夜が来るのに、どこで何をしているのかしら」

  アラジンがマミの前から姿を消して約一週間が経過している。
  ワルプルギスの夜の出現までは、あと二日だった。
148 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月18日 (土) 01:36:05 ID: /KO5fz.g
ほむら「続きをするわよ、巴さん。B地点に出現した場合は……」

マミ「先程のパターンと逆。暁美さんが誘導役で、私が後から合流して攻撃する。シンプルでいいわね」

ほむら「実際敵を目の前にしたら、あまりに複雑な作戦は逆効果だもの」

ほむら「全てを一人でこなすならともかく、二人いるならこれくらいでいいわ」

マミ「凄いわね貴方は。出現場所の予測といい、まるでワルプルギスの夜と戦った経験があるみたい」

ほむら「……まあ、そうね」

ほむら「ついでに言うと弱点は歯車のようなものが露出した部分よ。攻撃はなるべくそこに当てること」

ほむら「ワルプルギスの夜は、この弱点をかばうように上下逆さまになっているわ」

マミ「なるほどね……じゃあ、攻撃はなるべく上部に」

  その時、マミのお腹が鳴る音がした。しかもかなり大きい。

マミ「あ、その……かなり長い間話し合いをしていたから……おなかがすいてしまったようだよ!」

ほむら「外に出て、何か食べるものでも買って来るわね……」
149 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月18日 (土) 01:36:39 ID: /KO5fz.g
ほむら「軽装では、まだ少し夜は寒いわね……」

ほむら「……はぁ」

  一人での夜道、ふいに不安になったほむらは俯く。

ほむら(大丈夫よ、多少のイレギュラーが有ったとはいえ、今回はとても上手くいっているもの)

ほむら(杏子が欠けてしまったのは予想外だけれど、まどかはまだ契約していないわ)

ほむら(ワルプルギスの夜だって、巴さんと二人でなら倒せるはず)

  ふと、ほむらは何かの気配を感じた。

ほむら(今の……魔女の気配?)

ほむら(人気も無いし、ここでソウルジェムを……)

  ほむらは掌にソウルジェムを出現させる。

ほむら「……え?」

  だがほむらの目の前に現れたソウルジェムは、どす黒く濁っていた。
150 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月18日 (土) 01:38:02 ID: /KO5fz.g
ほむら(考えてみたらここ最近、魔女の出現はほとんど無かった)

ほむら(ソウルジェムは普通にしているだけでも濁るのに……作戦に夢中で、全然気を配っていなかった)

ほむら「急いでグリーフシードを使わないと……ない!?」

ほむら(作戦に応じて分配するために、一度全部出してしまったんだったわ……うっかりしてた)

ほむら(あまりにも全てが上手くいっていたから……私が魔女化する訳ないと高をくくっていたから……)

ほむら(油断したわ、あまりにも初歩的なミスじゃない!このままじゃ……)

  ソウルジェムは、刻一刻と濁っていく。

ほむら「ああ……こんな、こんな下らない事で、終わってしまうのかしら……?」

ほむら「何度も繰り返して、やっと、偶然に助けられながら、もう一歩と言うところまで来て……」

ほむら「これじゃ最初に失敗した時と何も変わってないじゃない。そそっかしくて、鈍くて、弱くて……」

ほむら「何度繰り返しても、私は……あの子を守れる私には……なれないのかしら……」

  静かに、全てが絶望に染まりかけたその時。

??「――『ソロモンの知恵』!!」

  もはや懐かしい声と共に、光る八芒星が現れた。
151 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月18日 (土) 01:42:11 ID: /KO5fz.g
>>150から>>138~>>145に続きます。
読みづらくなってしまって、すみませんでした。

今日の分はこれで終わりです。
いよいよワルプルギスの夜戦ですので、おそらく次で完結になるかと思います。
152 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:15:36 ID: m68JizQ6
  ワルプルギスの夜襲来の日。
  鹿目家は避難所である学校に来ていた。

