七瀬武

本作の主人公。剣道部に所属しておりかなりの有段者。やや根暗な部分もあるが、基本的に真面目で思いやりのある性格。幼馴染であるくるみとは、彼女の事情で偽の恋人関係を築いている。当初はくるみのことを異性として好意を抱いている描写は無かったが、その悲惨な経験を知っている者として、絶対に守りたいという感情はあり、打ち負かされた上に彼女を月光に連れ去られた後は、その無力感に打ちひしがれただけでなく、傷を圧してでも助けに行こうとした。また、敵である狼神が、馴れ馴れしく「くるみ」と呼んだことに腹を立てたり、その直後から自分も名前で呼んだことからも、彼女を友達以上の存在と認識しているのは確かであり、六に嫉妬心を覚えさせた。昔、くるみと恋人関係になる時に弟と言い合いになり、その時自分のせいで弟が事故に遭い、その後は家族間の関係が崩れ、母親以外とは会話をしておらず、母親とも事務的な会話しかしていない。そのため、出来るだけ家族とは接触しないような生活を送っており、剣道に専念することで、その孤独を紛らわすようにしていた。六とは部活の練習前に倒れているところを見つけて保健室に連れていった時に六が倒れそうになったため助けようとしたらキスをしてしまう。その時に六が意図的にやったものだと勘違いをして無意識に魔法を使ってしまったため魔法使いになってしまう。第二次魔法大戦が勃発し、月光によってくるみが連れ去られた後、気まずい関係になっていた魔法使いだった母･陽子から魔法の特訓を受けることになる。始めは辛辣な態度ばかり取られていたが、修行の中で陽子は自分の思い込みが間違っていたことに気付いた結果、泣きながら謝る彼女を許し、和解した。