人間らしい首無しの妖精「セルティ・ストゥルルソン」の魅力とは?『デュラララ!!』

池袋を舞台としたアニメ『デュラララ!!』には、個性的でアンダーグラウンドなキャラクターが多数登場しますが、その中で一際異彩を放っているのが「首無しライダー」こと「セルティ・ストゥルルソン」。名前、外見、生い立ちなど、何から何まで“普通じゃない”セルティは、作品にとって必要不可欠な、言わば『デュラララ!!』の代名詞のような存在です。
化け物だけど、意外と苦労人
池袋で都市伝説扱いされているセルティ。「首無しライダー」という呼び名の通り、首がありません。その正体はアイルランドに住む「デュラハン」という妖精の一種で、小脇に自分の首を抱え、死期が近い人間の家を回って歩く死神のような存在です。
しかし、ある時何者かに首を盗まれてしまったため、首の気配を追って日本へと渡り、現在は首の気配を強く感じる池袋近辺で運び屋として働いています。日夜、様々な事件に巻き込まれながらも、それなりに平和に(?)暮らしているセルティ。奇抜な外見と運び屋という職業柄、危険な人物と遭遇することも少なくありませんが、その度に華麗に相手を蹴散らす姿はとてもクールです。
首は無いけど、かなり常識人
どこからどう見ても人間離れした風貌のセルティですが、実はものすごく人間的。変わった人間の多い『デュラララ!!』の世界の中では、むしろ常識人の部類に入ります。
面倒見が良く、困っている人を放っておけないお人好しなセルティ。特殊な職種とはいえ、割と普通の社会人らしい生活を送っていますので、内面だけでいうと一番まともで人間らしいキャラクターといえるかもしれません。
性別は女性で、宇宙人を怖がったり、料理が苦手だったり(味見ができないため)と、どことなく可愛らしい面も持ち合わせています。ファッションモデル並みにスタイルが良いのもポイントですね。
恋人は変態の闇医者
セルティを語るうえで欠かせないのが、同居人で恋人でもある青年「岸谷新羅」。セルティは失くした自分の首を、20年もの間探し続けていましたが、新羅は「首がなくても、セルティはそのままでいい」と言ってくれる唯一無二の存在。それというのも、幼い頃に首無しのセルティに出会った新羅はすっかりその魅力に取りつかれてしまい、20年間ずっとセルティを恋愛対象として見ていたのです。
首の無いセルティに“表情”はありませんが、新羅は存在しない筈のセルティの“表情”を読みます。少し元気がない時には「浮かない顔だね」と心配したり、「セルティは素顔が一番キレイだ」と言ったり・・・。20年間想いを寄せていたからといって、愛がなければこんなこと言えませんよね。どうぞ末長く爆発してください!!
(C)2014 成田良悟/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/池袋ダラーズ