まどか「すごい風……!」

知久「そうだね。でもこれは序の口で、まだまだ酷くなるらしいよ」

まどか「そんな……みんな、大丈夫かな……」

さやか「まーどかっ!」

まどか「あっ、さやかちゃん!ねぇパパ、ちょっとさやかちゃんとお話してきていい?」

知久「いいよ。タツヤを連れて先に体育館に行ってるから、早く戻って来るように」

タツヤ「ねーちゃ、はやくねぇー」

まどか「はーい!」

  まどかはタツヤと知久に手を振り、さやかの方に走る。

さやか「ウチも家族で避難して来たんだ。相当凄いんだね、この台風……」

さやか「いや、『ワルプルギスの夜』か。本当に魔法少女の力でかなう相手なのかなあ?」

  さやかはまどかに顔を近づけ、こっそりそう言った。

まどか「さやかちゃん……やっぱり、契約したの?」

  まどかは小さい声でそう尋ねた。
153 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:17:31 ID: m68JizQ6
さやか「うん。どうしても魔法に頼らないとどうしようもない事があってさ」

まどか「じゃあ、さやかちゃんもワルプルギスの夜と戦うんだね……」

さやか「そうだね。あたしも見滝原の魔法少女になった以上、参加しない訳には行かないから」

まどか「……絶対に、元気で帰ってきてね。もちろんほむらちゃんやマミさんも一緒に」

さやか「うん。ついでに杏子とアラジンも連れて帰ってくるよ」

さやか「じゃああたし、そろそろ行かなきゃいけないからさ。ウチの親にうまいこと言っといてくれる?」

  さやかは、不意にまどかから離れた。

まどか「待ってよ、さやかちゃん!」

  まどかは、さやかの腕を思いっきりつかんだ。

まどか「手……震えてるよ、さやかちゃん……本当は怖いんだよね?」

さやか「こ、こわくないわけないじゃない……よりによってデビュー戦があんな大物なんだから」

さやか「でもやらなくちゃ。それが、自分勝手に契約したあたしの責任」

まどか「だったら、わたしだって自分勝手に契約する!」

まどか「やっぱり見てるだけなんていや!さやかちゃんと一緒に、戦いたいよ!」

さやか「まどか……」
154 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:18:42 ID: m68JizQ6
まどか「わたし、キュゥべぇに言われたんだ。わたしにはものすごい才能があるんだって」

まどか「わたしが魔法少女になれば、ワルプルギスの夜なんて一撃で倒せるだろうって……」

まどか「それなのに、そんなわたしが何もしないで、みんなに戦わせてる」

まどか「それって、やっぱりずるいよね……?」

さやか「いいじゃん、ずるくてさ」

  さやかはニカッと笑う。

さやか「あたしだって恭介に、契約すれば腕治せるかも、なんて一言も言ってないしさ」

さやか「それにあたし達がワルプルギスの夜を倒した後に、契約したまどかが駆けつけたらカッコ悪いでしょ」

さやか「魔法少女が四人もいれば、きっと大丈夫。心配しないでいいよ」

まどか「そ、そうなのかな……でも……」

さやか「そうだよ。最強って言うのは最後の方に来るもんだから、まどかはまだ契約しなくていいの」

さやか「もし万が一さ。あたし達がみんなワルプルギスの夜にやられちゃったら……」

さやか「その後で、まどかは契約すればいいよ」

さやか「じゃあねまどか。あたし、もう行くから」

  さやかはまどかに背を向け、颯爽と歩いていった。
155 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:20:08 ID: m68JizQ6
ほむら(杏子、美樹さん。所定の位置についたわね?)

さやか(うん。オフィス街の方に現れたらあたしと杏子は港に誘導。ショッピングモールの方なら港へ)

さやか(……で、いいんだよね?)

  激しい風の中、ほむら達はテレパシーで最終確認をする。

マミ(よくできました。過酷なデビュー戦になってしまうけど、頑張ってね美樹さん)

杏子(大丈夫だって。足手まといにならないように、精一杯アタシがお守りしとくよ)

さやか(ちょっと!でも、まあ、事実か……)

ほむら(弱気になってはいけないわ、美樹さん。いつだって敵は自分自身なのよ)

ほむら(今回は人数が多いから、動揺したまま攻撃すれば同士討ちもありうるかもしれない)

ほむら(それから……まどかの前で、弱気になったりしてないでしょうね)

さやか(へ?な、何でそんな事聞くのさ)

ほむら(まどかは優しいから、あなたを助けるために契約してしまうかもしれない)

ほむら(貴方が自分の意思で契約するのは勝手だけど、他人を巻き添えにして後悔させるのはいただけないわ)

さやか(大丈夫だって、その辺りは口をすっぱくして言っておいたから!)

