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最強のディクロニウス!?親の愛を求める哀しき少女「マリコ」の魅力とは?『エルフェンリート』

ひとつ先のシーンでさえ、読み手の予想を上回っていく展開。細部まで計算しつくされたストーリー創りに定評のある「ノノノノ」や「極々のブリュンヒルデ」でおなじみの 岡本倫先生の初連載作品『エルフェンリート』

最強のディクロニウス!?親の愛を求める哀しき少女「マリコ」の魅力とは?『エルフェンリート』

 ひとつ先のシーンでさえ、読み手の予想を上回っていく展開。細部まで計算しつくされたストーリー創りに定評のある「ノノノノ」や「極々のブリュンヒルデ」でおなじみの岡本倫先生の初連載作品『エルフェンリート』。思わず目を背けたくなるようなショッキングな描写で話題となり、地上波放映時には大量の残虐シーンを修正・カットされた上で放送されるという伝説を生み出しました。

舞台は「鎌倉」

 いつからか、日本各地で生まれたばかりの幼児の頭部に二本の角が生えるという怪現象が起き始めます。それらはディクロニウスと呼ばれるミュータントで、人類を滅亡させる危険性を孕む存在として、一部の限られた人間だけがその存在を知り、そして恐れられていました。ディクロニウスについては完全に機密扱い。存命する個体は施設に隔離されて研究されていました。しかしある時、その内の1体のディクロニウスの脱走を許してしまいます。

 「マリコ」は、その逃亡したディクロニウス「ルーシー」を捕獲するために、彼女の潜伏先である鎌倉へ仕向けられたディクロニウス。研究所では「35番」と呼ばれています。ピンク色のロングヘアー、そして頭に付いている2つの角にそれぞれ結んだ青いリボンが特徴の幼い少女ですが、研究所が認知しているディクロニウスの中でも極めて残虐で危険なため、何重もの強固な隔壁により閉鎖された研究所の地下に囚われていました。その扱いはルーシー以上です。

最強のディクロニウス

 ディクロニウスの武器である特殊な腕「ベクター」の数は、ディクロニウスの中でも最大本数の「26本」。そしてベクターの射程範囲はなんと「11m」であり、全てにおいてルーシーを上回る能力の持ち主です(ルーシーのベクターは4本、射程が2m。ただし、ルーシーは他のディクロニウスに比べて射程が短い。その代わり非常に力が強い。)。

 しかし、見る人間すべてを即殺害する凶悪さゆえ、抵抗しないように体内に複数の爆弾が埋め込まれています。見た目はあどけない少女なのですが、まるでいたずらでもするかのように無邪気に人間を虐殺していく様には恐怖を感じざるを得ません。

愛情を求める少女

 研究所では隔離されていましたが、無線を通じて外と会話する事は出来ました。斉藤と呼ばれる女の研究員がマリコの世話担当で、5年間ずっと話し相手になってあげていた親代わりの存在でした。

 ルーシーを捕獲するために隔壁から出された時に、足が弱く歩けないマリコを可愛そうに思った斉藤がそばにより彼女を抱きかかえましたが、マリコは斉藤のことを「本当のお母さんじゃない」と言い惨殺してしまいます。自分を産んだ本当の母親を求めていたマリコには、“親代わり”という存在は意味のある物ではなかったのです・・・。

 人類を滅亡させるという本能がDNAに刻まれているディクロニウスと、滅ぼされる側である人間との関係の難しさを実感させられます。

父との再会と最期

 研究所室長の蔵間はマリコの実の父親です。ルーシー捕獲作戦中、最後の最後で初めて彼女は父親と対面。マリコは拘束された暗い研究所の中で、本当の父と母に会うことだけを心の支えとして今まで耐えてきたのだと蔵間に伝えます。彼女がその生涯で唯一求めていたのは、多くの人がごく普通に与えられるだろう、ありふれた物だったのです・・・。

 最後は蔵間の腕に抱かれたまま、体内に埋められた爆弾が爆発しそのまま海へと消えていきました。ずっと待ち焦がれていた父との再会は、ほんの少しの間しか叶いませんでしたが、ほんのひと時でも父の胸に抱かれたこと、亡き母が死ぬ寸前までマリコを愛していたことを蔵間から教えられ、母の愛情を知ることが出来たのは唯一の救いだったと思います。

初登場から残虐性が強調されていたマリコ。

 他のディクロニウス達にも共通することですが、彼女たちは好きで人類を滅ぼそうとしている訳ではないのです。なぜ自分たちは普通の人間に生まれることが出来なかったのかという嘆きと、“人類を滅ぼす”というDNAに深く刻まれた本能に苦しめられています。アニメでは、ルーシー捕獲作戦までで物語が一度完結していますが、原作ではマリコを亡くした蔵間の苦悩を描いたエピソードが更に続きます(アニメと原作ではマリコ関連の展開が変わっています。)。アニメを見て気に入られた方は、ぜひ原作も読んでみてください。

(C)岡本倫/集英社・VAP・GENCO


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最強のディクロニウス!?親の愛を求める哀しき少女「マリコ」の魅力とは?『エルフェンリート』

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