マミ(みんな、お喋りはそこまでよ……来るわ!)
156 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:20:40 ID: m68JizQ6
ほむら「来なさい。今度こそ……私は勝つ」

  カウントが刻まれる。
  サーカスのような不気味な空間が周辺に展開される。

ほむら(出現場所はA地点よ!)

さやか(オフィス街ってことはあたしが誘導役だね、了解!)

さやか「行くよ、杏子!」

  上空に、ワルプルギスの夜が現れた。

ワルプルギスの夜「アハハハハハハ!アハハハハハハ!」

  笑い声と共に、ビルが浮遊する。

さやか「ビルが……あんなにあっさり……」

杏子「落ち着け、ビビんじゃねえ。アタシ達魔法少女は魔女を倒すものなんだ」

杏子「だから、アイツだって倒せるはずさ」

  杏子は地面に無数の槍を出現させる。

杏子「そら……よっと!」

  杏子はその無数の槍を、ワルプルギスの夜の側面に叩きつけた。
157 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:22:04 ID: m68JizQ6
ワルプルギス「ハハ……アハハハハハ!!」

さやか「全然きいてない……!もっと近づいて攻撃した方がいいんじゃない?」

さやか「アンタの武器もあたしの武器も、直接攻撃した方が強そうな武器だし」

杏子「いや、まだそれは早い。とにかくこうやって攻撃を当てて、港まで行くんだ」

さやか「分かった」

  さやかは剣を地面に出現させ、ワルプルギスの夜に叩き込む。
  杏子も槍を同じ場所に叩き続ける。
  少しずつ、ワルプルギスの移動経路が逸れてきた。

杏子「いやに素直じゃねーか、さやか」

さやか「まあ、あんたの方がベテランで先輩だし?」

杏子「おっと……そっちじゃねーぞ!」

  ビルの方に突っ込んでいこうとするワルプルギスの夜を、杏子は格子状の結界で止める。

杏子「さやか!追いかけて、引き続き攻撃するぞ!」

さやか「了解!」

  さやかと杏子は跳躍した。
158 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:22:38 ID: m68JizQ6
マミ「杏子と美樹さん、大丈夫かしら……そろそろ来てもおかしくない頃だけど」

ほむら「仲間割れをしていないといいけれど」

マミ「あ、あれ……!」

  ワルプルギスの夜が、港の上空に差し掛かった。
  少し離れた所に杏子とさやかの姿もある。

マミ「やったわね、杏子、美樹さん!」

マミ「それじゃあ、暁美さん。ギリギリまで引きつけて……『アレ』をやるわよ!」


杏子「いいねぇ!きちんと避けられてるじゃねーか!」

さやか「へへ、まあね」

杏子「早速調子に乗ってんじゃねえ!前向け前!」

  さやか達に向かって、影の触手が伸びてくる。

さやか「うわぁ!……ていっ!」

  さやかはそれを剣で弾き返した。

マミ(美樹さん、杏子、よくやったわ!危ないから距離をとって頂戴)

さやか(分かった、マミさん!やるんだね……『アレ』を!)
159 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:23:21 ID: m68JizQ6
杏子「吹っ飛ばされたくねえからな、逃げるぞさやか」

さやか「分かった!」

  さやか達は左右に大きく移動する。
  ワルプルギスの夜は、そのまま海に直進した。

ほむら「……今よ、巴さん」

  ほむらの声と共に、海中から砲台が出現する。

マミ「ええ」

マミ「――『ティロ・フィアンマ』!!」

  マミの『ティロ・フィナーレ』とほむらの砲撃が、ワルプルギスの夜に直撃する。

ワルプルギスの夜「ハ……ハ……アハハ……」

  炎に包まれたワルプルギスの夜は、ゆっくりと落ちていく。

杏子「よしっ……!さやか、真下だぞ!いいな?」

さやか「分かってるってば!これで……とどめだぁーっ!!」

  杏子とさやかはワルプルギスの夜の上空に回り込み、巨大な槍と剣を振り下ろした。
  ワルプルギスは、海中に沈んだ。
160 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:24:05 ID: m68JizQ6
さやか「やった……!」

マミ「おめでとう美樹さん!最高のデビュー戦だったわね!」

杏子「まあ、よくやったんじゃねーの?なあ、ほむら……ほむら?」

ほむら「………………………」

マミ「やだ、暁美さん……もしかして泣いてるの?」

ほむら「ご、ごめんなさい……やっと、やっと倒せたんだなって……思って……」

杏子「大げさだな、ほむらは。アタシ達なら全然余裕だったろ?」

マミ「私と暁美さんの『ティロ・フィアンマ』は本当に強力だったもの」

マミ「あ、もちろん美樹さんと杏子の……『ロッソ・スクワルタトリーチェ』もね!」

杏子「その……何でも名前付けるクセ、相変わらずなのな……」

ほむら「本当。『ティロ・フィアンマ』も、いつの間に考えたのかしら……」

ほむら「でも、本当に良かった……本当に……」

 ――フフ……ハハ……
  ハハハ……アハハハハハハハハハハハハ!!!

全員「!?」

  海中から、ワルプルギスの夜が飛び出した。
161 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:25:26 ID: m68JizQ6
マミ「まだ倒せていなかったのね!」

さやか「あれ?コイツ……さっきと向きが、違うような……」

杏子「もしかしたら……『お遊びは終わりだ』って、言いたいのかもしれねえな……」

ほむら「――みんな、伏せて!」

  その時、強烈な風が吹いた。

ワルプルギスの夜「アハハハハ!キャハハハハ!」

  歯車が高速で回転し、ワルプルギスの夜は凄いスピードで移動を始める。

ほむら「早く……追わないと……」

杏子「クソっ、なんて速さだ、さっきまでとは大違いだ!」

マミ「大変よ!このまま行けば……避難所に突っ込むわ!」

ほむら「何ですって!?」

さやか「そんな……だって避難所には……」

ほむら(まどかが……!)
162 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:25:57 ID: m68JizQ6
まどか(風……まだ、止まない……)

  まどかは避難所の廊下にある窓から、外を見ていた。

まどか(ワルプルギスの夜をみんなが倒してるなら、風はすぐに止むはずだよね)

まどか(止まないってことは、まだみんな戦ってるか、それとも……)

まどか(みんな……もう……)

  力及ばず死んでいく魔法少女達の姿が、まどかにはやけにリアルに想像できた。

まどか「そんなの、イヤだよ……」

  外の風の音が、激しさを増す。

まどか(さやかちゃんは、わたしは最後でいいって言ってたけど……やっぱりそんなのイヤ)

まどか(かっこ悪くたっていい。みんなに生きていてほしいよ……!)

まどか「ごめんね。さやかちゃん、ほむらちゃん、マミさん、杏子ちゃん」

まどか「わたしも、やっぱり行く……」

  まどかは、避難所の出入り口の方に向かう。

??「どこへ行くって?」

  まどかの背後から声がした。
163 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:26:32 ID: m68JizQ6
まどか「ママ……!」

詢子「トイレにしては遅いから、様子見に来たんだ。今、どこへ行くって言ったんだ?」

まどか「わ、わたしは……」

  まどかは少し悩んだように下を向く。
  だが、すぐに顔を上げた。

まどか「友達を、助けに行きたいの。わたしじゃなきゃ……助けられない人がいるの」

詢子「警察や消防じゃダメなのか」

まどか「うん……多分、そういうのじゃない」

詢子「じゃあ、私もついて行く。こんな嵐の中、大事な娘を一人になんて出来るか」

まどか「それは……ダメだよ、わたしだけしか出来ないことだから……」

詢子「ふざけんな、テメェの命は一人だけのもんじゃねえんだぞ」

まどか「分かってる……わたしは大切に育てられてきた。だから自分を粗末にしちゃいけないことくらい」

まどか「でもわたしは、行かなくちゃ」

  まどかは、強い眼差しで詢子を見つめる。

詢子「まどかがそんな顔するの、初めて見た」

まどか「……えっ?」
164 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:27:02 ID: m68JizQ6
詢子「その目……本気なんだな」

まどか「うん」

詢子「後悔はしねえな?自分の頭でしっかり考えて決めた事なんだな?」

まどか「うん。わたし、何て言われても絶対に行くつもりだから」

詢子「じゃあ、行ってきな」

  詢子は微笑む。それは母としての顔だった。

まどか「え?い、いいの?」

詢子「まどかは、本当にいい子に育ったよ。ウソをつかないし、他人の気持ちを考えられる」

詢子「そんな娘が、覚悟を決めた。親として後押ししない訳にはいかないさ」

まどか「ありがとう、ママ!」

まどか「わたし……必ず無事に帰ってくるから!」

  まどかは、避難所を飛び出した。

まどか(わたし……行かなくちゃ。魔法少女に、ならなくちゃ!)
165 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:27:35 ID: m68JizQ6
まどか「これは……」

  まどかの目の前には魔女結界のような光景が広がっていた。
  ただ結界と違い、建物は現実のものである。

まどか(とにかく、キュゥべぇを探して契約しなくちゃ。どこにいるんだろう……)

まどか(それにしても、街がひどい事になってる……これがワルプルギスの夜の力……)

  外は、まどかが知る風景とはまるで違っていた。
  ビルは倒れ、地面はガレキに覆われている。

まどか(ガレキのせいで通れない……とりあえず、通れそうな道を探さないと))

まどか(あれ?向こうにいるの……キュゥべぇ、かな?アラジン君もいる……)

  ガレキの向こうに、アラジンに先導されている多くのキュゥべぇがいた。

まどか「キュゥべぇ!来て!わたし、契約することに決めたの!」

まどか「おかしいな……聞こえてないのかな……」

まどか「ガレキの中を通り抜けるのは怖いけど、もっとキュゥべぇの近くに行かないと……」

  まどかがガレキの中を進もうとした時だった。

  まどかに向かってビルが落下してきた。
166 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:29:15 ID: m68JizQ6
マミ「レガーレ!」

  マミはワルプルギスの夜をリボンで絡め取る。
  だがワルプルギスの夜はそれを引きちぎって進む。

さやか「正面からなら……どうだ!」

  さやかは魔法で加速しワルプルギスの夜の正面に回りこみ攻撃する。
  だがワルプルギスの夜は一瞬減速しただけであった。

ほむら「止めようとしても無駄ね。軌道を右に逸らしましょう」

杏子「ああ、分かった!」

  ほむらと杏子はワルプルギスの夜の左側を攻撃する。
  だがわずかに右によろめいただけで軌道は変わらない。

マミ「まずいわね……避難所までもう距離がない……」

さやか「あれ?ねえ、みんな……あそこにいるの、アラジンじゃない?」

  避難所の近くに、キュゥべぇの群を引き連れたアラジンがいる。

アラジン「みんな……ホムさん!」

アラジン「新しい、魔女を倒す方法が……完成したんだ!」

  アラジンは、紫の宝石が輝く黒い王冠を掲げた。
167 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:29:56 ID: m68JizQ6
マミ「アラジン君……大丈夫だった?無事なのね、よかった……!」

ほむら「完成したのね。『新しい魔法少女システム』が」

  マミとほむらが、アラジンの元に駆け寄る。

アラジン「うん。僕の魔法の知識が役に立ったようでね、どうにか完成したんだ」

アラジン「新しいシステムは、ソウルジェムが穢れた時、いったん肉体とソウルジェムが回収される」

アラジン「そして負の感情エネルギーが取り出され、人格と肉体がもう一度この世に復活する」

キュゥべぇ「同一人物に複数回の契約を可能とさせることで、希望と絶望の相転移のエネルギー不足分を補うのさ」

マミ「ソウルジェムが濁っても魔女にならない……そんな事が、可能なのね……」

アラジン「今、魔女になってしまった人を救う事は出来ないけどね。消滅させるだけなんだ」

ほむら「でも、ワルプルギスの夜を倒す事は出来るわ。それだけでもお手柄よ」

アラジン「マミおねえさんにはすごく心配をかけてしまったね……本当にごめんよ」

マミ「いいのよ……ありがとうアラジン君!」

  マミは思いっきりアラジンを抱きしめる。

ほむら「あとは私が、これを起動させるだけなのね……」

  ほむらが黒い王冠をアラジンから受け取った。
168 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:30:43 ID: m68JizQ6
  その時、アラジン達の真上をワルプルギスの夜が追加した。

杏子「マミ、ほむら、何やってんだ!早くワルプルギスの夜を止めやがれ!」

さやか「くっ……ひっくり返しただけで、こんなに速くなるなんて……」

マミ「アラジン君、私達も行きましょう」

アラジン「うん!あの歯車のある魔女を止めたらいいんだよね?」

ほむら「ええ。止めるか、軌道を変えるか、少しでも遅くするか……出来ればいいのだけど」

アラジン「分かった、僕やってみるよ」

マミ「何か、いい考えがあるの?」

アラジン「うん。ワルプルギスの夜のすぐ近くまで行けば、出来ると思うんだけど……」

マミ「分かったわ。アラジン君をサポートするわね!」

ほむら「他に効果的な方法も思いつかないし、それに賭けましょう。私もサポートするわ」

さやか・杏子「それなら、あたし達も!」

アラジン「よし。じゃあ、行ってくるよ!」

  アラジンは重力魔法で飛行した。
169 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:32:13 ID: m68JizQ6
ワルプルギスの夜「アハハハハ!キャハハハハ!」

  ワルプルギスの夜は、アラジンに向かって触手を伸ばす。

マミ「ティーロ!」

  だがマミはそれを撃ち落す。

  ワルプルギスの夜の攻撃はアラジンに攻撃する。
  しかしそれは、さやかや杏子、あるいはほむらによって全て防がれる。
  そしてアラジンは、歯車の真下までたどり着いた。

アラジン「ハディーカ・ハデーカ!!」

  激しく高速振動する杖を、アラジンは歯車に押し当てた。
  金属音を立て、歯車が振動する。

さやか「アラジン……あれ、何してるの?」

ほむら「歯車が振動して、ズレてる……あれなら歯車が回らない、動けないわ!」

ワルプルギスの夜「ハハ……ハ……アハ……」

アラジン「今だホムさん!そのオーブを早く!その黒い王冠でシステムを起動させるんだ!」

ほむら「……少し待って頂戴」

  ほむらは盾をかざす。時間停止の魔法が発動した。
170 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:33:00 ID: m68JizQ6
ほむら(まずい……とても嫌な予感がするわ……)

  時が止まった中を、ほむらは走る。

ほむら(さっき、アラジンと話していた時……視界の隅に何かが見えた、ような……)

ほむら(見間違いでなければあれは……!)

  ほむらはアラジンを見つけた場所にたどり着いた。
  そして下を見て何かを探す。

ほむら(そんな事はあり得ないわ。ウソよね、きっと……何かの間違いだわ!)

  そう思いながらも、ほむらはガレキの山の中を探す。
  勘違いと確かめて、安心したかった。

ほむら「これは……」

  見覚えのある赤いリボンが、ガレキの傍に落ちている。

ほむら「まどかのリボンと……同じ……」

  勘違いでは、なかった。
171 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:33:41 ID: m68JizQ6
  時間停止の魔法が、解除された。

アラジン「ホムさん、どこへ……ホムさん?」

  ほむらは、立ち尽くしていた。
  汚れと血まみれのまどかを抱えて。

マミ「そんな、鹿目さん……どうしてこんな所に……」

杏子「まさか、アタシ達に加勢するつもりで飛び出して……」

さやか「まどか……まどか!ちょっと貸しなさいよ!あたしの治癒魔法で治すから!!」

ほむら「いえ……もう、意味がないわ」

ほむら「脈がないの……!心臓が、止まってる……!」

  ほむらの涙が、二度と開かないまどかのまぶたの上に落ちる。

アラジン「ホムさん……つらいだろうけど、早くワルプルギスの夜を倒すんだ……」

アラジン「まどかさんがワルプルギスの夜を倒すためにここに来たなら、それはまどかさんの願いでもある」

アラジン「まどかさんは救えなかったけど……これで他の魔法少女は救われるんだ……」

ほむら「……アラジン」

  ほむらは、黒い王冠を握り締めた。
172 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:34:15 ID: m68JizQ6
ほむら「アラジンは、私が魔法少女システムのせいで辛い思いをしたから、この役目に選んだって言ったわよね」

ほむら「あの時、私の記憶を見て……」

アラジン「そうだけど……それが?」

ほむら「だとしたら貴方は、私について大きな思い違いをしているわ」

ほむら「私は……私は……」

ほむら「――まどかが救われなければ、何の意味もないのよ!!」

  ほむらは王冠を投げ捨てた。
  地面にぶつかった王冠は壊れる。

アラジン「ホムさん!なんて、ことを……」

ほむら「アラジン……ごめんなさい……」

ほむら「……さようなら」

  ほむらは盾をかざし、時間遡行の魔法を発動させる。
  そして、ほむらはアラジンの前から消えた。

マミ「……アラジン君、逃げて!!」

  そして、呆然と立つ尽くすアラジンを、ワルプルギスの漆黒の触手が取り込んだ。
173 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:34:51 ID: m68JizQ6
アラジン(ここは……どこだろう……)

  アラジンは暗闇の中にいた。
  いや、目が開けられないのだ。

アラジン(この感覚、どこかで……そうだ、ダンジョンをクリアした後の……あの感覚だ)

  ゆっくりと、世界を超える感覚。
  元いた世界へ戻る感覚。

アラジン(僕はこの世界で、何も成せなかったね……ワルプルギスの夜を倒せなかった……)

アラジン(魔法少女も救えず、キュゥべぇ君を孵卵器と言う憎まれる役目から解放させる事もできず)

アラジン(ホムさんのループを終わらせる事も、まどかさんを守る事も……できなかった……)

アラジン(マミおねえさんを……ひとりぼっちにさせただけだ……)

 ――アラジン君。

  闇の向こうから、声が聞こえてくる。

アラジン(その声は……まどかさん?生きていたのかい?)

まどか(大丈夫だよアラジン君……全ては、私が救うから)
174 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:35:33 ID: m68JizQ6
  アラジンは必死に目を開こうとする。
  だがどうしても目が開かない。

まどか(アラジン君は、わたし達魔法少女を救おうとしてくれたんだよね)

まどか(わたし何も分かってなくて、勝手なことしちゃって……ごめんね)

アラジン(何も分かっていないのは僕の方さ。ホムさんを……傷つけてしまった。救えなかった)

まどか(大丈夫。ほむらちゃんはたどり着いたよ。だからきっと、いつか、救われるはず)

まどか(マミさんも杏子ちゃんもさやかちゃんも……この世界も、みんなわたしが救うから)

アラジン(それならよかった。でも、それだと……まどかさんが救われないよ)

まどか(わたしは……少し不安だけど、大丈夫。だってそれがわたしの願いだから)

アラジン(僕に出来る事があるなら、言っておくれよ。この世界の人達も僕の仲間だからね)

まどか(それは……できないよ、アラジン君)

まどか(だって、アラジン君は元の世界に帰らなきゃいけないでしょ?)

まどか(アラジン君には役目があるんだよね。世界を終わらせたくない、みんなを絶望から救いたい)

まどか(そのために、世界を導く……わたしと、同じように)

  アラジンの目がようやく開いた。
  煌く銀河の中、白い衣裳をまとった魔法少女まどかが微笑んでいた。
175 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:36:10 ID: m68JizQ6
  再びアラジンは、闇の中にいた。

 ――おい!
 ――おい!大丈夫か、アラジン!

アラジン「ん……?だ、だれだい……?」

  アラジンは、ゆっくりと目を開けた。
  学院のルームメイトであるスフィントスがアラジンの顔を覗き込んでいる。

スフィントス「起きたか……えらくうなされてたみてえだが、何かあったのか?」

アラジン「ああ……スフィントスくん……そうか、僕は……戻ってきたんだ……」

  アラジンは学院の自分の部屋のベッドで横になっていた。
  部屋は何もかも、あの世界に行く前のままだった。

アラジン「夢を見たんだ。全然知らない、遠くの世界に行く夢……」

スフィントス「へぇ、変わった夢だな。ちなみに今夜俺が見たのは、イクティヤールで俺が」

アラジン「そして僕はその世界の魔法使い達と一緒に、世界の滅亡の危機に立ち向かうんだ」

アラジン「でも結局僕は、何もできなかった……」

スフィントス「また、随分と壮大だな……で、その世界は結局滅びちまうのか?」

アラジン「いや……希望は、あったよ」
176 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:36:42 ID: m68JizQ6
スフィントス「じゃあ、まあ、ハッピーエンドってことだな」

アラジン「うん……僕は、そうなってると信じているよ」

スフィントス「それで、俺の夢の話の続きだけど」

アラジン「ああ、そういえば、スフィントス君の治癒魔法……役に立ったよ……」

アラジン「見よう見まねでもわりとできるものだね……」

アラジン「でもアレ、マミおねえさんに引き止められてとっさに出したから、また使えるかな?」

スフィントス「ま、マジかよ!見よう見まねでアレできるようになったのかよ!」

スフィントス「さすがっていうか……いや、案外治療型の魔法に向いてるのかもしれねえな」

スフィントス「今から治療特化型の魔道士に転向するのも、俺は全然アリだと思うぞ」

スフィントス「なあ、もし……アラジンさえよければ、俺が師匠になってやってもいいんだぜ?」

アラジン「グー……グー……」

スフィントス「おい、人の話聞けって!」

  スフィントスの声をよそに、アラジンはまた深い眠りに落ちていった。
177 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:37:15 ID: m68JizQ6
  またアラジンは、夢を見ていた。
  目の前には見滝原の通学路。大勢の生徒が行きかっていた。

アラジン(ここは……あっ、まどかさんがいる!)

アラジン(さやかさんに、杏子さんに……ホムさんもいる。キュゥべぇ君も。みんな幸せそうだ……)

アラジン(僕が何もしなくても、きちんと世界は救われたんだね……)

アラジン(あっ、マミおねえさんだ!)

  アラジンはマミに声を掛けようと、駆け寄った。

??「あっ、マミさん!おはようございますっ!」

マミ「おはよう、なぎさちゃん」

  だがそれは、白い髪の少女に阻まれた。

アラジン(そうか。マミおねえさんも、もうひとりぼっちじゃない)

アラジン(そうなった以上、この世界に……僕はもう必要ないのかぁ……)

  世界を超える感覚と共に、どんどん見滝原が遠ざかっていく。

アラジン(さよなら……)

  見滝原が見えなくなる、ほんの一瞬前。
  アラジンは、随分雰囲気の変わったほむらがこちらを見て微笑んだ気がした。
178 : 以下、名無しが深夜にお送りします 2014年01月20日 (月) 01:37:59 ID: m68JizQ6
~エピローグ的なもの~

アラジン(あの世界での事は、結局ただの夢だった……いつかは忘れてしまうのかなぁ)

  イクティヤールの最中、アラジンはずっと見滝原での出来事を思い出していた。

アラジン(でも忘れたくない事が沢山ある。マミおねえさんや魔法少女のみんな、まどかさんの事はもちろんだけど)

アラジン(キュゥべぇ君……思えば、初めての事だったのかもしれないなぁ)

アラジン(同じ、世界を終わらせたくないって思いを持っている人に出会って)

アラジン(魔法の力で、一緒に世界を導いていく……そんな経験は)

アラジン(この世界でも僕は、そんな人に出会えるかなあ?)

  アラジンは創世の魔法使い、「マギ」だ。
  特別で、また異質な存在であった。

スフィントス「ウソだろ?納得いかねえよな、アラジン!」

アラジン「えっ……何の話だい?」

スフィントス「聞いてなかったのかよ!今年の首席はアラジンじゃなくて、ティトスっていう……」

  ティトスが、アラジンの横を通る。

アラジン(この人は……)

  ルフが、ざわめいた。


記事タイトル:

④まどか「まど」アラジン「マギ!」/クロスオーバーSS「魔法少女まどか☆マギカ」×「マギ」

関連ワード :

アラジン

マギシリーズ

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